最も高収益なビジネスモデルの3つの原則
登録日:2018.10.1 | 最終更新日:2018.12.30
ビジネスを始めるならば、収益性を考えることは欠かせない。
どんなに素晴らしい商品をつくったとしても、充分な収益を上げることができなければ事業は存続できないからだ。
じゃあ、どうすれば高収益をだせるのか?
答えは、より高収益が出しやすいビジネスモデルを選択することだ。
起業は博打だといわれがちな今だが、実はそんなこともない。
みんなが知らないだけで、利益をだしやすいビジネスモデルは確かに存在する。
そこで今回は、「ビジネスモデル」に焦点をあてて構築の仕方から高収益を上げるポイントまで詳しく解説していこう。
断言しておく。起業家として成功するために必要なものはコネでも資金でもない。正しい方法を選び、実行に移す力だ。
ビジネスモデルとは

ビジネスモデルとは、一言で言うと「継続的に収益を上げるための仕組み」だ。
ユーザーにお金を支払ってもらうには、何らかの価値を提供する必要がある。
提供する価値や方法(仕組み)を具体化したもの。それがビジネスモデルだ。
どんな事業もビジネスモデルがなくては始まらない。
起業する際には、まず売りたい商品・サービスに最もマッチするビジネスモデルを検討し、構築する必要がある。
効果的なビジネスモデルを構築したいのであれば、次の4つの要素(2W2H)を明確にする作業を行うとスムーズだ。
<ビジネスモデル4つの要素>
- Who(ターゲット顧客)
- What(提供する価値)
- How(提供方法)
- How much(いくらで提供するのか)
それぞれ簡単に解説しておこう。
1.Who(ターゲット顧客)
「誰に」商品・サービスを買ってもらうのか。
ターゲット顧客の母数が大きければ大きいほど、商品やサービスを購入してもらえることが多くなるので、収益を見込めるポテンシャルの高いビジネスモデルが出来上がる。
どんな人物が顧客になり得るのか、ターゲットの属性、ペルソナ、所属する共同体、潜在的なターゲット層、といった要素を絞り込んでいこう。
2.What(提供する価値)
「何を」提供するのか。
顧客がお金を出すのは、その商品が何らかの価値を提供してくれるときだけだ。売りたい商品・サービスが顧客にどんな価値を提供できるのかを追求し、明確にしよう。
このフェーズでは顧客視点に立って考えることが最も重要だ。自分から見たメリットではなく、ユーザーから見たメリットを考えるのである。
ユーザーニーズの捉え方については、「どんなマーケティング手法よりも大切なユーザーニーズの考え方」にて詳しく解説しているので、参考にしてほしい。
3.How(提供方法)
価値を「どのように」提供するのか。
「店舗で販売する」「webサイトで広告スペースを貸し出す」といったビジネスの仕組み部分である。
販売方法だけでなく、集客、仕入れ、流通、在庫管理といった各段階での方法も含めた「仕入れから提供、収益までの流れ」の全体を明らかにしておこう。
4.How much(いくらで提供するのか)
上記で具体化したビジネスを、「いくらで提供するのか」を明確化する。
どんなに素晴らしい価値を提供できたとしても、自社の儲けがなければビジネスは続けていけない。
その流れのどこでどれくらい収益を上げられるのかを明らかにし、利益率をアップさせる方法がないか検討しよう。
上記4つの要素を明確にしていくと、収益性の高いビジネスモデルを構築できる。
とはいえ、何もないところから構築する必要はない。既存のビジネスモデルにはいくつかのパターンがある。
新米起業家の場合は、既存のパターンを叩き台にした方が構築しやすいかもしれない。
一般的なビジネスモデルの10パターン
参考までに、一般的なビジネスモデルのパターンを10通り紹介しておこう。
1.シンプルな物販モデル
商品の企画、開発、製造といった作業を行い、消費者に販売する。
とてもシンプルではあるが、このモデルで成功するためには商品に何らかの競合優位性があることが不可欠だ。
同業種と差別化された商品であることはもちろん、販売方法に関しても一工夫必要になる。
商売の基本ともいえるビジネスモデルである。
2.小売モデル
商品の製造はせず、仕入れて売る。
百貨店やコンビニ、セレクトショップなどが典型的な例だ。
商品そのものの競合優位性を追求することはできないが、販売価格やポイント制度、ネットショップを活用した購入の簡便さ、商品ラインナップなどで差をつけることは可能だ。
3.広告モデル
テレビや新聞、街頭の看板、webサイトなど自社が所有している媒体に他社の広告を掲載することで広告料を得る。
収益の受け取り方は掲載する場所代として掲載料をもらったり広告経由でモノが売れた場合に権利収入を得たり、契約によって変わるのが特徴だ。
多くの人が見る場所や特定のターゲット層に支持されている場所であれば、高額販売が可能になり収益率が上がる。
4.合計モデル
破格の目玉商品で集客し、「ついで買い」を狙う。
デパートなどのショッピング施設で、目玉商品と書かれたPOPを見ることも多いだろう。
その近くには必ずと言っていいほど関連商品が置いてある。目玉商品単体では赤字になっても、ビジネス全体での合計が黒字になれば成功と考える。
5.リユースモデル
かつて提供した商品を、ターゲットやパッケージを変えることで繰り返し販売する。
雑誌に掲載された漫画をコミックス化したりテレビ番組を映像ソフトとして販売したりというパターンが典型的だ。
他にも蓄積されたノウハウを書籍化したり繰り返しセミナーを行ったりする方法もこのモデルだ。
6.ライセンスモデル
自社の所有するコンテンツやノウハウに付随する「再利用する権利」を他社に与えることでライセンス料を得る。
リユースモデルの亜種とも言えるビジネスモデルで、より不労収益性が高い。
7.消耗品モデル
商品Aの価格を抑え、Aを使用する際に不可欠な消耗品Bの売上で収益を上げる。
典型的な例としては家庭用プリンター。本体価格は安く抑えても、その分をインク代に上乗せすることで継続的な収益増を見込める。
8.定額課金モデル
コンテンツや商品を好きなだけ利用してもらう代わりに、月額や年額といった形で定額利用料をもらう。
決まったタイミングで継続的に売上が発生するため、ビジネスが安定しやすく経営戦略も練りやすい。
最近ではカラオケや飲食店などの業界でも月額制で提供する企業が増えていて、注目度の高いビジネスモデルだ。
9.仲介モデル
商品・サービスを提供したい企業と利用したいユーザーとの間に入って、仲介をすることで利益をあげる。
不動産紹介業や求人サイトが典型例。また結婚相談所のようにユーザー同士をマッチングするパターンもある。
10.フリーミアムモデル
フリーミアムとは、「フリー」と「プレミアム」を掛け合わせた造語。
主にコンテンツサイトやアプリなどで機能制限したフリー版(無料版)を広く普及させ、一部のユーザーを有料プレミアム版に登録させることで収益をあげる。
今回あげたのは代表的かつ時代にマッチしているビジネスモデルだ。
これらの他にもビジネスモデルは数え切れないほど存在する。
既存のモデルのうち、どんなパターンが自分のビジネスに最も効果的かを考え応用するとスムーズだ。
少し難易度をあげるとすれば、ただ応用するだけでなく自社だけが持っている付加価値を加えていくと、より競合優位性のあるビジネスモデルを確立できる。
ビジネスモデルと経営戦略の相違および関係性
ビジネスモデルと経営戦略はセットで語られることが多いが、この2つは別物なので注意が必要だ。混同してしまわないよう、両者の違いを解説しておく。
ビジネスモデルとは先述のとおり、継続的に収益を上げるための「仕組み」のことである。
誰に、どのように、どんな価値を提供するのか、それを具体化した「ビジネスの設計図」とも言える。
その設計図を使って競合と勝負し、勝って利益をあげるための作戦が「経営戦略」だ。
ビジネス街にある定食屋さんを例に挙げよう。
「ランチタイムの会社員をメインターゲットに、美味しい定食セットを提供する」というのが、ビジネスモデル。
このビジネスモデルを使って「周辺の飲食店とどう差別化するか」、また「ランチタイム以外にも収益を上げられないか」と考え、実践していくのが経営戦略だ。
ビジネスモデルでは、あくまでも自社のビジネスにフォーカスしてその内容を具体化していく。
ランチタイムの会社員というターゲットは、男性なのか女性なのか。一人客を狙うのか、団体でも入りやすい雰囲気を目指すのか。
メニューの主体は和食・洋食・中華、それとも全く別の料理か。店舗の規模はどれくらいか。メニューの数はどれくらいか。
こうした要素を絞り込み、店のリアルなイメージを固めていくのがビジネスモデルの構築作業だ。
一方、経営戦略ですべきなのは市場を把握して自社の競合優位性を発掘したり、収益をアップさせる方法を練ったりすることだ。
周辺の飲食店の傾向や価格はどうだろうか、と検証する。
周辺にコーヒーショップやファミレスなどのチェーン店が多いなら、「家庭料理」感を打ち出せば差別化を図れるかもしれない。
価格帯が高めの地域で定食セットをワンコイン(500円)で提供できれば、集客に有利だろう。
ただし店舗の家賃や仕入れ・人件費等の経費を考え合わせ、本当に黒字になるかどうかを検討する必要がある。
余談だが、経営戦略で大事なことは「何をしないか」を選択することだ。
ランチェスターをはじめとするあらゆる戦略ノウハウは、突き詰めていくと「やらないことを決める」という一点にたどり着く。
最も効率的かつ自社の商品・サービスにマッチした方法以外は「捨てる」勇気が必要だ。
一人客を狙うことに決めたならば「団体客はターゲットから外す」という選択が必要。
女性客を狙うのであれば「ボリュームで勝負するメニューの開発はしない」という選択が必要だろう。
最も効率的な方法を選ぶということは、つまり「非効率的な方法は捨てる」ということだ。
すべての客に好かれようとしてあちこちに手を出すと、結局は何もかもが中途半端になり、誰にも好かれない店になってしまう。
だからこそ、ビジネスモデルを先に確立しておくことが大切だ。
経営戦略で迷ったときは、ビジネスモデルに立ち返れば良い、という状態にしておくのだ。
誰に、何を、どのように売りたいのか。ビジネスモデルが具体的であればあるほど、経営戦略で迷ったときの心強い助けになる。
まとめよう。
「どんなビジネスにしていくか」という設計図がビジネスモデルで、自社の商品・サービスについて徹底的に掘り下げていく。
その設計図を「どう使えば最も高い収益を上げられるか」という運用方法が経営戦略であり、ここでは市場や競合の動きに着目し、自社の強みを生み出していく。
ビジネスモデルと経営戦略は、視点が異なる。だが両者は密接に関係している。
このことをしっかりと把握しておこう。
高収益を得るための3つの選択肢
ビジネスモデルと経営戦略、どちらを考えるときも重要な視点は「収益性の高さ」だ。
収益とは、売上のこと。ビジネスでは常に、選択可能な範囲内で「最も効率的かつ最も高い売上を上げられる道」を選ぶことが大切だ。
では、高い収益を上げるためにはどんな点を意識してビジネスモデルや戦略をねれば良いのだろうか?
ここでは高収益を得やすい3つの選択肢をご紹介しよう。
1.不労所得化できるモデルを選ぶ
労働以外で得られる収益――つまり、働かなくても入ってくるお金のことを「不労所得」と呼ぶ。
ただ、個人的には完璧な不労所得というのはグラデーションのように割合の問題だと思っている。
限りなく不労所得に近いという「ほぼ働かなくていい状態」もあれば、不労所得性の低い「ほぼ自分の労働量に対し利益が変動する」というものもある。
ようは、どれだけ自分が働きどれだけの利益を得られるか――費用対効果が高いかどうかという話なのだ。
費用対効果が高い(つまり不労所得性が高い)ビジネスとは、そのまま生産性が高いと言い換えることもできる。
とにかく、収益を上げるための労働が要らないということはその分の時間が自由になる。
自由になった時間は自分の好きなことに使える。スキルも磨くも良し、海外などで刺激を得るも良し。もちろん別のビジネスを始めることも可能だ。
仮に1つめのビジネスを不労所得化できれば、2つめのビジネスを掛け持ちで始めることができる。
それもまた不労所得化できたら、さらに3つめのビジネスをスタートしても良い。
このように不労所得は不労所得を産み、倍々ゲームで収益が増えていく。
新たにビジネスを始めるのであれば、不労所得化できるモデルを選ぶことをおすすめしたい。
ちなみに不労所得性の高いビジネスの選び方については、「最も不労所得性の高いSEOマーケティングの5つのポイント」という記事で詳述している。ぜひ参考にしてほしい。
2.集客方法を徹底する
ビジネスの成功を左右する最も重大な課題の一つが「集客」だ。
どんなビジネスでも原則は同じ。商品やサービスを買ってくれる、使ってくれるユーザーがいてこそ商売が成り立つのである。
優れた経営者は集客への努力を欠かさない。
AppleもMicrosoftもGoogleも、成功している企業は全て独自の集客理論と集客への熱意を持っている。
自分のビジネスにとって最も効果的な集客方法を常に考え、徹底して実践していこう。
3.ユーザー目線で試行錯誤する
企業が「売れる」と確信を持ち、鳴り物入りで発売した商品が、全く売れずに不良在庫の山を抱える事態は残念ながら度々起きる。
こうした事態を引き起こしてしまうのは、その商品の企画・開発・製造・提供など各段階のどこかで、ユーザー目線が抜け落ちていたことが原因と考えられる。
ビジネスでは自分から見た価値を追うのではなく、あくまでもユーザー目線で商品・サービスを見つめ、「どんな価値を提供できるのか」を追求しなくてはいけない。
ビジネスモデルの各段階で常にユーザー視点に立ち返り、提供後も「よりユーザーの役に立つにはどうしたら良いのか」と試行錯誤を繰り返すこと。
これこそが、モノがあふれる現代におけるビジネス成功の鍵である。
最も高収益なビジネスモデルの3つの原則
高収益なビジネスを選ぶための選択肢を伝えた。
だが、起業家を目指す人の中には自分でビジネスモデルを構築したいという人もいるだろう。
そこで、あらためて収益性の高いビジネスモデルに欠かせない原則をまとめた。
次の3つの原則を兼ね備えたビジネスモデルは高収益を得られる。
あなた自身のビジネスが当てはまるかどうか、考えながら読み進めてほしい。
1.初期投資がかからない
初期投資はできるだけ少ない方が良い。できればゼロに近い形で進められるのがベストだ。
多くの初期費用を必要とするビジネスは、利益の目標ラインに対してマイナスからのスタートとなる。
ある程度の売上が上がっても、まず初期費用というマイナス部分を穴埋めしなくては利益に到達できない状況なのだ。
初期費用がゼロであれば、この穴埋めは必要ない。初期投資が少なければ少ないほど、高収益を目指しやすいのである。
2.顧客価値が高い
ビジネスはユーザーがいてこそ成り立つものである。ユーザーに価値を認められて初めて売上が上がり、収益を得られる。
だからこそ、顧客価値が高いことはどんな経営戦略よりも大切だ。
顧客価値が似合うものであれば、販売価格が高くても購入するユーザーがいるだろう。
お金を支払ってくれるユーザーがいるならば、それはビジネスとして成り立っている。
事業の運営に迷ったら、ユーザー視点でどんな価値を提供できているかを確認しよう。
3.利益率が高い
最後に、利益率が高いということだ。
利益率という言葉はこの記事の中でもたびたび活用している。
大原則として、ビジネスは利益がでなくてはいけない。
利益は、以下のように計算する。
利益=売上-コスト
これをパーセントで表したのが利益率。つまり、売り上げに対し、どれだけの割合で利益がでるのかという話だ。
この利益率をあげるには、シンプルに売り上げをあげるかコストを下げるかのどちらかが必要だ。
ビジネスモデルにおける市場プラットフォームとは
さて、ここで一つのビジネスモデルをご紹介しておきたい。
私が見てきた中で最も収益性の高いビジネスモデルの一つであり、今後も伸びていくポテンシャルを秘めた重要なビジネスモデルだ。
それは「市場プラットフォーマー」というビジネスモデルである。
このビジネスモデルの特徴を理解するためには、まず市場における「プラットフォーム」の定義を知っておいた方が良いだろう。
市場におけるプラットフォームとは、いったい何なのか? ここから説明していこう。
あなたが「プラットフォーム」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、おそらく駅のホームなのではないだろうか。
プラットフォーム(platform)は英語であり、直訳すると「共通の基盤」「共通の土台」という意味だ。電車から乗客が乗り降りするために共有する土台が、駅のプラットフォームというわけだ。
このイメージは市場のプラットフォームを考える際にも役立つ。
市場におけるプラットフォームとは、売り手と買い手の間に生まれる取引をよりスムーズに変えることができる「場」のことを意味している。
具体的な例として分かりやすいのは、「クレジットカード」の存在だ。
クレジットカードは、決済システムという「プラットフォーム(場)」を用いて、店舗(売り手)と買い物客(買い手)の間に生まれる取引をスムーズにしている。
カード会社にとっての顧客は、売り手と買い手の両方だ。
カード会社は店舗に対し、キャッシュレスで安全な決済システムを提供し、また集金を代行する代わりに、手数料を得る。
買い物客に対しても、いつでもどこでもショッピングができるという便利さを提供し、直接の支払いを代行する代わりに、手数料を得る。
このときに利用されている「店舗と買い物客が共有できる土台」こそが、クレジットカードの決済システムという「プラットフォーム」である。
そしてプラットフォームの提供者、つまりクレジットカードの発行会社が「プラットフォーマー」と呼ばれる。
「プラットフォーマー」型のビジネスモデルは、プラットフォームを提供した手数料や利ざやという形で収益を上げる。
基本的には自社在庫に頼る必要もないので、その点からいえばリスクも少ないビジネスモデルだ。
市場のプラットフォームはもちろん、カード決済システムだけではない。
Amazonや楽天市場といった店舗集約型のECサイトも「店舗」と「ユーザー」を繋ぐ一大プラットフォームと言える。
パソコンにおけるOS(オペレーションシステム)も、パソコン本体を製造・販売する「ハード提供者」、パソコンを利用する「ユーザー」、さらにアプリコンテンツを提供する「アプリ開発者」という三者を繋ぐプラットフォームだ。
市場におけるプラットフォームとは、売り手と買い手の間に生まれる取引をよりスムーズに変えることができる「場」のこと。
ビジネスを大きく成功させたいならば、最終的にはこの「場」を提供する「プラットフォーマー」を目指すのがベストである。
プラットフォーマーを目指すべきたった1つの理由
プラットフォームを提供する「プラットフォーマー」型のビジネスモデルを目指すべき理由。これは非常にシンプルだ。
プラットフォーマー型のビジネスは、少ない投資で市場を独占しやすく、ローコスト・ローリスクでハイリターンを狙えるためである。
効率よく高い収益を上げるという観点から言うと、プラットフォーマー型のビジネスは最強だ。
Amazon、Google、Apple、Microsoftといった現代を代表する成功企業は、そのほとんどが自社独自のプラットフォームを持ち、そこから莫大な利益を得ている。
Amazon社のプラットフォームは言わずと知れたECサイトである。
Google社の持つプラットフォームは世界有数のシェアを誇る検索エンジンであり、そこからの広告などで収益を上げている。
Apple社やMicrosoft社はどちらも、OSという巨大なプラットフォームを所持している。
とくにApple社の場合、「iTunes」というアプリケーションすら、配信会社(売り手)とユーザー(買い手)を繋ぐプラットフォームに変えている。
これらの例を見れば分かるとおり、市場プラットフォームの形はさまざまだ。
しかし共通しているのは市場におけるプラットフォームの重大性である。
多くの場合、市場にマッチしたプラットフォームを構築できた者は、その市場を制する。
つまりプラットフォーマーになれば、市場に発生する収益の多くを「手数料」という形で自社に集約することが可能なのである。

プラットフォーマー型ビジネスの特徴をまとめると、次のようになる。
自社在庫が要らない、つまりローリスク。
そして市場に生まれる「手数料」という収益を独占できる、つまりハイリターン。
この事実こそ、私が「ビジネスをするならプラットフォーマーを目指すべき」と考える根拠である。
ここまで読んで、あなたはこう考えるかもしれない。
「プラットフォーマー型のビジネスにメリットがあることは分かった。でもうちはカード会社でもないし、システムを開発しているわけでもない。うちのビジネスには関係のない話だよ」と。
しかし、私はこのあえてそれに異論を唱えたい。
と言うのも、やり方次第でほとんどのビジネスがプラットフォーム型のモデルに移行できるからだ。
プラットフォームの種は、市場のあらゆる場所に埋まっている。
あなたがすべきことは、それを見つけて掘り起こし自分のビジネスという土壌に植え替えて大事に育て上げることである。
たとえば、街の小さな美容室にもプラットフォームの種がある。
店主の知人が趣味でつくったハンドメイドのアクセサリーをレジの前に置いておいたところ、パーマをかけに来た常連客が気に入って買っていったとしよう。
この場合、美容室のレジ前という小さなスペースが、アクセサリーの「売り手」と「買い手」を繋ぐプラットフォームになったのだ。
もし店主がこれを機に美容室内でレンタルスペースを始めれば、手数料という収益を上げることができる。ささやかな金額かもしれないが、これは労働なくして得られた収益、つまり「不労所得」に他ならない。
もうお分かりだろう。
そう、プラットフォーマー型のビジネスは「不労所得を得られるビジネス」なのだ。
あなたのビジネスにも、どこかに必ずプラットフォームの種が隠れている。
その種を見つけるコツは、ビジネスをさまざまな角度から眺め直してみることだ。
「売り手」と「買い手」の双方について、新たにターゲット化できる相手を探してみる。
これは市場を再定義するということであり、市場の拡大にも繋がる作業だ。
美容室を使ったレンタルスペースは、ハンドメイド作家にとっては「売り手を探す手間を省ける」という点で大きなメリットがある。
買い手側にとっては「髪型を変えるついでに、新しい髪型にもピッタリ似合うアクセサリーと出会える」というメリットがあるだろう。
「手間を省ける」「ついでに」といったキーワードは大きなポイントだ。
あなたのビジネスが何らかの形で誰かの手間を省けるとしたら、それは手数料を頂くに値する「プラットフォーム」になり得るということなのだ。
視野を広げ、あらゆるアイデアを総動員して、プラットフォームの種を探してみてほしい。
高収益を上げるビジネスモデルについて、選択肢、原則、そしてプラットフォームというそれぞれの角度から検証してきた。
無数に思いつくビジネスモデルの中から、あなたが選ぶべきなのは「高収益なビジネスモデル」である。その選択の重要性は理解して頂けたことと思う。
ここで学んだことを実行する場合、自社や業界にとって異例と言える施策をとる可能性もあるだろう。
けれど、しっかりと論理的に考えたビジネスモデルを実行に移すときにおびえる必要はない。
人間は変化を嫌う本能を持っており、組織にも慣性の法則が強く働くことが多い。
自社のビジネスモデルをより良い方向へ転換したくて、さらにその変更案が論理的なものなら挑戦する価値がある。
同じ業界の中に長くいると、いつのまにか固定観念に支配されてしまうことがある。
しかし同業種のノウハウを真似するだけでは、競合と同じことしかできない。勝負に打ち勝つ戦略は出てこないだろう。
異業種・異業界からのノウハウを取り入れることで、自社の商品・サービスは新しい風を吹き込まれ、息を吹き返す。
今までとは別のユーザーニーズを満たすことができるようになるかもしれない。そうすれば、業界内でも頭一つ抜きん出ることが可能になる。
素晴らしいアイデアを机上の空論で終わらせないためには、リスクを恐れず実践していくことが大切だ。
次の記事ではより実践的なテクニックの領域に踏み込んで、高収益なビジネスを設計するために必要な手順についてご紹介しよう。
高収益なビジネスモデルを実践するには、どのような手順で設計していくかはとても重要なポイントになるので、ぜひ参考にしていただきたい。
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