アントレプレナーとイントレプレナーとは?成功するための5つの資質
公開日:2018.9.12 | 最終更新日:2019.10.26

起業の成功率を高めるには、事前にさまざまなポイントを決めなければなりません。事業計画はもちろん、店舗の場所や規模、仕入先や販路など、数多くの項目を動き出す前に決めることが必要です。
「アントレプレナーとして起業するか、イントレプレナーとして起業するか」という点も、事前に決めておきたいポイントのひとつ。どちらを選ぶのかによって、今後の動きやすさや進められるビジネスが変わってくるので、決して軽視できないポイントでしょう。
そこで今回は、現役9年の起業コンサルタントが「アントレプレナー・イントレプレナー」について分かりやすくまとめました。成功に必要な資質もまとめているので、起業を計画中の方には100%役立つ知識です。
■アントレプレナーとは?
アントレプレナーは何もないゼロの状態から、新規事業の創造を目指す起業家を指します。「アントルプルヌール」と呼ばれることもあり、中でも連続して事業を立ち上げる起業家は「シリアルアントレプレナー」と呼ばれています。
なお、有名なシリアルアントレプレナーについては、以下のページで詳しくご紹介しています。
真似したい!日本のトップシリアルアントレプレナー15人と成功ポイント|Founder
アントレプレナー(entrepreneur)は元々英語であり、英語圏では「企業家」を表す言葉として使用されていました。現在では、主にイノベーション志向・成長志向の強い人物を指すケースが多く、具体例としてはスタートアップの経営者(起業家)などが挙げられます。
■イントレプレナーとは?
イントレプレナーとは、会社の中で起業をする者を指します。「イントラプレナー」と呼ばれることもあり、日本語では「社内起業家」のように表します。
近年では優秀な人材を、イントレプレナーとして育てるような企業も見られるようになりました。大企業の中には、イントレプレナーの教育制度を設けて、新しい市場への参入を狙っている会社も存在しています。
■アントレプレナーとイントレプレナーを比較!4つの違いを押さえよう
上記の説明では、アントレプレナー・イントレプレナーの違いが少し分かりにくいかもしれません。そこで次からは、両者の違いをさらに細かく解説していきます。
「起業家」を表す点は同じですが、さまざまな違いがあるのできちんと理解しておきましょう。
【違いその1】バックボーンの有無
イントレプレナーは社内で起業をするため、その会社に存在するリソースを活用することが可能です。例えば、人材や資金、設備、ブランドなどを活用できるので、初めからスピーディーに経営できる可能性が高まります。
それに対してアントレプレナーは、バックボーンが無い状態からスタートします。人材や設備は自己資金で用意をする必要がありますし、ブランド形成にはある程度の時間を要するでしょう。
【違いその2】自由度の高さ
自由度の高さについては、アントレプレナーのほうが高いと言えるでしょう。アントレプレナーは経営者が自身で起業をするため、株主の意見を反映する必要はあるものの、ある程度自由に経営を進められます。
一方、イントレプレナーは企業の意向を反映しなければなりません。プランや会社の方針によっては、自由に資金を費やせなかったり、プランが打ち切りになったりする恐れがあるでしょう。
【違いその3】起業リスクの高さ
イントレプレナーはバックボーンがある分、リスクを抑えた形でスタートすることができます。万が一トラブルが発生しても、その企業のノウハウやサポートを活用できるため、トラブル解決の難易度も低いと言えるでしょう。
対してアントレプレナーは、全てのトラブルを経営者が1人で解決しなければなりません。したがって、イントレプレナーに比べるとリスクが高い選択肢と言えます。
【違いその4】求められる資質
アントレプレナーとイントレプレナーとでは、求められる資質にも違いが見られます。詳しくは後述しますが、スタートの環境・状況が異なるので、人によっては選択肢次第で成功率が変わってくるでしょう。
■アントレプレナーとして成功する、5つの資質!
上記の通り、アントレプレナー・イントレプレナーには主に4つの違いがあります。特に【違いその4】で解説した資質については、起業前に細かくチェックしておくべきでしょう。
そこで次からは、アントレプレナーに求められる5つの資質をご紹介していきます。
【アントレプレナーに求められる資質その1】起業に対する情熱・達成力
前述でも解説した通り、アントレプレナーは経営者が1人で起業をしなければなりません。資金はもちろん、事業に必要な環境や従業員も用意する必要があるので、想定以上の労力・手間がかかります。
そのため、情熱や達成力がなければ、アントレプレナーとして成功を収めることは難しいでしょう。経営では逆境に立たされることもありますが、アントレプレナーはそのような逆境にも負けず、常に情熱を持って仕事に取り組むことが大切です。
【アントレプレナーに求められる資質その2】説得力・主張力
アントレプレナーとして起業をする場合であっても、周りの協力は必要です。例えば、家族の理解を得ることは必須と言えますし、知人に専門家や取引先候補がいる場合には、協力を仰ぐことで経営のスピードは変わってくるでしょう。
このような周りの人に協力してもらう場合に、求められる資質が説得力・主張力の2つです。会社や事業の魅力、自分の夢やプランを具体的に話して、周りを説得できなければ協力は期待できません。
また、説得力・主張力の2つが備わっていれば、金融機関からの資金調達にも役立つでしょう。
【アントレプレナーに求められる資質その3】リスクの把握能力・管理能力
アントレプレナーはどうしても起業リスクが高くなりがちなので、事前にリスクを明確にしなければなりません。経営の流れをイメージし、可能な限り潜んでいるリスクを把握することが、どのような業界でも求められます。
また、具体的なリスクを見つけたら、対策を立てることでリスクを抑える「リスク管理能力」も求められるでしょう。経営者には楽観的な人物が多いと言われますが、起業リスク・事業リスクを冷静に分析することは必須です。
上記のような能力は、一朝一夕で身につけられるものではありません。普段からさまざまなリスクを意識して、都度最善の対策を考える癖をつけるようにしましょう。
【アントレプレナーに求められる資質その4】起業するタイミングを見極める力
バックボーンに乏しいアントレプレナーは、起業するタイミングを間違えてはいけません。間違えたタイミングで起業すると、経営してすぐに資金ショートに陥ったり、仕入~販路のルートを確保できなかったりなど、さまざまな弊害が生じます。
そのため、アントレプレナーは以下の点を意識しつつ、起業するタイミングを慎重に見極める必要があるでしょう。
| ・十分な資金を用意できるか |
| ・商品、サービスの需要が伸びるタイミングか |
| ・銀行融資など、資金調達手段の用意は整っているか |
| ・仕入先や仕入れコストは、十分に調整できているか |
| ・起業する業界に関して、市場が潤っているか |
中には、「商品・サービスが同じであれば、いつ起業をしても同じでは?」と考えている方がいるかもしれません。しかし、それは大きな間違いであり、起業のタイミングによって資金調達のしやすさ、商品・サービスの流行、市場に流れてくる資金などが変わってきます。
最適なタイミングを選ぶには、市場調査などの情報収集・分析が欠かせないでしょう。
【アントレプレナーに求められる資質その5】優秀な人材を確保できる能力
当初は1人で経営をする場合であっても、規模が大きくなれば従業員を雇う必要があります。そうなった時に、アントレプレナーにはバックボーンがほとんど存在しないので、自分の力のみで従業員を確保しなければなりません。
また、経営コストを極力抑えるには、優秀な人材が必須となります。「従業員に必要なスキル」や「会社に欠けている人材」を見極めて、より適した人材を見つけなければなりません。
つまり、アントレプレナーには人材を見極める力や、従業員を引っ張れるリーダーシップ、カリスマ性などが求められます。仮に優秀な人材を見つけても、その人材が会社や経営者に興味を示さなければ雇用にはつながらないので、その点も意識しておきましょう。
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■イントレプレナーとして成功する、5つの資質!
では、次はイントレプレナーに求められる資質を見ていきましょう。アントレプレナーとは求められる資質が異なるので、その点に注意しながらチェックしてみて下さい。
【資質その1】批判に負けない精神力
イントレプレナーは会社内で起業をするため、周りの従業員から注目されることがあります。中には考えたアイディアに対して、否定的な意見や批判を浴びせてくる人物もいることでしょう。
しかし、そこで諦めていては起業は成功しません。イントレプレナーとして成功を収めるには、批判をそのまま受け止めて諦めずに、「絶対に実現してやる」という強い気持ちが必要になります。
どんなに魅力的なアイディアであっても、デメリットやリスクなどの穴は存在します。つまり、批判を完全に避けることは難しいので、イントレプレナーとして起業する場合は、最初からある程度の批判を覚悟しておくべきでしょう。
また、イントレプレナーは周りに頼りながら起業を進める形になるので、嫌いな相手や苦手な人物とも付き合う必要があります。
【資質その2】常に自身・会社の成長を目指すチャレンジ精神
どのようなチャレンジにも、リスクはつきものです。例えば、イントレプレナーとして起業して失敗した場合、あなた自身や会社の評価は下がることになるでしょう。
その場面を想定しても、「起業に挑戦したい!」と感じられるでしょうか?もしそのチャレンジ精神がない場合は、起業自体が向いていない可能性があります。
スタートアップの段階は、経営状態が大きく浮き沈みします。コストばかりが発生して、当分は利益が見込めないケースも珍しくはありません。
そういった状況を乗り越えるには、「自分や会社を成長させたい!」という強いチャレンジ精神が必要です。
【資質その3】魅力的なアイディアを生む構想力
イントレプレナーとして起業する場合、ありがちなアイディアやプランは会社側に認めてもらえません。周りが「これならチームで挑戦してみたい!」と感じるような、大胆で斬新なアイディア・プランが求められます。
また、そのアイディア・プランを「どのように実行するのか?」という点も、具体化する必要があるでしょう。プロジェクトに魅力があっても、環境的に実現できなければ意味がありません。
そのため、イントレプレナーにはあらゆる場面で構想力が求められます。構想力を短期間で養うことは難しいので、普段からさまざまなビジネスモデルに目を通して、少しずつアイディアを形にしていく必要があるでしょう。
【資質その4】アイディアを形にする行動力
これは【資質その4】にも関係しますが、アイディアを形にするには膨大な行動力が必要です。そのアイディアを具体化することはもちろん、周りを説得したり人脈を築いたりなど、多方面で行動をしなければなりません。
ひとつのプロジェクトを実現化するには、少なくとも以下のような行動が必要です。
| ・仕入先や販路など、プロジェクトに関わる外部の人に営業をする |
| ・社内でバックアップしてもらうために、周りの人を説得する |
| ・市場調査のために、業種によっては全国各地に飛び回る |
| ・過去の関連事業をチェックし、課題点やリスクなどを分析する |
| ・仕入~売上までを安定させるために、継続的に環境を整える |
バックボーンが存在するとは言え、上記の行動は起業家が主導となって済ませる必要があるでしょう。また、全ての行動が実を結ぶとは限りませんが、イントレプレナーはそれでも積極的に行動を起こすことが求められます。
【資質その5】仕事のスタイルを臨機応変に選べる適応力
イントレプレナーとして起業をすると、会社内での状況は大きく変わります。これまでの事業とは距離を置くことになりますし、専用の新しいチームが形成されるので、あなた自身の労働スタイルも変わってくるでしょう。
そのため、イントレプレナーには適応力が必須であり、周りの環境に合わせた労働スタイルを選ぶことが大切です。常に同じスタイルで仕事をしていては、チームを上手に活用することができないでしょう。
特に、過去の成功体験に引っ張られがちな方は要注意です。イントレプレナーになることを決めたのであれば、その時点で過去の成功は意味がありません。
環境が変われば、成功に近づく手段も当然変わってくるので、常に自身の労働スタイルを見直すことが大切です。
■求められる資質と自分自身を見比べてみよう!
アントレプレナーとイントレプレナーは、いずれも「起業家」と呼ばれる存在です。しかし、実情を見てみると成功を収めるポイントは大きく異なり、両者にはいくつかの違いが見られます。
その中でも、求められる資質の違いには注意をするべきでしょう。「どちらで起業をするか?」を悩んでいる場合は、今回ご紹介した資質と自分自身を見比べてから、慎重に判断をすることが大切です。
起業の成功率をさらに高めたい方は、以下のページも合わせてチェックしてみましょう。
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