【保存版】ROEとは?言葉の意味から計算式や5つの改善方法などをポイントごとにわかりやすく解説!

登録日:2019.7.30  |  最終更新日:2019.9.24


株式会社を経営する際に知っておくべき用語があります。「ROE」です。

ROEは決算書に必ず出てくる用語のひとつ。投資家はROEの値をみて会社に投資するか否かを決めています。投資家からの資金調達は事業の成功に欠かせないので、軽視してよいものではありません。

しかし、ROEが大事などといわれても「ROEって何?なんだか難しそう・・・」と身構えてしまう方も多いのではないでしょうか?知ってしまえば意外とシンプルなんですよ。

今回は、ROEについて分かりやすくまとめました!具体的には以下の点に触れていきます

  • そもそもROEって何?
  • ROEの計算方法
  • ROEで分かること
  • ROEを改善する方法
  • ROEとROAの違い

ROEについて何も知らない方でも、サクサク読めるようにまとめました。是非参考にしてみてください!


ROEとは?ROEが重要視される理由をサクッと解説!


ROEはReturn On Equityの略称です。自己資本利益率ともいいます。両方覚えておきましょう。

ROEを一言で表すと「自己資本がどれだけ効率的に運用されたかを示す値」です。

具体的には、自己資本に対してどれだけの利益を挙げたのか、その利益率を%を用いて表します。ROEの対象となるのは、事業が始まってから、決算期までの1年間。具体的な計算方法は後ほど触れていきますね。

自己資本(資金)に対して多くの利益を獲得したのであれば、効率的な会社=ROEの高い会社です。逆もしかりで、自己資本に対して少ない利益しか獲得できなければ、非効率的な会社=ROEの低い会社となります。

ROEは投資家が投資対象を決定する際に重要視される指標のひとつです。

なぜなら、株主は「利益を還元してくれそうな会社に投資したい」と考えているから。ROEを見ることで成長性があるか、収益性があるかを判断しているんですね。

このように、ROEを意識した経営はかかせません。

しかし、ROEが重要視されるようになったのは最近の話。以前の日本ではROEよりも売上高のほうが重要視されていました。ROEを重要視しなくても会社の経営が成り立っていたということは、ROEの値を気にしなくても、会社の経営事態は可能だということです。

ではなぜ、ROEが重要視されるようになったのでしょうか?

ROEが重要視されるようになった理由は外国人投資家

近年ROEが重要視されるようになった背景には、外国人投資家の影響があります。

日本の株式の多くは、外国人投資家によって保有されています。

その割合は日本株全体の6割程度といわれており、無視できる数字ではありません。当然、日本企業が円滑に資金調達を行なうには、外国人投資家が投資したくなるような会社経営を行なわなくていけませんよね。

では、外国人投資家が投資したくなる会社経営とは何か。それこそROEが高い経営です。

日本とは異なり、海外ではROEが重要視する文化がありました。ROEを重要視する外国人投資家の影響で、日本にもROEを重要とする考え方が根付いたとされています。

ROEの目安は10%以上

ROEとは上記で述べたとおり、自己資本を活かしてどれだけの利益を挙げたか、その期の会社経営がどうであったかを示す指標です。

一概にはいえませんが、およそ10%以上となると「稼ぐ力がある」と判断されます。ただし、あくまで目安。業界によって、ROEの値が変動したり、他の要因によってROEが上昇していたりするからです。

日本のROEの値は、平均8%ほど。上昇傾向にあるものの、10%にはまだ及びません。米国など諸外国が10%を超えているため、ROEの向上は日本企業の課題とされています。


このように、ROEは会社が資産をどれだけ効率的に運用したのかを示す値です。
では、どのように計算すればROEを割り出せるのでしょうか?


ROEの計算式をわかりやすく解説!

上記でも述べたとおり、ROEは決算までの1年間を対象としています。具体的には以下の計算式で算出可能です。

【ROE=当期純利益÷自己資本×100】

ROEは%で表記します。上記の計算式を用いて、具体的な例を確認していきましょう。


例えば、当期純利益が8億円、自己資本が100億円の会社Aがあったとします。上記の計算式に当てはめると以下のようになります。

ROE=8億÷100億×100=8%

つまり、会社AのROEは8%です。


具体的な計算方法が分かったところで、次に、どのようにすればROEを高めることができるのか確認していきましょう。

ROEを改善する方法5つ紹介!


上記で述べたとおり、ROEの改善は投資家からの資金調達という面において、特に重要です。そうなると当然「どのようにすればROEは上がるのか?」という疑問が沸いてくると思います。

ROEは当期純利益÷自己資本×100の計算式で算出されると述べましたよね。

ここから、当期純利益÷自己資本の値が大きければ大きいほど、ROEの値が大きくなると分かると思います。つまり、ROEを上昇させるには、分子にあたる当期純利益をあげるか、分母にあたる自己資本を下げればOK。

では、いかにして当期純利益をあげ、自己資本率を下げるか。方法は以下の5つです。

  1. コストを削減する
  2. M&Aを行なう
  3. 投資を行なう
  4. 配当金を増やす
  5. 自己株を買う

それぞれ解説していきますね。

【ROEの改善方法1】コストを削減する

利益を上げる方法として最もてっとり早い方法がコストを削減することです。コストを削減すれば、その分だけ利益は多くなり。ROEは上昇します。

ただし、コストを削減しすぎて経営に影響が出てしまっては、利益が逆に下がる可能性があるので、コストカットは慎重に行なうべきです。

【ROEの改善方法2】M&Aを行なう

M&Aとは会社を買収する行為をいいます。すでに十分な収益率を持つ会社を買収できれば、ROEの上昇が可能です。

【ROEの改善方法3】投資を行なう

生産設備など、利益に繋がるようなものに投資を行なえば、自己資本率を下げ、収益を大きく伸ばせます。

自己資本率が投資によって下がることでも、事業の拡大によって利益が上がることでもROEは上昇しますよね。他の方法と比べるとリスクが伴いますが、順当にROEを上げるなら、投資を行なうという方法もアリです。

【ROEの改善方法4】配当金を増やす

実は、配当金を増やすことでもROEの上昇が望めます。

というのも、配当金は自己資本から支払われるからです。つまり、配当を行なえば行なうほど、自己資本が下がり、結果としてROEが上がります。

日本企業の多くが、会社で発生した利益の多くを会社に溜め込んでいます。そうすると、当然自己資本率は上がりますよね。ROEを上昇させるためには、自己資本率を配当等で下げるという手段も有効であることを頭にいれておきましょう。

【ROEの改善方法5】自社株を買う

ROEを上昇させるテクニックとして、自社株を買うという方法があります。

なぜ自社株を買うとROEが上がるのかというと、自社株を買うことで、自己資本率を下げられるからです。自己資本率が下がれば計算式からわかるとおり、ROEが上昇します。

では、なぜ自己資本率が下がるのか。それは、購入した自社株は他人資本として扱われるから。実質的な資本の総額は変わらずに、自己資本のみを減らせるということです。

例えば、資本総額が1億円あって、そのうち50%が自己資本。50%が他人資本であったとします。

つまり、自己資本5000万、他人資本5000万円です。このとき、自社株を4000万円分発行し、それを自社で全て買い取ったとします。

すると、買い取った分の株4000万は他人資本として扱われるため、自己資本1000万、他人資本9000万となり、自己資本の割合を減らせますよね。これが自社株買いによる自己資本率の減少方法。ROEの上げ方です。


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ROEのみで会社を評価するのは危険!


冒頭で「ROEは会社の経営効率を図る指標です」と述べましたが、ROEのみをみて会社を評価するのは危険です

ROEの改善方法の章を確認してもらえばわかるとおり、ROEは会社側である程度コントロール可能となっています。つまり、あまり稼げていない会社、不健全な経営を行なっている会社もROEを高く見せることも可能だということです。

例えば自己資本が1億円で他人資本が100億の会社Aが5億の利益を出している場合と、自己資本が100億で、他人資本が1億の会社Bが5億の利益を出しているとします。

このとき、会社Aの方がROEが高いですが、健全な経営を行なっているのは圧倒的にBです。同じ利益をだしていても、会社Aには100億の借金がありますからね。

ROEは様々な要因によって上下しますから、なぜROEが高いのかを踏まえて会社を評価しなくてはいけません。ROEが高い会社=稼げるいい会社とは限らない点に注意が必要です。

ROEとROAの違いとは?


ROEと同等に重用しされている指標があります。ROAです。総資産利益率ともいいます。

ROEは自己資本(純資産)に対する利益を示す指標でしたよね。対して、ROAは総資本に対する利益を示す指標です。「自己資本と総資本って何が違うの?」と思った方のために違いを軽く説明します。

自己資本とは、文字通り、自分の資本です。株式会社であれば、株主が出資したお金も自己資本として扱われます。自分のお金なので、返済の義務等はありません。

対して、総資本には、自己資本に加えて他人資本も含まれます。他人資本には、銀行から融資されたお金などが含まれますね。つまり、他人資本には返済の義務等があります。多くの場合、自己資本のみで会社を経営することは少ないためROAの方がより現実的な数値を確認可能です。

会社の経営能力を測る際は、ROAとROE両方をみて判断します。

ROEとは、自己資本に対しての利益。ROAとは、総資本に対しての利益と把握してもらえればOKです。


ROEとROAの違いについて、より詳しい内容を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

参考記事:【保存版】ROAとは?言葉の意味から計算式や改善方法など5つのポイントでわかりやすく解説!

参考記事:【保存版】ROEとROAの意味や違いを3つの重要な指標とともにわかりやすく解説!

また利益を高めるために資金調達が必要な場合は、Founderのマッチングサービスで投資家からの資金援助を受けてみてください。

ROEが高い会社を3つ紹介


参考程度に、2018年~2019年の期間でROEが高い会社を3つ紹介させていただきます。

以下の3社です。

  • 東芝
  • シー・ヴイ・エス・ベイエリア
  • リビン・テクノロジーズ

それぞれ、どの程度のROEなのでしょうか?見ていきましょう。

【ROEが高い会社1】東芝

日本の大手家電メーカー「東芝」はROEが高い会社のうちの一つです。

2019年3月期、東芝はROE90%を超えています。

【ROEが高い会社2】シー・ヴイ・エス・ベイエリア

シーヴイエスベイエリアは、大手コンビニチェーンであるローソンの直営店を東京千葉エリアで運営するほか、ホテルの運営なども行なっている会社です。2019年2月期のROEは100%超えています。

【ROEが高い会社3】リビン・テクノロジーズ

リビン・テクノロジーズは、ウェブマーケティング技術を利用して、不動産の売却やブランディングを手助けしている会社です。2018年6月期のROEは80%超えとなっています。


他の分析方法について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

参考記事:【保存版】KSFとは?言葉の意味をわかりやすく解説!KSFの具体例を3つ紹介!

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