ベンチャー投資のメリットは?やり方や投資の参考となる要素も解説
登録日:2023.8.2 | 最終更新日:2023.8.18
日頃から投資をしている方の中には、これから成長する企業に出資したいと考えている方もいるのではないでしょうか。
成長途上の企業に投資したい方へおすすめしたい投資先が、ベンチャー企業です。ベンチャー企業に投資をすれば大きなリターンを得られる可能性があります。
本記事では急成長が見込まれる企業への投資である、ベンチャー投資について解説します。本記事を読むことで、ベンチャー投資を行う方法や、把握しておくべき要素について知識をつけることが可能です。
企業の成長を楽しみながら投資したいという方は、ぜひ参考にしてください。
ベンチャー企業への投資とは
ベンチャー企業への投資とは、将来的に大きな成功が見込まれる企業に出資することです。投資する段階では小規模な企業でも、事業が成長すれば企業価値が向上し、出資額の数倍の利益を得ることもあります。
投資家の中には、こうした大きなリターンを見込んでベンチャー企業へ積極的に出資するという方もいます。しかしベンチャー企業は小規模な会社が多いため、事業の継続を断念するケースも少なくありません。そのため投資する際は事業や経営者の見極めが重要です。
ベンチャー投資は儲かるのか
急成長の見込みがある若い企業に出資するベンチャー投資ですが、儲かるかどうかは投資先次第な側面があります。なぜなら日本の場合、起業後に長期にわたって事業を継続できている確率が低いからです。
起業から1年後の会社の、存続率は40%です。5年、10年と時間が経つにつれて存続する確率は下がり続けます。そして起業から20年経過した場合の、起業の存続率は0.02%しかありません。このためベンチャー投資による成功は決して簡単ではありません。
下記の記事では、ベンチャー投資の成功率やFXや投資信託と比較して儲かるかどうかを解説しているので、こちらも合わせてご覧ください。
エンジェル投資の成功率は何パーセント?なり方や成功事例もご紹介
ベンチャー企業へ投資するメリット
ここからは若く将来性のあるベンチャー企業へ投資するメリットを紹介します。ベンチャー企業への出資には、主に以下の3つメリットがあります。
- 大きなリターンが期待できる
- 個人や少ない投資額でも行える
- 税制上の優遇を受けられる
ベンチャー企業への出資にはさまざまなメリットがあり、どういったメリットを大きく受けられるかは投資家次第です。得られるメリットを参考に、ベンチャー投資へ挑戦するかを検討してください。
大きなリターンが期待できる
ベンチャー投資は、大きなリターンが期待できます。なぜなら少額の投資でも出資した企業が大きく成長すれば、成長度合いに応じて多額の利益を得ることができるからです。
ベンチャー企業の多くは、社会に役立つ革新的な事業を展開しています。しかし事業が軌道に乗るまでは、経営も不安定になりがちです。起業から数年で会社を清算するケースもあります。
しかし不安定な経営を乗り越え、事業内容が広く認められた時、会社は大きく成長します。企業が成長した時に株式を売却し、多額の利益を手にする投資家も少なくありません。ベンチャー投資は経営が軌道に乗るまでは不安定ですが、安定すると莫大な利益を生みます。
個人や少ない投資額でも行える
ベンチャー企業への投資は、多くの資本を持つ投資家でなくても行えます。起業して間もない会社への投資は何千万円と考える方もいますが、200万円程度からでも出資は可能です。ベンチャーキャピタルなども、ベンチャー企業に対しては数百万円規模で投資を行います。
ベンチャーキャピタルなどは早めに急成長を見込める企業のみに出資しますが、個人投資家は自由に投資先を選べます。
そのため、成長を見込めると判断したら、自分の責任で少額から投資が可能です。ベンチャー企業は少額の出資も受け付けているため、見込みがあると思ったら出資してみましょう。
税制上の優遇を受けられる
ベンチャー投資は税制上の優遇を受けられる点も、大きなメリットです。ベンチャー企業などに投資を行うと、ベンチャー投資促進税制(エンジェル税制)という優遇措置が受けられます。ベンチャー投資促進税制では次のいずれかの優遇措置を受けられます。
- 投資した年に受けられる優遇措置
- 株式を売却した際、損失の場合に受けられる優遇措置
1つ目の優遇措置では、投資した年の所得や株式譲渡益から出資額を控除することができます。2つ目の優遇措置では、ベンチャー企業の株式売却で損失を出した際、他の株式などの譲渡益と相殺可能です。
ベンチャー投資促進税制の対象となる企業は細かい要件が定められています。中小企業庁のホームページから確認できるため、ベンチャー投資を行う際は事前にチェックしておきしましょう。
下記の記事では、エンジェル税制の優遇制度について具体例をもとに解説しているので、合わせてこちらもご覧ください。
ベンチャー企業へ投資するデメリット
大きなメリットがあるベンチャー投資ですが、良いことだけではありません。投資する上で把握しておくべきデメリットもあります。ベンチャー企業への出資を行う際に注意すべきデメリットは次の3つです。
- 倒産や元本割れのリスク
- 情報が少ない
- 換金が難しい
これからそれぞれのデメリットについて、詳しく解説していきます。ベンチャー企業への出資を検討している方は、解説する内容を参考にしてください。
倒産や元本割れのリスク
ベンチャー企業への投資で特に大きなデメリットとなるのが、倒産や元本割れのリスクです。ベンチャー投資は革新的な事業を展開する企業へ出資するため、事業が軌道に乗るまでは不安定なことが多いです。
最悪の場合、事業が失敗し出資した企業が倒産する可能性もあります。清算時にわずかな利益を得られるケースもありますが、そういった状況はまれです。そのためベンチャー投資には、投資先が安定するまで損失や元本割れというリスクがつきまといます。
大きな痛手を受けないためにも、ベンチャー投資をする際は、最悪の場合を考慮して余剰資金で出資しましょう。
情報が少ない
ベンチャー企業は他社が手掛けていない革新的な事業を行っているケースが多く、事業内容の情報が少ないこともあります。
また、IR関連の情報が整っていないことが多く、投資判断に困ることも少なくありません。そのためベンチャー企業の見極めは、上場企業以上に困難です。
出資を検討している企業の事業内容や状況がわからない場合は、その企業のホームページなどで常に情報を収集しましょう。各種メディアやSNSなど企業が発信している細かな情報まで目を通し、損をしないベンチャー投資に取り組んでください。
換金が難しい
ベンチャー企業への投資は、換金が難しい点もデメリットです。ベンチャー企業は非上場企業のため、売却しようと思ってもすぐにはできません。
換金のしやすさで言えば、上場企業はすぐに売却できるため流動性も高い株式です。一方でベンチャー企業の株式は売却先を自分で探さなければいけないため、流動性が低い株式です。
また非上場株式には譲渡制限が掛けられていることもあり、売却する際に株主総会や取締役会の承認が必要なことがあります。換金の難しさと流動性の面から、ベンチャー投資は資金に余裕のある時に行いましょう。
ベンチャー投資を行う方法
企業の将来性を見込んで出資するベンチャー投資ですが、どうすれば投資できるかを把握していない方もいます。ベンチャー企業へ出資する場合は、主に次の4つの方法をとるケースが一般的です。
- 自力で投資先を見つける
- ベンチャーファンドやベンチャーキャピタルを利用
- 株式投資型クラウドファンディングを利用
- マッチングプラットフォームを利用
ここからはそれぞれの方法について具体的に解説していきます。ベンチャー投資の方法でお悩みの方は、参考にしてください。
自力で投資先を見つける
投資先を自分で見つけるためには、起業家や経営者が形成しているネットワークなどを利用しましょう。
起業家や経営者同士では、情報交換などのためにネットワークを形成していることがあります。そういったグループに入ることで投資先を見つける投資家も少なくありません。
投資家として長年活動しているような方は、既に経営者同士のネットワークに入っていることも少なくありません。しかし新たに投資家としてベンチャー投資をはじめる場合、ネットワークに入ることは困難です。
そのため、自力で投資先を見つける投資家は少数です。
ベンチャーファンドやベンチャーキャピタルを利用
ベンチャー投資をはじめる際は、ベンチャーファンドやベンチャーキャピタルを利用する方法もあります。ベンチャーファンドやベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業への投資に特化した投資のプロ集団です。
ベンチャーファンドやベンチャーキャピタルは、多種多様なベンチャー企業を見てきています。そのため投資先を選ぶはっきりとした判断基準を持っています。培ってきた経験と企業の将来性や成長性を総合的に判断し、見込みのある会社にしか出資しません。
情報が少ないことが多いベンチャー企業を、ベンチャー投資の経験が浅い方が見極めることは困難です。ベンチャー投資を行う際は専門家集団に資金を預けて運用してもらうことも検討しましょう。
ただし、ベンチャーファンドやベンチャーキャピタルによっては最低投資額が高く設定されていることがあります。また個人では利用できない場合もあるため、参加できない可能性を認識しておいてください。
株式投資型クラウドファンディングを利用
近年では株式投資型クラウドファンディングを利用して、ベンチャー投資をする方もいます。
株式投資型クラウドファンディングでは投資の見返りとして、投資先の未公開株式を取得できます。また未公開株式以外にも返礼品やイベントの参加権といった見返りもあり、一般の方でも気軽に参加可能です。
株式投資型クラウドファンディングは、5万円や10万円から出資が可能です。そのため投資経験が浅い方でも、手軽にベンチャー投資に挑戦できます。少額からベンチャー投資をはじめたい方は、株式投資型クラウドファンディングの利用を検討してください。
マッチングプラットフォームを利用
ベンチャー投資を行う方法として、マッチングプラットフォームという手段があります。
マッチングプラットフォームは、出資を求める経営者と投資先を探す投資家を結ぶサービスです。マッチングプラットフォームはベンチャー投資だけでなく、人材業界や不動産業界などさまざまな業界で活用されています。
ベンチャー投資を行う投資先をお探しの方はぜひFounderをご利用ください。数多くの経営者が登録しているため、皆さんの希望に合う投資家と出会えます。事業計画や予想収益も掲載されているため、手軽に投資先を選べます。
ベンチャー投資の参考となる要素
ベンチャー企業へ投資する上で、投資タイミングは重要です。適切なタイミングを逃してしまうと、出資しようとしていた企業に投資できない場合もあります。
そこでベンチャー企業への投資を行うタイミングを決める際は、次の2つの要素を念頭に入れましょう。
- 成長ステージ
- 投資ラウンド
ここからはそれぞれの要素について、詳しく解説していきます。解説する内容を参考にベンチャー投資のタイミングを決めましょう。
成長ステージ
ベンチャー企業には事業の状況に応じた成長ステージがあります。ベンチャー企業の成長ステージは、一般的には次の4段階です。
- シード
- アーリー
- ミドル
- レイター
最初にシードと呼ばれるステージは、本格的に事業を開始する前段階です。プロダクトの試作や初期チームの形成を行い、事業の準備を行います。
次にアーリーステージに移ります。アーリーステージは事業の開始直後、事業の収益化を目指す段階です。アーリーステージに入るとメンバーも増え、早期のIPOが目標になります。
アーリーステージを終えるとミドルステージに入ります。ミドルステージは事業が順調に成長し、企業規模も大きくなる段階です。従業員が増え事業のスケールが拡大する時期です。
そして最後がレイターステージです。レイターステージに入るとIPOが目標となり、事業は更に拡大します。
このようにベンチャー企業は4つのステージを経て、成長します。
投資ラウンド
成長ステージとともに重要なのが、投資家目線の投資フェーズである投資ラウンドです。投資ラウンドにも状況に応じたラウンドがあり、次の5段階に分かれます。
- エンジェル
- シード
- シリーズA
- シリーズB
- シリーズC
エンジェルは起業前の段階を指します。創業準備中のエンジェルに必要とされる投資金額は、数百万円から数千万円です。
シードは事業の大枠が決定した段階です。会社の設立や市場調査、プロダクトの完成に数千万円〜数億円程度投資しなければいけません。。
シリーズAはビジネス開始直後を指します。プロダクトの提供もはじまる時期で、必要な投資額は数億円から十数億円です。
シリーズBはビジネスが軌道に乗りはじめる時期で、トータルの投資額は十数億円から数十億円です。
シリーズCは経営が安定し、企業は黒字経営を維持できています。シリーズCではトータルで数十億円程度の投資が必要になります。
大きなリターンを求める際は、早いラウンドでの出資が必要です。
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引用元:Founder公式HP
ベンチャー投資では、将来有望な企業に投資することで大きなリターンを得ることも可能です。しかし、若い企業は数多くあるため、どこに出資すれば大きなリターンを得られるか迷ってしまう方も大勢います。
ベンチャー投資の出資先を探している方は、Founderにご相談ください。Founderは経営者と投資家を結ぶマッチングサイトです。3万人を越える経営者の中から、投資したいと思える方と出会えます。Founderに登録している経営者の中から、出資したいと思う企業家を選びベンチャー投資にチャレンジしてみましょう。
まとめ
ベンチャー投資は革新的で将来性のある企業に早い段階から出資し、事業が軌道に乗れば多額の利益を得られます。しかし投資先の見極めを誤ると、出資した金額を全て失う可能性も否定できません。
近年では、マッチングプラットフォームや株式投資型クラウドファンディングの登場によりベンチャー企業への投資が手軽になりました。そのため、ベンチャー投資に参入する方も増えています。
企業の成長を見守り可能性を追いたい方は、ベンチャー投資に挑んでみましょう。その場合、Founderを利用すると、効率よく投資先を検索することが可能です。
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