【今すぐわかる】製造原価とは?3つの分類方法や計算式をわかりやすく解説!費用の具体例も紹介!

公開日:2019.8.4  |  最終更新日:2023.8.9


製造業でよく聞く勘定科目に「製造原価」があります。しかし「どこまでが製造原価に含まれるのか」など、意外と知られていません。

そこで本記事では、製造原価について、わかりやすくまとめました。

  • 製造原価に含まれるのはどんな費用
  • 人件費や電気代まで製造原価に入るのはなぜ?
  • 製造原価と売上原価はどう違う?
  • 製造原価の計算式は簡単

この記事を読むと、これらを簡単に理解できます。製造原価をもっと知りたい方は、ぜひご覧ください。


製造原価とは『製品の製造にかかったすべての費用』


製造原価とは、製品を作るためにかかった費用を指します。基本的には、製造業で使われる言葉です。

例えば、以下のようなものが製造原価に含まれます。

・製品の原材料の購入費用
・現場作業員の人件費
工場の電気代

材料費だけでなく、製造のためにかかった全費用の合計が、製造原価となります。

製造原価と売上原価との違いは『製品を作る原価』と『売れた商品の原価』


売上原価とは、売れた商品・サービスの原価のことです。主に、小売業やサービス業で使われる言葉です。

具体的には、次のものが売上原価に分類されます。

・売れた商品の仕入れ価格
・サービス業における外注費

製造原価と売上原価の違いは、以下の点です。

製造原価物・サービスを作るためにかかった原価
売上原価売れた物・サービスにかかった原価

製造原価の形態別分類は『材料費・労務費・経費』の3つ


製造原価は、形態別分類によって、下記の3つに分類されます。

1.材料費
2.労務費
3.経費

それぞれの項目について説明していきます。

【製造原価の形態別分類1】材料費

材料費とは、製造のために必要な物品購入・消費にかかる費用のことです。
例えば、下記の費用が材料費に分類されます。

<材料費に分類される費用>
原料費・素材費
燃料費
・買入部品費
・工場消耗品費
消耗工具・器具・備品費

具体的に、材料費となるのは以下のような物品です。

<材料費の具体例>
・木材
・金属部品
・潤滑油
・塗料
・工具

【製造原価の形態別分類2】労務費

労務費とは、製造のために必要な人件費等を指します。
下記が、労務費に分類される費用の一例です。

<労務費に分類される費用>
賃金・給料
・賞与
・手当
福利費
・退職給付引当金繰入額

【製造原価の形態別分類3】経費

経費とは、材料費・労務費以外の原価のことを言います。
例えば、下記の費用が経費に分類されます。

<経費に分類される費用>
減価償却費
・電力料
・賃借料
・修繕料
・棚卸減耗費
・外注加工費
・旅費交通費

製造原価の直接費と間接費とは『製品との関連性による分類』


製造原価には、製品との関わり方による分け方もあります。区分は直接費と間接費の2つです。その2つが、材料費・労務費・経費で分けられ、全部で6種類の分類となります。


それぞれの項目について解説していきます。

【製造原価の分類1】製造直接費

製造直接費とは、「どの製品にかかった費用か」が明確な原価のことを言います。

直接材料費

直接材料費は、製品の直接の材料の購入費用等です。
例えば、下記の費用が直接材料費に分類されます。

<直接材料費に分類される費用>
・買入部品費
・主要材料費

具体的に、直接材料費となるのは以下のような物品です。

<直接材料費の具体例>
・木材
・金属部品

直接労務費

直接労務費とは、製造に直接携わる従業員の人件費を指します。下記は、直接労務費に分類される費用です。

<直接労務費に分類される費用>
現場・工場作業員の賃金

直接経費

直接経費とは、製品の製造に直接関わる費用のことです。例えば、下記の費用が直接経費に分類されます。

<直接経費に分類される費用>
・外注加工費

【製造原価の分類2】製造間接費

製造間接費とは、「どの製品にかかった費用か」がわからない原価のことを言います。

間接材料費

間接材料費は、「どの製品に使ったか明確にできない材料」の購入費用等です。
例えば、下記の費用が間接材料費に分類されます。

<間接材料費に分類される費用>
・工場消耗費
・補助材料費

具体的に、間接材料費となるのは以下のような物品です。

<間接材料費の具体例>
潤滑油
塗料
工具

間接労務費

間接労務費とは、現場作業や製造に直接携わっていない従業員の人件費等です。
例えば、下記の費用が間接労務費に分類されます。

<間接労務費に分類される費用>
生産管理者の給料
・賞与
・福利費

間接経費

間接経費とは、「どの製品にかかったか」を明確にできない費用のことです。
例えば、下記の費用が間接経費に分類されます。

<間接経費に分類される費用>
工場設備等の減価償却費
・賃借料
・電力料
・旅費交通費

製造原価の計算方法と各費用の意味を紹介!


当期製品製造原価の計算式を紹介!

製造原価は、次の計算式で求められます。

当期製品製造原価 = 当期総製造費用 + 期首仕掛品棚卸高 - 期末仕掛品棚卸高

当期製品製造原価とは、当期中に完成させた製品の製造原価です。当期末までに完成しなかった製品の原価は含みません。

決算書の製造原価報告書などには、この当期製品製造原価を記載します。

当期製品製造原価の計算に必要な各費用を解説!

当期製品製造原価の計算に必要な各費用は、以下の定義になっています。

項目内容
当期総製造費用材料費・労務費・経費の合計額。
当期から製造開始した製品の他、前期末時点で未完成の製品コストを含む。
仕掛品期末時点で未完成の製品の金額。
・前期末時点で未完成の製品:期首仕掛品棚卸高
・今期末時点で未完成の製品:期末仕掛品棚卸高
当期材料費当期の製品製造のための材料費
・当期材料費 = 期首材料棚卸高 + 当期材料仕入れ高 - 期末材料棚卸高
当期労務費製造に関わった従業者の人件費。
給料・賞与・社会保険料・福利厚生費など。
当期経費労務費・ 材料費以外の経費。
水道光熱費・工場の賃料など。

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