【保存版】ROEとROAの意味や違いを3つの重要な指標とともにわかりやすく解説!

公開日:2019.7.30  |  最終更新日:2019.8.2


会社の経営能力を測る指標にROAとROEがあります。一般的にはあまり知られていない用語ですが、経営に携わる人、投資家、経理担当者などであればご存知のかたも多いのではないでしょうか。

ビジネスの世界では頻出頻度の高いROEとROAですが、この2つが何を意味していて、どのような違いがあるかご存知ですか?算出方法が似ているため、混同してしまっている方も一定数存在すると思います。

今回は、ROE・ROAについて徹底的に解説しますね。以下の項目に触れていきます。

  • ROEとROAの違い
  • ROEとROAの計算方法
  • ROEとROAから分かること
  • ROEとROAに関する重要な指標

ROE・ROAについて知識がない方でも問題ありません。今回の記事をきっかけに理解を深めましょう!サクッとよめるようにまとめたので是非参考にしてみてください!

ROE・ROAとは?どのような違いがある?


ROEとROAの違いを正しく理解するためにも、まずはそれぞれどういったものなのかを理解しましょう。

ROAとは

ROAはReturn On Assetsの略で「総資産利益率」とも呼ばれています総資産に対してどれだけ利益をあげられたのか、%を用いて示されるものです。企業の経営能力を測る一つの財務指標となっています。例外も多く存在しますが、一般的にはROAが高いほど経営能力が高いです。

ROAで扱われる総資産とは負債である他人資本と純資産である自己資本をあわせたもの。総資産=他人資本+自己資本であるということですね。

他人資本は銀行からの借入金などの、返済の義務を負うもの。自己資本は株主からの出資金や会社に貯めてある利益(留保金)のことです。

ROAは総資産に対する利益の割合のことで、企業の経営能力を計るひとつの指標であると覚えておけばOKですね。

ROAについてさらに詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。

参考記事:【保存版】ROAとは?言葉の意味から計算式や改善方法など5つのポイントでわかりやすく解説!

ROEとは

ROEはReturn On Equityの略で「自己資本利益率」ともいいます純資産(自己資本)に対してどれだけの利益をあげられたのか、ROAと同様に%で表記されます。経営能力を測る指標であるという点も同じです。%が高いほど経営能力が高いと考えられます。


詳しくはこちらの記事をご覧ください。

参考記事:【保存版】ROEとは?言葉の意味から計算式や5つの改善方法などをポイントごとにわかりやすく解説!

ROAとROEの違い

ROAとROEの違いですぐにわかるのは、扱われる資本の種類です。

ROAで扱われる資本は総資本(他人資本と自己資本)ですが、ROEで扱われる資本は純資産(自己資本)。計算上ではこれ以外の違いはありません。しかし、扱われる資本が違うということは、出てくる数字の意味合いがかわってきます。


通常、自己資本のみで経営が行なわれることはまずありません。他人資本も用いて経営されます。つまり、ROAによってだされる数字は現実的な側面から導き出された利益率であると考えられますよね。

しかし、全ての資本から導きだされた利益率であるがゆえに、財務状況がどうであるかがわかりません。総資本の額と利益の額が同じであるとき、借金9割自己資本1割の会社の総資本と借金1割自己資本9割の会社のROAは同じになるということです。 借金が少ない会社の方が健全であると考えられますよね。


対して、ROEは純資産と利益が比較されます。他人資本が含まれないため、現実的な利益率であるとはいえません。しかし、ROEが高い会社は自己資本を上手に活用していると考えられるため、将来性のある会社であると判断できます。

ROE単体で会社を図るのは難しいですが、他の指標と組み合わせることで重要な意味を持つのがROEの特徴です。

このように、利益と比較する資産の種類が異なるため、出てくる数字の意味に大きな違いがあります。

日本企業と海外企業のROA・ROE

ROAとROEには共通している点もあります。それは、日本企業はROA・ROEの両方が低いということです。つまり、国際的にみると、日本企業は稼ぐ能力が平均して低いと判断できますね。

特に米国との差は大きく、どちらもおよそ2倍の差があります。そのため日本政府は、近年のROA・ROE向上に向けた施策をて取り組みを進めています。

ROAが低い原因に薄利多売の戦略。ROEが低い原因に借り入れを嫌う日本企業の気質があります。

薄利多売とは安くたくさん売る戦略のことです。安く売っていれば、資産に対する利益が小さくなるのは当然のことですよね。高く売った方が、少ない資産で多くの利益を挙げられます。

また、借り入れを積極的に行なわなければ、利益を大きくできる場面でも利益を伸ばすことができません。つまり、借り入れを行なって積極的に利益を追求する海外企業と比べるとROEは小さくなってしまいます。借入額はROEに反映されませんからね。

ROE・ROAの計算方法をわかりやすく紹介!


ここからは、ROE・ROAの具体的な計算方法をみていきましょう。まずはROAからです。

ROAの計算式

ROAの計算式は以下のとおりです。

【ROA(%)=当期純利益÷総資産(自己資本+他人資本)×100】

例えば、当期純利益100億に対して総資産200億の会社があったとします。当期純利益100億÷総資産200億×100=50%。つまりこの会社のROAは50%ですね。


上記が基本の計算式ですが、ほかにも以下の計算式があります。

【ROA=売上高利益率×総資本回転率】

売上高利益率と総資本回転率についてはまた後ほど解説するので、いまは計算式だけ覚えておいてください。

ROEの計算式

ROEの計算式は以下のとおりです。

【ROE=当期純利益÷純資産(自己資本)×100】


ROAの計算式と比べても、資産部分のみしか違いません。

また、ROAと同様に、ROEも別の計算式があります。

【ROE=売上高利益率×総資本回転率×財務レバレッジ】つまり【ROE=ROA×財務レバレッジ】であるともいえます。

これらの用語は単体でも財務指標としてみれるため、また後ほど解説させていただきますね。

ROE・ROAから分かることとは


ROE・ROAが分かると、企業の経営能力がわかると説明させていただきました。では、ROE・ROAによって経営能力が分かるとどのような影響があるのでしょうか?

常々、会社の経営能力を把握したいと思っている人物がいます。投資家です。株式を購入して利益を出している投資家であれば投資先の企業が稼げる会社であるか、つまりはROE・ROAを観察しています。投資家の誰しもが損はしたくないと考えていますからね。

投資家目線、ROE・ROAを観察することで「投資すべき企業がわかる」ということです。

企業はROAやROEの向上を目指すのですが、その理由は自社が投資家からの投資対象とされたいからという側面があることを把握しておきましょう。自社へ投資する投資家が増えることは、株主が増えることと同じだからです。つまり事業資金の調達が行いやすくなります。

まとめると、ROE・ROAは企業の経営能力がわかるので、投資家は投資対象となる企業がわかります。


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ROE・ROAのみで経営の良し悪しは判断できない


ROE・ROAは企業の経営能力を測る上で欠かせない指標です。しかし、これらの指標を単体で用いて「この会社はROAが高いからよい会社だ」「ROEが高いからよい会社だ」と判断するのは早計です。

理由は簡単で、ROAやROEは会社の資産を用いてだされる数値であり会社側である程度コントロール可能だからです。本来経営能力が低い会社であっても経営とは関係のない要素でROA・ROEが高くなっている可能性があります。

ROA・ROEは様々な要因によって上下します。なぜROEが高いのか、ROAが高いのか、他の指標をみて冷静に判断する必要がありますよね。ROE・ROAのみで経営の良し悪しを判断しないように、注意が必要です。

ROE・ROAに関る3つの用語


ここからはROE・ROAに関る重要な指標を3つ紹介させていただきます。

  1. 売上高利益率
  2. 総資産回転率
  3. 財務レバレッジ

上記の3つはROE・ROAの計算式の章で解説させていただきました。

それぞれ確認していきましょう。

【ROA・ROEに関係する指標1】売上高利益率

売上高利益率は、売上高に対してどれだけの利益が発生したのかの割合のこと。売上高から費用を引いたものが利益であるため、商品の販売・開発にかかった費用の大きさによって、利益は上下します。売上高利益率は高ければ高いほどよいです。

売上高利益率が高い企業は、商品にうまく付加価値をつけている業であるともいえます。

100円売り上げれば90円の利益を得られる会社は、1000円売れば900円の利益を上げられるということ。つまり、売上高利益率の高い企業に投資すれば、より稼いでくれるだろうと考えられますよね。

売上高利益率は以下の計算式で出せます。

【売上高利益率=利益÷売上高×100】

【ROA・ROEに関係する指標2】総資産回転率

総資産回転率は、総資産をどれだけ効率的に運用し、売り上げを出したかという指標のこと。総資産の何倍の売り上げを出したか(売り上げに対する総資産の回転数)を表しています。

総資産回転率の計算式は以下のとおりです。

【総資産回転率=売上高÷総資産】


上記で説明した、売上高利益率にこの総資産回転率を掛けることでROAを算出できます。

【ROA・ROEに関係する指標3】財務レバレッジ

財務レバレッジとは、自己資産に対する総資産の倍率。計算式は以下のとおり。

【財務レバレッジ=総資産÷自己資本】

例えば、総資本500万の企業Aが自己資本100万円であれば財務レバレッジは5倍です。財務レバレッジが高い企業は、他人資本に依存している会社であると判断できますよね。

必ずしも財務レバレッジが高い=経営状況の悪い企業ということではないと頭においておきましょう。

なぜなら、他人資本を多く調達することで積極的に利益を追求している可能性があるからです。なぜ財務レバレッジが高いのか、その理由を把握してから投資するしないを検討しても遅くはありません。

ROAに財務レバレッジを掛けることでROEの算出が可能です。


参考記事:【誰でもカンタン】KPTとは?5つのコツで効果を最大化!やり方を交えて詳しく解説!

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