IT導入補助金とは?個人事業主のパソコン購入も対象に
公開日:2023.6.24 | 最終更新日:2025.3.5
「IT導入補助金について知りたい」
「IT導入補助金の申請方法や必要事項を知りたい」
ITツールを導入する際に、IT導入補助金が利用できれば嬉しいですよね。
自社が対象かどうか気になる方も多いと思います。
そこで、本記事では以下の内容について解説します。
- IT導入補助金とは
- 【種類別】IT導入補助金の金額
- IT導入補助金の対象・対象外事業者
- IT導入補助金申請の流れ
- 申請に必要なもの
- IT導入補助金申請のコツ
本記事を最後まで読んでいただければ、IT導入補助金申請についてわかるので、ぜひ参考にしてください。
今日では、デジタルを活用してビジネスモデルや業務を効率化しようとするDX推進が行われています。
下記の記事では、DX推進の目的やメリットを解説しているので、DXに興味がある方はこちらも参考にしてみてください。
DX推進とは?わかりやすく簡単に解説!目的やメリット、5つのポイントを事例と共に紹介
「IT導入補助金」とは?わかりやすく解説

IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者の方に向けてITツールを導入する経費の一部を補助してもらえる制度です。
中小企業・小規模事業者の方が自社の課題やニーズに合うITツールを導入する際に、使用できます。
2023年度のIT導入補助金は以下の3つに分けられます。その違いは、補助対象者・対象経費・補助金上下限金額・補助率です。
- 通称枠(A・B類型)
- デジタル化基盤導入類枠(デジタル化基盤導入類型)
- セキュリティ対策推進枠
IT導入補助金は経済産業省が所管しているもので、業務効率化・売上アップをサポートしてくれる制度です。
【種類別】IT導入補助金の金額は?

IT導入補助金には、以下のような種類があります。
- 通常枠(A・B類型)
- デジタル化基盤導入枠
- セキュリティ対策推進枠
自社の課題やニーズに合わせて、どの枠が適切であるかの検討が必要です。
下記では、それぞれのIT導入補助金の金額について解説します。
通常枠(A・B類型)
通常枠では、費用の1/2、最大450万円が補助されます。
対象となるITツールは、業務効率化・売上向上などの生産性向上に役立つツールです。たとえば、ソフトウェア購入費、クラウド利用料、導入関連費などです。
A類型とB類型では、導入するソフトウェアに含まれる機能によって以下のプロセスに分けられます。
【業務プロセス】
- 顧客対応・販売支援
- 決済・債権債務・資金回収
- 供給・在庫・物流
- 会計・財務・経営
- 総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情報システム
- 業種固有プロセス
これらのプロセスは、申請条件が異なります。通常枠A類型は、上記業務プロセスのうち1種類以上を保有していれば申請可能です。補助金額は費用の1/2以内、5万〜150万円未満です。
通常枠B類型は、上記のうち4種類以上を保有していれば申請可能です。また、従業員の賃上げ目標計画の実行も必須条件となっています。補助金額は費用の1/2以内、150万〜450万円以下です。
デジタル化基盤導入枠
デジタル化基礎導入枠の補助金は下限なし最大350万円で、補助率は50万円以下で3/4以内、50万~350万円で2/3以内です。
また、以下のハードウェア購入費も対象となります。補助金額は下記のとおりです。
- PC・タブレット・プリンター・スキャナー・複合機:補助率1/2以内、補助上限額10万円
- レジ・券売機等:補助金1/2以内、補助上限額20万円
対象は、会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトなどの導入、またインボイス制度への対応も見据えている事業です。
セキュリティ対策推進枠
セキュリティ対策推進枠の補助率は1/2以内で、5万〜100万円以内が補助されます。
中小企業・小規模事業者の方が以下のような問題やリスクを回避することが目的です。
- サイバーインシデントによる事業継続困難の事態回避
- サイバー攻撃被害での供給制約や価格高騰を潜在的に引き起こすリスク低減
- 生産性向上を阻害するリスク低減
補助対象経費はツールのサービス利用料(最大2年分)で、サイバー攻撃などのセキュリティ対策強化のITツールが対象です。
また、条件は独立行政法人情報処理推進機構が登録・公表するサービスであることとなっています。
IT導入補助金の対象や対象外となる事業者は?

IT導入補助金では、対象となる事業者と対象にならない事業者が存在します。
簡単に言えば、IT導入補助金の対象のなる事業者は「中小企業・小規模事業者」であることです。しかし、中小企業・小規模事業者であっても対象とならない場合もあります。
その定義や対象外となる事業者について、解説します。
対象となる事業者
対象となる事業者は、以下の要件に該当する中小企業・小規模事業者です。
中小企業の定義
小規模事業者の定義
対象外となる事業者
中小企業・小規模事業者であっても、以下に該当する事業者は対象外となります。
- 以下の1.~6.いずれかに該当する事業者
- 発行済株式の総数または出資価格の総額の1/2以上を同一の大企業が所有する中小企業・小規模事業者
- 発行済株式の総数または出資価格の総額の2/3以上を大企業が所有する中小企業・小規模事業者
- 大企業の役員または職員を兼ねているものが役員総数の1/2以上を締めている中小企業・小規模事業者
- 発行済株式の総数または出資価格の総額を1.~3.に該当する中小企業・小規模事業者が所有する中小企業・小規模事業者
- 1.~3.に該当する中小企業・小規模事業者の役員または職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている中小企業
- 小規模事業者確定している(申告済みの)直近過去3年分の核燃または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小企業・小規模事業者
IT導入支援事業者
経済産業省または中小機構から補助金等指定停止措置または指名停止措置が講じられている事業者
風俗営業事業者
反社会的勢力
過去1年において労働関係法令違反で送検処分をうけている事業者
宗教法人
法人格のない団体(同窓会・PTA・サークル等)
その他、IT導入補助金の目的・趣旨から適切でないと経済産業省および中小機構並びにIT導入補助金事務局が判断する者
IT導入補助金申請の流れ

IT導入補助金申請の流れは以下のとおりに行います。
- ITツールとIT導入支援事業者の選定
- IT導入補助金の申請に必要な事項の確認
- ITツールの発注と契約・支払い
- 事業実績報告
- 補助金交付手続き
- 事業実施効果報告
それぞれについて解説します。
ITツールとIT導入支援事業者の選定
IT導入補助金の交付申請を行う前に、まずは自社の課題やニーズに合ったITツールとIT導入事業者を選びます。
ここで注意すべきことは、IT導入補助金のために選ぶのではなく、自社の課題やニーズに合ったITツールを選ぶことです。自社の課題やニーズに合ったものでなければ、補助金が交付されたとしても投資しただけの効果が十分に得られない場合もあります。
また、IT導入補助金の審査のために、公式サイトや公募要領を読んで、自社がIT導入補助金の申請対象であるか、採択審査での加点要素など押さえておきましょう。
IT導入補助金の申請に必要な事項の確認
IT導入補助金の申請時における必要事項を確認しましょう。
まず、IT導入支援者から「申請マイページ」の招待を受けた際に必要な書類は、以下のとおりです。
【法人の場合】
- 履歴事項全部証明書
- 法人税の納税証明書
【個人事業主の場合】
- 運転免許証または運転経歴証明書または住民票
- 所得税の納税報告書
- 所得税確定申告書B
また、IT導入補助金申請で必要な事前手続きは以下の3つです。
- GビズIDプライムのアカウント取得
- みらデジの経営チェック
- SECURITY ACTIONの実施
ITツールの発注と契約・支払い
申請マイページで必要となる情報の入力と書類添付を行い、IT導入支援事業者にて導入するITツール情報・事業計画値を入力します。
入力内容の確認後、申請に対する宣誓をして事務局へ提出しましょう。
交付申請完了後、事務局から「交付決定」の通知を受けたあとにITツールの発注・契約・支払いなどができます。
交付決定の通知を受ける前に発注・契約・支払いなどを行うと、補助金交付が受けられないので注意しましょう。
事業実績報告
事業実績報告では、補助事業を実施したことを申請マイページで報告します。
報告の際に必要となる書類は以下のようなものが挙げられます。
- IT導入支援業者から発行された請求書・請求明細書
- IT導入支援事業者へ支払った振込明細書やクレジットカードの利用明細書
- 補助金を受ける口座情報
- ITツールの利用を証明する資料
事業実績報告を作成し、IT導入支援事業者が内容の確認・必要情報の入力を行ったのち、最終確認後、事務局へ提出しましょう。
補助金交付手続き
事業実績報告を終えて補助金額が確定すると、申請マイページで補助金額が確認でき、その後に、補助金が交付されます。
事業実施効果報告
事業実績効果報告とは、決められた期間内に申請マイページから補助事業の実施効果を国に報告することです。
ここでも必要事項を記入後、IT導入支援事業者の確認が必要になります。
IT導入支援事業者とは、ITツール導入後もサポートやアフターフォローなどで関係は構築されていることが多いため、協力して事業実施効果報告を行いましょう。
IT導入補助金の申請に必要なもの

IT導入補助金申請の流れにも記載した通り、IT導入補助金申請で必要な事前手続きは以下の5つです。
- GビズIDプライム
- みらデジ経営チェック
- SECURITY ACTION
- 履歴事項全部証明書
- 納税証明書
それぞれについて解説します。
GビズIDプライム
GビズIDとは、法人・個人事業主向けの共通認証システムです。取得すると1つのID・パスワードで複数の行政サービスにログインできます。
GビズIDにはGビズIDプライム・Gビズメンバー・Gビズエントリーの3種類のアカウントが存在します。
IT導入補助金申請で必要になるのは、GビズIDプライムです。
GビズIDプライムは、書類審査が必要なアカウントでGビズIDサイトから申請を行います。その際に、印刷した申請書と印鑑(登録)証明書が必要です。
運用センターに送付後、不備がなければ1週間ほどで承認されます。
みらデジ経営チェック
みらデジ経営チェックは経営課題解決方法を見つけるためのチェック&サポートツールです。みらデジ経営チェックを行うことで、自社のデジタル化を中心とした経営状態を可視化できます。
下記のような設問に回答することで、デジタル化の取り組みに向けたアドバイス、各種支援対策、ITツールの解説・紹介を受けられます。
- 経営者としての夢・ビジョンについて
- ITツール・デジタルサービスについて
- 経営課題への解決方向について
- 経営やデジタル化に対する取り組み状況・意識について
IT導入補助金申請には、GビズIDプライムとの連携が必要です。
SECURITY ACTION
SECURITY ACTIONは、中小企業・小規模事業者が情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度です。
「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」の実践をベースに以下の2段階の取り組み目標が用意されています。
- 1段階目「一つ星」 情報セキュリティ5か条に取り組むことを宣言
- 2段階目「二つ星」 情報セキュリティ自社診断で自社の状況を把握し、情報セキュリティ基本方針を定め、外部に公開したことを宣言する
SECURITY ACTION自己宣言者サイトから申し込めます。
履歴事項全部証明書
履歴事項全部証明書とは、会社について書かれた登記事項証明書のひとつです。
会社設立の際に登記所で申請し、会社名・本社の住所・事業目的など情報を一般に公開することで、会社の信用を保持するために必要です。
履歴事項全部証明書は法務局で保存されており、法務局窓口・ホームページから取得請求ができます。
書類自体に有効期限はないですが、提出する際は「取得から3か月以内」など指定があることが多いので注意しましょう。
納税証明書
納税証明書は、納付するべき税額や納付した税額、所得金額などを証明するための書類です。証明する税金の種類により記載事項や交付請求先は異なります。
納税証明書には以下の4種類です。
- 納税証明書(その1):納付すべき税額、納付した税額および未納税額等の証明
- 納税証明書(その2):所得金額の証明
- 納税証明書(その3):未納の税額がないことの証明
- 納税証明書(その4):証明を受けようとする期間に滞納処分を受けたことがないことの証明
申請はオンライン・窓口で交付請求できます。
IT導入補助金申請のコツ

IT導入補助金申請の審査では、交付請求の内容がIT導入補助金の目的に合っているかどうかがみられます。審査項目は公募要領で公表されているので、確認して申請内容を作成しましょう。
また、採択率を上げるために、一定の条件を満たすことで採択に有利なる「加点項目」にも注目する必要があります。
加点対象となる取り組みの一部は以下のとおりです。
- 導入するITツールとしてクラウド製品を選定している
- 導入するITツールとしてインボイス制度対応製品を選定している
- 一定の要件を満たす賃上げの事業計画を策定し、従業員に表明している
加点項目に対して「減点項目」も存在するので注意しましょう。
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まとめ

自社がどのような目的でITツールの導入を検討しているかを明確にさせることが、IT導入補助金申請をするポイントです。
申請の際には、さまざまな書類の準備や手続きがあり、時間がかかることもあるでしょう。ITツールやIT導入支援事業者を決める際にも予想以上に時間がとられるかもしれません。余裕を持って準備することをおすすめします。
外部投資ではなく社内で構築させたい方やITサービスを開発したい方は、DX-PLANもぜひ検討してみてください。
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