事業再生を成功させるコツ!3ヶ月で会社経営を改善させるノウハウまとめ

登録日:2017.8.31  |  最終更新日:2019.12.22



企業経営をしているなかで、常に右肩上がりで業績を伸ばし伸び続けるというのは簡単ではありません。そこで、企業経営で困っている経営者のために、企業再生専門税理士法人で再生計画の策定の担当12年のプロがまとめた100%成功する事業再生のコツを紹介します。このコツを最後まで読めば、劇的に会社経営が改善します。

特に経済情勢を読むのが難しいといわれる現代においては、急激な経営不振に陥ることもありえます。経営状況が悪化した際は経営改善や資金対策などをすることになりますが、それだけで回復が見込めずに経営危機に陥った場合は次の一手を考えなければなりません。

そこで役に立つのが事業再生です。事業再生に対してネガティブなイメージを抱える経営者もいるかもしれませんが、企業にとって従業員の雇用確保や事業の存続が可能などのメリットが多く、また債権者にとってもメリットがあるため協力を仰ぎやすい仕組みです。あなたの決断が成功への第一歩です。


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■事業再生とは

企業がさまざまな要因により経営不能の状態になった場合、債務の一部を免除してもらったり、弁済期を延ばしてもらったりしながら事業を再構築するのが事業再生です。競争力と収益力があって再建を見込める事業について、計画を立てて事業の再生に取り組みます。

事業再生は倒産を回避できるとともに事業の存続が可能ですし、また従業員の継続雇用も可能です。債権者にとっては、企業が倒産により精算した場合に比べて回収できる金額が増えるというメリットがあり、債務者と債権者の双方にメリットのある制度と言えます。

事業再生の具体的な手法には法的再生私的再生の2種類あり、詳細については後述しますが、法的再生は裁判所を通じて手続するもので、私的再生は示談と和解により再生を目指すものという違いがあります。

■事業再生の手法

ここでは、事業再生にある法的再生の2つの手法と私的再生の6つの手法について詳しく見ていきましょう。

裁判所が関与する法的再生

法的再生をするのが向いているのは、借り入れした債権者が多くて再建に向けた協力を得るのが難しい場合や、債権者のなかに高利貸金融業者がいる場合です。手続が公平に行われないおそれがある場合にも法的再生が向いています。

【1】民事再生手続

民事再生法に従って企業の再建を図るのが民事再生手続です。手続においては裁判所の監督を受けて経営者が主導して行うもので、現経営者を含めて経営陣はそのまま経営を続けられるため、効果的な再生計画を立案できればスピーディーな再建が可能になるでしょう。

ただ、再生計画中において経営に関わる重要事項を決定する際は、裁判所が選定する監督委員の承認が必要です。逆に言えば、監督委員の同意を得ることで債権者からの信頼を得られるため、再建は円滑に進みやすくなります。

また、担保債権者の権利については自由度が高い一方で、無担保債権者の権利は制約されるのも民事再生手続の特徴でしょう。無担保や非優先の一般債権については弁済猶予期間を設けたり、免除割合を決めたりして再建を後押しします。

なお、手続には本業で得る収益から再建を弁済する自力再建型、スポンサーからの資金援助を受けるスポンサー型、営業譲渡をする清算型の3通りの手法が一般的です。

自力再建型本業で得る収益から再建を弁済する
スポンサー型スポンサーからの資金援助を受ける
清算型営業譲渡をする

【2】会社更生手続

会社更生手続は会社更生法に基づいた手続を行うもので、民事再生手続と大きく異なるのは根拠とする法律の違いですが、債権者の同意を得ることや裁判所の管轄の下で行われることなど、民事再生手続と類似した手法も多くあります。

とはいえ、会社更生手続ができるのは株式会社だけに限定されるほか、原則として経営陣は交代が求められるため、一般的には大企業向きの手法となり中小企業向きの手続とは言えません。

会社更生手続を円滑に進めるには、スポンサーの存在が鍵を握ります。スポンサーは企業側で手続前に見つけるか、手続開始後に更生管財人が探すかに分かれますが、円滑な再建を目指すという観点で考えると企業側がスポンサーを探すのが良いでしょう。

和解による私的再生

私的再生では法的再生のように裁判所を通さずに手続します。債権者それぞれと個別に交渉して示談や和解、合意などにより再生を目指す手法です。

ただ、私的再生による再建を目指すには、法的再生の再建型のように本業で得る収益から再建を弁済できるだけの状態にあること、債権を放棄して事業継続したほうが多くの回収を狙える状態であることが必要です。

【1】私的整理ガイドラインに基づく私的整理

平成13年9月に作られた「私的整理ガイドライン」は法的に拘束するものではありませんが、私的整理をする経営者や主要な債権者、利害関係者間でコンセンサスとして尊重することが期待されています。

手続をするには、まず企業側が主要な債権者に対してガイドラインに基づいた手続を申し出て、手続利用要件の確認を経て手続が行われます。手続が始まったあとで再建計画を作成し、債権者集会を開いて同意を得られれば再建計画が実行されます。

【2】事業再生ADR

企業の箇条債務問題を解決するために生まれた制度が事業再生ADRです。ADRとはAlternative Dispute Resolutionの略語で、日本語に訳すと裁判外紛争解決手続となります。

経済産業大臣の認定を受けた中立的立場の専門業者をADR事業者と呼びますが、この事業者が債務者と債権者の間に入り、つなぎ資金の融資を円滑にできるようにしたり債務免除にかかる税負担の軽減を図ったりします。

手続をするには、まず債務者がADR事業者に手続を申し入れ、ADR事業者とともに事業再生計画案などを作成したうえで専門家の事前審査を受けます。手続が始まれば債務支払いの一時停止を通知して債権者会議を開き、すべての債権者から同意を得るという流れになります。

ただし、同意を得られれば再生計画が実行されますが、一部の債権者に反対された場合は法的整理に移行してしまう可能性がある点には留意しておきましょう。

【3】中小企業再生支援協議会による手続

中小企業再生支援協議会(以下、支援協)とは、債務者である経営者と債権者である金融機関などの間に第三者の立場で入る公的機関です。

債務者の再生計画に無理があると感じられる場合、大幅な債務超過に陥っている場合など話し合いでは合意に至らないケースもあります。そのようなときに、支援協に依頼して再生計画案のチェック債務者への支援要請などのフォローをしてもらいます。

支援協への依頼は2段階で進みます。1段階目では、最寄りの支援協の窓口で相談して、事業再生の進め方についてアドバイスを受けます。このときに、試算表や決算書などがあればスムーズに進みやすいでしょう。相談の結果、支援の必要性が感じられた場合は2段階目に進み、再生計画の策定支援に入るという流れです。

【4】企業再生支援機構による手続

企業再生支援機構(以下、機構)とは、株式会社企業再生支援機構法に基づいて国が主導して設立した組織です。設立の背景にあるのが地域経済の構造的な問題、また経営資源はあるものの債務超過で事業が回らないなどの問題です。これらの問題を解決するための支援をするのが企業再生支援機構です。

機構の設立は2009年ですが、地域経済の活性化が重要な政策課題として位置付けられたことを背景に、2013年3月18日には株式会社地域経済活性化支援機構へと商号が変更されています。機構への事業再生手続は、やはり事前相談から始まり、事業再生が可能かどうかを検討します。再生の可能性があると判断されるとデューデリジェンスを経て事業計画書の作成し、機構の審査が通れば再生支援を受けられます。

手続に必要な費用については企業と機構が分担しますが、基本的には機構の負担割合が大きいと考えて良いでしょう。

【5】RCC企業再生スキーム

RCC(Resolution and Collection Corporation)とは株式会社整理回収機構のことで、この会社が行う企業再生業務をRCC企業再生スキームといいます。

RCCは、株式会社住宅金融債権管理機構と、株式会社整理回収銀行が1999年に合併して発足した債権回収会社で、私的整理においては「私的整理ガイドラインに基づく私的整理」よりも柔軟な処理が可能といわれています。

実際の再生支援業務においては、【3】で解説した中小企業再生支援協議会と連携しており、債務者と債権者の調整役を担っています。よって、手続方法においても中小企業再生支援協議会と同様のものになります。

【6】特定調停手続

私的再生のなかでも裁判所で行うのが特定調停手続です。特定調停というと個人が行うものというイメージがあるかもしれませんが、平成25年に中小企業金融円滑化法の終了を受けて中小企業でも活用されるようになったもので、民事再生手続よりも弁護士費用を安く抑えられるのが特徴のひとつです。

特定調停による事業再生では、話し合いにより債務の支払い条件などの変更を申し入れて事業再生を図るものになりますが、実際に裁判所で話し合う以前に債務者と債権者の話し合いにより再生計画の同意を得ている状態が望ましいとされています。

つまり、事前の根回しで合意形成したうえで、公平な立場である裁判所で透明性を確保した手続を行うのが特定調停の重要な部分と言えるでしょう。


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■事業再生のメリットとデメリット

企業の立て直しを図るための事業再生は、経営者にとってはメリットが多いようにも思えますが、デメリットも少なからずあります。ここでは、法的整理と私的整理のメリットとデメリットを詳しく見ていきましょう。

メリット

まずはメリットから紹介します。両者の仕組みの違いを見ると、得られるメリットに大きな違いがあることが分かります。

法的整理のメリット

裁判所の監督下で行われる手続ですから、不正が起こりにくいのが法的整理の最大のメリットと言えるでしょう。すべての債権者に対して公平な制度で、再生案に反対する一部の債権者がいたとしても賛成する人が多ければ再生案を元に再建を目指せます。

また、債務免除は90%以上認められるうえに、残りの弁済は無利息で5年~10年で分割払いできるのも見逃せないメリットです。

私的整理のメリット

信用不安の回避が私的整理の最大のメリットです。法的整理の手続きを申請すると「経営破綻した企業」として知られることになりますが、私的整理では手続きを非公開で行うのが原則です。必要以上に情報が漏れないため事業価値は既存されにくいでしょう。

また、裁判所を通さない手続だからこそ手続きが迅速に行われやすいのもメリットと言えるでしょう。

デメリット

何事もメリットがあればデメリットがあるように、企業再生手続をする際のデメリットもあります。企業経営者がおさえておきたいデメリットを見ていきましょう。

法的整理のデメリット

法律で定められた所定の手続が必要なため、数カ月の期間と数百万円といわれる予納金がかかるのがデメリットと言えるでしょう。また、手続きするうえで経営破たんが公になるため、顧客離れや取引き先などからの不信感を招きやすいなどのリスクもデメリットです。

私的整理のデメリット

債権者との協議により合意を得る私的整理では、一部の債権者に反対されれば再建が難しくなる、再建計画に反対する債権者に対して法的に拘束できない、裁判所に保全処分を求める制度がないなどのデメリットがあります。たとえば、債権者が抵当権の実行という手段に出た場合に対抗措置はありません。

■事業再生完了までの7つのステップ

実際に事業再生をするうえでは、どのようなステップを踏むのか、どんな点に注意するべきかを知っておきたいところです。ここでは事業再生官僚までのステップを紹介しますが、企業の資金繰りや債権者の状況に変化が生じた場合、流れが前後する可能性がある点に留意しておきましょう。

【ステップ1】会社の現状を把握する

倒産状態に陥った原因や今後の事業の見通しなどをするのが最初のステップです。そのためには、会社がどのような状況に置かれているのかを正確に把握しなければなりません。会社の資産と負債、損益の状況、担保状況、銀行別の借入金残高などを見て正確に把握しましょう。

【ステップ2】事業再生の方針を決める

ステップ1の内容から、債務免除を受けなくても事業再生できるかどうかの確認と判断をします。資金繰りの改善にはリスケジュールという方法がありますが、それだけでは改善できなくて債務免除の必要性があると判断した場合、状況に適した再生手法を選択するとともに事業再建への方針を決めます。

【ステップ3】再生後の事業計画を立案する

事業再生の流れのなかで最も注力したいステップと言えるのが事業計画の作成です。中身の濃い事業計画書は新規スポンサーの獲得につながる可能性もありますので、充実した内容であることが必要です。

基本的には、収益力のある事業についてどのように伸ばしていくのか、赤字の事業を廃止することによりどれだけの収益改善を図れるのかなどを中心に作成しますが、新規融資を取り付けるためにも再生後の3年間をめどに予測の売り上げと利益の推移を盛り込んだほうが良いでしょう。

【ステップ4】資金を確保する

債務免除を受けなくても再生可能となった場合、新規融資を受けるために金融機関などに相談・交渉して資金の確保を目指します。新規融資が難しい場合、または債務免除を受けて事業再生するという判断に至った場合は、リスケジュールによる資金確保のために金融機関などと交渉します。

それでも資金繰りに困るような場合は、取引き先などに支払期日の延期を申し入れます。

【ステップ5】支援してくれる企業を探す

事業再生において信用と資金は欠かせないもので、これらの確保のためにスポンサー企業を探すのは有効な手段と言えます。事業を支える「ヒト・モノ・カネ・情報」のなかで、再生中の資金不足を避けるためにも「カネ」を支援してくれるスポンサーの存在は重要です。

「ヒト」が足りない、または人材整理の必要性がある場合の相談先としても、スポンサー企業の確保は重要です。基本的には日本政策金融公庫や商工中金などに相談してスポンサー企業を探すことになりますが、ファンドや知り合いなど、視野を広げてスポンサー企業を探すことが大事です。

【ステップ6】事業再生手続に入る

私的再生を目指す場合は各種窓口で相談を行い、再生計画案を作成して承認を得てから手続に入ります。債権者との交渉が重要なポイントになるため、真摯な対応が欠かせません。

法的再生を目指す場合は裁判所への申し立てに使用する資料を作成します。債権者に対しては、事業計画や返済計画を主な柱とした再生計画案の承認を得ます。どちらの再生手続においても、債権者をはじめとした関係者に対して明確な説明と誠意ある謝罪が再建への近道と言えるでしょう。

【ステップ7】事業再生手続の完了

再生計画案の承認を得たのちに再生手続を実行します。計画に沿って債権者に弁済されると事業再生手続は完了しますが、会社を立て直すには経営者の想いが大きなポイントです。「再生を成し遂げるために何でもする」という経営者自身の強い信念と実行力があれば、再生再建を実現できるでしょう。

■事業再生を成功させる6つのコツ

事業再生の成功には、経営者自身の意識が重要です。ここでは、事業再生を成功させるために必要不可欠な6つの事柄を紹介します。

【1】ゴールの状態と期限を明確にする

事業再生手続で早期の再建を目指すにはスケジュール設定が欠かせません。企業経営においても、プロジェクトの立ち上げや新制度の導入などでスタートとゴールを明確にして取り組む場面は多くあるでしょう。事業再生でも同じことが言えます。会社がどのような状態になるのが事業再生のゴールなのか、期限をいつまでとするのかは、通常のゴール設定と同様に考えて良いでしょう。

まず、大ゴールの日にちを設定し、そこに向けた中ゴール、小ゴールを設定します。見える化できればスケジュールの矛盾も見えやすく、より早期再生への道が見えてくるはずです。

【2】経営戦略と事業戦略を見直す

事業再生に至った原因のひとつに「戦略」に問題があったことが考えられます。実行が難しい戦略、見通しが甘い戦略などではなかったか、今一度考えてみましょう。

事業再生への場面において、金融機関やスポンサー企業などから支援を引き出すためには、将来的に通用する精度の高い戦略が求められます。自社の将来的な目標は何か、事業を伸ばすにはどのようにするのか、目標の実現にはどのような体制を敷けば良いのかなどについて、能力頼みの戦略ではなく誰でも実行できて良好な結果を生み出せる戦略を練る必要があるでしょう。

【3】法務管理と財務管理を適正化する

管理体制の不備もまた事業再生に至る原因のひとつです。経営者自身がすべての業務に携わるのは無理があったとしても、法務や財務に関する知識は身につけておきたいものです。

どちらの業務も適切な管理ができれば、事業再生することになった原因を把握でき、また今後の対策にもなるでしょう。また、事業再生の場面では社内の意思統一が必要ですから、法務と財務の情報共有を行って「見える化」する管理体制も重要です。

【4】専門家に依頼する

事業再生は経営者の判断でできますが、それには少なからずデメリットもあります。たとえば、再生計画案の策定や金融機関との交渉などは多大な時間を要するものですから、本業に費やす時間を割かなければならず、経営改善が進まないリスクが考えられます。

再生手続きにかかる実務は専門家に依頼して、経営者自身は収益力のある事業運営をすることに特化したほうが円滑な再生ができるはずです。

【5】適切なリスケジュールを考える

借入金の返済が難しいと判断した際に、返済可能なスケジュールを伝えるのがリスケジュールですが、必ずしも認められるとは限りません。適切なリスケジュールは、会社のキャッシュフローはいくらか、そのなかから返済可能な金額はいくらかを把握することが第一歩。

金融機関が納得できるようなリスケジュールをするためには、計画案で今後の事業再生を円滑に進められる根拠を明確に打ち出すことが必要です。

【6】定期的に進捗を確認する

事業再生を実行に移しても、計画通りに確実な実行ができるとは限りません。再生計画を進めていくなかで生じる微妙なズレが次第に大きなズレになり、進捗が大幅に遅れてしまうおそれもあります。そのため、計画通りに実行できているのかの進捗確認は週単位・月単位で専門家を交えて話し合うのがおすすめです。


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■まとめ

どのような企業でも、経営不振をはじめ何らかの理由により経営の危機に晒される可能性はあります。そのような場面でも、事業再生手続により企業存続が可能になりますし、強い経営体質に変われる可能性があります。

経営者自身が絶体絶命のピンチと考えるか、より強い企業に生まれ変われると考えるかで結果は大きく変わってくるはずです。今回紹介したコツを上手に活用し、短期間での事業再生を実現させましょう。

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