黒字で接骨院を経営する5つの方法!欠かせない開業準備と手続きガイド
公開日:2018.3.7 | 最終更新日:2025.3.19

接骨院開業をするなら黒字経営を目指すのは必須事項です。せっかく開業をしたとしても経営不振で廃業に追い込まれたとなれば残るのは借金だけですから、そうなることのないように成功するための対策を練っていきましょう。
接骨院を黒字経営に持っていくためには、5つのポイントを押さえた経営方法の実践が大いに役立ちます。
その前に、もちろん開業の準備の仕方も重要ですから、接骨院を開業するためにはどんな準備が必要なのかは絶対チェックしておきましょう。
この記事では、都内に複数の接骨院を開業してきた筆者が、開業に必要な手続きや資金について分かりやすく説明します。この記事を読めば開業準備について完璧にマスターできるでしょう。
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■接骨院と整骨院の違いは
接骨院と整骨院は名前がよく似ていますが、実は診療所内で行われる診察内容や施術内容も殆ど同じです。いずれも柔道整復師による施術を行いますし、治療も骨折や打撲、脱臼などを対象としています。
しかし、接骨院と整骨院には明確な違いがひとつだけあります。それは法律上の名前の扱いです。接骨院は法律に則った形でつけられる施術所ですが、整骨院は特に認められてはいません。
ただ、だからといって整骨院の診療内容に何らかの制限が設けられているのかというと、そういうわけでもないのです。
法律上で認められているわけではないのに整骨院と名乗るのには、施術内容のイメージを重視してのことだと考えられます。
「骨を整える」と書いて整骨院ですから、骨の不調を治療してくれるところであるというイメージが湧きやすくなります。
接骨院と整骨院のどちらを名乗っても間違いはないですが、どちらの名称を選ぶのかは経営者の趣向やこだわりによって分かれるといっていいでしょう。
■接骨院の開業に必要なもの
整体院とは違い、接骨院の場合は保険適用の診療も行うのでいくつかの資格や手続きが必要になってきます。きちんと資格取得や手続きをしないと営業の許可を得られないですし、法律違反にも繋がるので必ず確認しておいてください。
開業に必要な資格
接骨院の開業には柔道整復師という国家資格が必要です。高校を卒業、あるいは高校卒業程度認定試験に合格している人が専門学校などの養成施設で3年以上にわたり学習し、卒業すれば柔道整復師の受験資格を獲得できます。卒業後に受験資格を得たら、そのまま国家試験を受けるという流れです。3年次の11月に実技試験、そして翌年の3月に学科試験が行われ、無事にパスすれば柔道整復師として登録されます。
最低でも3年間の勉学が必要になる敷居の高い資格ではありますが、一度取得しておけば期限切れで失効するといったことはないので取得する価値は大いにあるでしょう。
何より接骨院の開業には欠かせない資格ですから、接骨院を経営したいと考えているのなら予め早い段階で取得しておくことをおすすめします。
開業に必要な手続き
資格だけではなく、開業にはいくつかの手続きが必要となります。施術所を構えて開業していくためには不可欠な手続きなので、できる限り早い段階で済ませてしまったほうがいいでしょう。接骨院の開業に関わってくる主な手続きを4つご紹介します。
| 施術所開設届 |
| 地方厚生局へ受領委任契約に係わる申請 |
| 共済番号を取得 |
| 労災保険の手続き |
施術所開設届
柔道整復師として接骨院を開業する場合、まず必要となるのが施術所開設届です。施術所開設届は管轄の保健所に提出することになりますが、届出書のほかにもさまざまな書類を提出しなければなりません。施術所の平面図や施設周辺の見取図、柔道整復師免許用の原本と写しなどが挙げられます。
また、法人として解説する場合には登記事項証明書の提出が求められるので忘れないようにしましょう。
開設してから10日以内に施術所開設届を提出するのが決まりですが、もし遅れてしまった場合には遅延理由書の添付もしなければなりません。
施術所開設届出書は保健所で受け取ることもできますが、地方厚生局のホームページでデータをダウンロードして印刷することもできるので、自宅で予め印刷し、必要事項を記入してから提出するのが効率的でしょう。
地方厚生局へ受領委任契約に係わる申請
接骨院を経営し、受領委任の取り扱いを受けたい場合には、地方厚生局へ受領委任契約に係わる申請を行わなければなりません。この申請には柔道整復師の免許証の写しのほかに施術所開設届が必要になります。また、受領委任契約に係わる申し出の書類のほかに、確約書や施術管理者選任証明というものも必要になるので覚えておきましょう。
各都県の課や事務所へ提出すれば問題はありませんが、細かな手続きの仕方については事務所によって変わってくる可能性があります。そのため、間違いや不備がないかどうかについて事前に確認を取っておくといいでしょう。
共済番号を取得
接骨院で保険請求する際に必要となるのが共済番号と防衛省番号です。受領委任契約の申請をすれば契約記号番号というものが発行され、各都道府県知事からの承諾を得たことを証明する意味がありますが、実はこれには共済組合が含まれていないという問題があります。
そのため、共済組合にも改めて受領委任の申し出を行わなければならないのです。
国家公務員関係の保険者なら共済組合連盟で申し出をしましょう。
地方公務員関係の保険者には地方公務員共済組合協議会へ申し出をしてください。また、自衛官関係の保険者の場合には防衛省が管轄となります。それぞれ必要な書式を揃えて提出すれば番号の取得が可能です。
保険請求には欠かせないものなので、各種番号を取得しておくようにしてください。
労災保険の手続き
スタッフを雇用する場合には、労災保険への手続きも行いましょう。労災保険に加入していれば、スタッフが業務上で事故に巻き込まれたときに負ったケガや障害などを保障してくれるものです。
法人事業に限らず、個人事業であっても1人でも雇用した場合には必ず加入しなければならないと義務付けられているので手続きを忘れないようにしましょう。
また、雇用しているスタッフの1週間当たりの所定労働時間が20時間以上になる場合には、雇用保険にも加入しなければなりません。
従業員の失業時の補償をしてくれるものであり、労災保険と同様の労働保険に分類される保険ですから、こちらも加入の手続きを進めておきましょう。
■接骨院の開業資金事情
接骨院をこれから開業しようと考えているのであれば、どれくらいの資金がかかるのか、そして必要資金に応じた資金調達の方法としてはどんなものがあるのかについては知っておいたほうがいいでしょう。開業資金の目安と具体的な調達方法について取り上げていきます。
開業資金はいくらかかるの?
どれくらいの規模なのか、どんな内装なのかといったグレード次第でもありますが、接骨院の場合、おおよその目安としては1,000万円の開業資金が必要になってきます。賃料が20万円のテナントを借りて営業する場合、敷金や礼金、仲介手数料でおよそ60万円、1年間分の家賃で240万円かかるので、物件取得費用だけで300万円はかかってしまう計算です。
それと合わせて内装工事費や備品の購入費用、宣伝広告費などが重なってきます。内装工事費のこだわり方によってはトータルの開業資金が1,000万円を越えてしまう可能性は十分にあると言えるでしょう。
資金調達の方法は?
1,000万円規模の資金を自己資金だけで賄うのは現実的ではありません。たとえ、それだけの預金があったとしても、投資のために全額費やしてしまうのはあまり得策だとは言えないでしょう。利息はかかってきますが、日本政策金融公庫や銀行などから融資を受けるのが一般的な方法です。
融資を受けるだけではなく、助成金や補助金制度を活用するという方法もあります。助成金や補助金なら融資とは違い、返済する必要がありません。
もちろん助成金や補助金を受け取るためには相応の条件をクリアしなければならなかったり、支給されるとしても時期が遅めであったりといった問題があるので注意しておきましょう。
銀行などで融資を受ける場合も、返済能力があるかどうか、そして事業計画の内容がきちんとしているものなのかなどといったポイントをチェックされるのでスムーズに借入ができるように努めることが大切です。
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■黒字経営にするための5つの方法
せっかく接骨院を経営するわけですから、赤字経営になることのないように確実に売上を獲得できるような診療所にしていきましょう。そのためには、黒字経営ができるような対策をするのが近道です。一体どうすれば黒字経営になるのかを解説していきます。
【方法1】経営知識を身につけ、資産を適切に運用する
患者が満足してくれるような施術の技術を磨き続けることはもちろん大切ではありますが、経営をしていくうえで、人やもの、お金の状態を把握して、適切に運用していくことが何よりも重要になります。
経営の知識やマネジメント能力を身につけ、限りある資産を適切に運用していくことで、赤字経営のリスクを効果的に軽減することができるでしょう。
運用資金の管理を徹底していくことも重要ですが、余計なコストをかけていないかという定期的な見直しも資産の運用には欠かせません。
【方法2】資金計画を綿密にたてる
接骨院を経営していくうえでは事業計画も大切ですが、それよりも資金計画を綿密に立て、資金繰りに困ることのないように配慮していきましょう。経営していくうえで資金が底を尽きてしまうと、その後の経営は難しくなってしまいます。軌道に乗りかけていたとしても資金が足りないとなればそのままチャンスを潰してしまうことになるので、絶対に資金が足りなくなるということがないように対策をしましょう。
十分に資金繰りができるだけの余裕のある資金調達をするという方法もありますが、それではコストのかけ過ぎに目が向かなくなるので要注意です。
何にいくらかけるべきなのか、月別の予算はいくらなのか、そして収益の目標額はいくらなのかなど、経営上のお金にまつわる計画を細かく立てて、スムーズな資金繰りができるようにしなければいけません。
もし資金が計画よりも少なくなってしまった場合には、削れる経費はないかどうかを考えてみたり、売上を向上させるための施策はないかを検討してみたりするなどして臨機応変に対応することが大切です。
【方法3】適切な立地を選ぶ
立地を選ぶときには好条件の立地かどうかも重要ですが、まずは予算内かどうかを見てよく検討してみましょう。予算をオーバーしたら必ず諦めるべきというわけではありませんが、開業する予定の診療所の規模がしっかりと定まっていれば、それに応じた予算の目安というのは大体決まってくるものです。
そのため、基本的には大きくオーバーしてしまうことのないようにするのが望ましいでしょう。
また、経営する接骨院のコンセプトやターゲット層にマッチした立地条件かどうか、人が集まりやすい場所かどうかなどを考慮し、接骨院の経営に最適だと思えるような場所を選ぶのがベストです。
立地によって患者の集まりやすさは格段に変わるといっても過言ではないので、予算の許す範囲内で徹底的にこだわるようにしましょう。
【方法4】リピーターを増やす施策を行う
黒字経営にはリピーターの確保が不可欠です。新規の患者の獲得もリピーターの確保に繋がる大切な経営戦略ではありますが、継続して通ってもらえるかどうかというのは今後の収益の安定化に大きく影響してきます。施術の満足度を高められるように技術力を高めたり、院内を過ごしやすくするように工夫したりといった基本的な配慮ももちろん大切ですが、それだけでは足りません。
リピーターの確保をするには、施術が終わった後にお見送りをしたり「次は明日来てください」と伝えてみたりするのが効果的です。些細なことではありますが、お見送りはおもてなしの気持ちが伝わりやすい接客行為ですから患者によっては好印象を抱いてくれます。
近隣の接骨院が実施していないのなら競合との差別化にも繋がるでしょう。
また、来院の日を指定することによって「プロの施術者にいわれたのだから来なければ」という義務感から訪れてくれる可能性もあります。このように、患者の心理を突いた施策を徹底的に取り入れてみましょう。
【方法5】設備のコストパフォーマンスを重視する
施術に必要な設備は購入費だけではなく、維持費も必要となってくるものが多いです。そのため、置いてあるだけでコストがかかってしまうということもあるので、あまり出番がないような機器は購入しないようにするといった対策が求められます。
必要な設備かどうかはもちろん、設備ごとにコストパフォーマンスがいいかどうかを考慮しながら慎重に選定していきましょう。
接骨院は柔道整復師の資格で取得した手技だけでの施術も十分に可能です。特に開業したてで収益額が安定しないうちは運用資金のことも考えて設備に投資し過ぎないように気をつけましょう。
■工夫した経営で接骨院の売上を黒字に!
接骨院は競合が多い業界ですし、整体院や整形外科などと混同されがちでもありますが、工夫次第で安定した黒字経営を続けていくことは十分にできます。綿密な資金計画やリピーターの確保など、一つひとつの方法はそれほど難しくはないため、複合的に取り入れて実行していけば今後の経営にいい影響を与えてくれる可能性は十分にあります。
高い収益を得続けられるような接骨院にするためにも、コスト管理や患者のニーズを考慮した経営を心がけてみてはいかがでしょうか。
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