業務改善のアイデア7選|事例や進め方、成功ポイントも解説
登録日:2023.6.26 | 最終更新日:2023.7.23
「業務改善のアイデアを知りたい」
「業務改善を成功させたい」
業務改善を行うにあたり、アイデアが浮かばない、プロセスが分からない方も多いと思います。
また、業務改善を行うなら成功させて、企業を存続・成長させ続けたいのではないでしょうか?
本記事では、以下のようなことを解説します。
- 業務改善とは
- 業務改善を成功に導く進め方
- 業務改善を実現するアイデア7つの事例
- 業務改善を成功させるポイント
本記事を最後まで読んでいただければ、業務改善のプロセスや成功させるポイントがわかるので、ぜひ参考にしてください。
業務改善とは
業務改善とは生産性や品質向上に向けて、業務プロセスを改善・効率化するための取り組みです。
業務改善により、以下のようなメリットにつながります。
- 売上向上
- コスト削減
- 顧客満足度向上
- 従業員の働きやすさ改善
また、人材不足やワークスタイルの変化により、これまでの業務プロセスの見直しなどが必要不可欠です。
たとえば、これからはさらに少子高齢化が進み、労働力が不足していきます。その中でも、ひとりひとりが生産性を高め、多くの業務を処理していける環境を整えなければいけません。
業務改善で生産性や品質向上を実現し、変化する市場において企業が存続・成長し続けるために多くの企業が取り組んでいます。
業務改善と業務効率化の違い
業務効率化とは、業務プロセスにおける「ムリ・ムダ・ムラ」を削減する取り組みのことです。たとえば、以下のような取り組みが挙げられます。
- 会議時間の短縮
- ミスの削減
- 人に頼らずにソフトウェアを導入
- 目的不明の業務
- 会議削減
業務改善は品質・売上向上・コスト削減などの面で業務を改善するのに対し、業務効率化は非効率な業務を削除し、生産性を向上させることです。
業務効率化は、業務改善によって企業が利益を得るための中間目標として位置づけられています。
業務改善に直結する3要素【QCD】とは
業務改善に直結する要素として「QCD」が挙げられます。
QCDとは、生産管理において重要な以下の3つの頭文字からとったものです。
- Quality(品質)
- Cost(費用)
- Delivery(納期)
もともとQCDは製造業における生産管理の用語ですが、業務改善の取り組みにも重要になる考え方とされています。
「品質向上」「コスト維持・削減」「納期厳守・短縮」の3つの要素をバランスよく保つことで適切な業務改善を行うことが可能です。
QCDのうちのいずれかのみに注目してしまうとバランスが崩れるので注意しましょう。たとえば、納期・コストのみを考えてしまうと、品質低下につながる恐れがあるからです。
QCDを意識しながら、継続的な業務改善を行いましょう。
業務改善を成功に導く進め方|アイデア出しから検証まで
業務改善を成功に導く進め方には、以下の4つのプロセスがあります。
- 業務を可視化する
- 現状の課題を洗い出す
- 課題の優先順位を決める
- アイデアを実行し効果を検証する
業務改善を成功させるためには、ひとつひとつのステップを踏みながら確実に進めていくことがポイントです。
業務改善を成功に導くためのアイデア出しから検証まで、それぞれのプロセスについて解説します。
1.業務を可視化する
業務改善を成功に導くための1つ目のプロセスは、「業務を可視化する」ことです。
業務改善を始めるにあたり、従来の業務全体の状況を把握する必要があります。
- 誰が
- どのような作業を
- どのような手順で
- どれくらいの時間で行っているか
など業務フローチャートを作成し、業務全体を可視化させます。
業務を可視化させることは、ムダな業務や品質が一定でないムラのある業務などを見つけるためです。
業務フローチャートの正確さ・網羅性が業務改善のプロセスに影響していくので、はじめに行う業務の可視化は丁寧に行いましょう。
2.現状の課題を洗い出す
業務改善を成功に導くための2つ目のプロセスは、「現状の課題を洗い出す」ことです。
1つ目のプロセスで作成した業務フローチャートをもとに現状の課題を洗い出し、どのように改善すべきか、また改善目標を掲げます。
課題の洗い出しを行う際は
- 無駄な業務はないか
- 負担が集中していないか
- 効率化につながるか
をチェックしていくとスムーズです。
また、ムダな業務などは省くだけで業務改善につながるので優先的に行いましょう。
3.課題の優先順位を決める
業務改善を成功に導くための3つ目のプロセスは、「課題の優先順位を決める」ことです。
現状の課題を洗い出し、改善方法や改善目標を掲げたら業務改善を行うために優先順位を決めていきます。
最終的には、洗い出した課題すべての業務改善を行うことが理想ですが、通常業務と同時にすべてを行うのは現実的に難しいでしょう。
業務改善の行いやすさ・効果の大きさ・コスト・従業員への負担の少なさなどから優先順位を決めて少しずつ行うのがポイントです。
課題の優先順位が定まれば業務改善フローを作成し、従業員がそれぞれの課題に対応できるように共有しましょう。
4.アイデアを実行し効果を検証する
業務改善を成功に導くための4つ目のプロセスは、「アイデアを実行し効果を検証する」ことです。
業務改善フローを従業員に共有できたら、業務改善を行うためのアイデアを実行します。
アイデアを実行する際は、確実な業務改善に向けて進捗状況もしっかり確認していきましょう。進捗状況も可視化できるようにすると、業務改善の効果を検証する際にも役立ちます。
業務改善を行った際は、必ず実施した効果を振り返る必要があります。効果が高いものは定着させていき、効果がなければ再度改善を図り実行を繰り返しましょう。
業務改善を実現する7つのアイデア事例
業務改善を行うにあたり、「どのように改善を行えばいいのかイメージがわかない」という方も多いでしょう。
ここからは、業務改善を実現させるためのアイデア事例を以下の7つ紹介します。
- 不要な業務の削除
- 業務の優先順位の見直し
- 業務の分業
- 業務担当者の変更
- 業務の自動化
- 業務のアウトソーシング
- ITツールやシステムの導入
これら7つのアイデア事例は、多くの企業で取り入れることが可能です。
それぞれについて解説していくので、参考にしてください。
1.不要な業務の削除
業務改善を実現する1つ目のアイデア事例は、「不要な業務の削除」をすることです。
不要な業務を削除すると、社内のコスト・リソース・時間に余裕ができ、業務に集中できるので、効率的で生産性の高いものへと改善できます。
業務の一連のやりとりには、
- 必要でない会議
- 使用しない資料の作成
- 無駄な交通移動
など不要な業務が存在しています。
不要な業務を削除するために使えるツールは、タスク管理ツールやプロジェクト管理ツールなどです。ツールを利用すれば業務を可視化できるので、不要な業務を減らすことができます。
定期的に不要な業務はないかを洗い出して、業務に集中しやすい環境をつくり業務改善に繋げましょう。
2.業務の優先順位の見直し
業務改善を実現する2つ目のアイデア事例は、「業務の優先順位の見直し」をすることです。
現状の課題を洗い出すと、すべてを改善しなければならないように感じてしまうこともあるでしょう。理想は業務すべての改善ですが、そのすべてを同時に行うことはできません。
- 業務改善の行いやすさ
- 効果の大きさ
- コスト
- 業員への負担の少なさ
などから優先順位を決める必要があります。
また、業務改善を行う際には、従業員が業務の全体像と流れを把握することも大切です。効率よく業務を進めていくためにも業務フローチャートを作成して可視化させましょう。
可視化させると、優先順位の見直しが必要となる部分も自ずと見えてきます。臨機応変に対応し、業務改善を行うことが大切です。
3.業務の分業
業務改善を実現する3つ目のアイデア事例は、「業務の分業」をすることです。
業務の分業を行うと、従業員ひとりひとりの負担が軽減できるので集中しやすくスムーズに業務を行うことができます。
従業員への負担が掛かり過ぎるということは、業務効率の低下要因にもなります。
業務の分業の際に大切なことは、業務の全体像を把握し、従業員ひとりひとりが自分の業務に集中できるようにすることです。
従業員が自分の業務に集中できれば、やるべきことも明確になるため、ミスを減らすことにもつながります。
4.業務の担当者の変更
業務改善を実現する4つめ目アイデア事例は、「業務の担当者の変更」をすることです。
従業員ひとりひとりの得意・不得意や、スキルなどの確認を行い、それぞれのパフォーマンス力に合わせて人事配置の最適化を行います。
従業員を得意分野の業務に変更することで、作業効率があがるので業務改善が大いに期待できます。
人材育成や従業員個人の希望などでら担当者変更が難しい場合も出てくるでしょう。社内でのコミュニケーションを図り、将来を考慮した上で、できる限り業務担当者の変更を行うことも必要です。
能力を発揮しやすい業務へ担当者を変更し、業務のムラをなくすことで、全体のパフォーマンスを向上させましょう。
5.業務の自動化
業務改善を実現する5つ目のアイデア事例は、「業務の自動化」をすることです。
業務全体を見渡すと、同じ作業の繰り返しや人手でやる必要のない単純作業などが見つかります。
日々の無駄な作業を業務自動化に役立つツールやサービスに代替させることで、業務改善・業務効率化につながります。
たとえば、事前に登録した手順に従って業務プロセスを自動化してくれるRPAやエクセルにマクロを組むなどがあります。
業務の自動化は、業務量を減らすほか、従業員が重要な業務に集中するためにもおすすめです。
業務の自動化で作業時間の短縮や単純ミスなどを防ぎ、業務改善を行いましょう。
6.業務のアウトソーシング
業務改善を実現する6つ目のアイデア事例は、「業務のアウトソーシング」をすることです。
特定の業務に特化したアウトソーシングを活用することで、効率的に業務改善を行うことができます。
専門的なスキルを要する業務を外部に委託することで、本来自社でかかっていた人的リソース・教育費などの削減にもつながります。
外部委託した方がコストパフォーマンスが高いので、業務改善にアウトソーシングを活用している企業は多いです。また、よりコストを抑えたい場合はクラウドソーシングで個人に委託するのもいいでしょう。
外部委託コストと社内人件費などを比較し、自社の状況に合わせてアウトソーシングを活用しましょう。
7.ITツールやシステムの導入
業務改善を実現する7つ目のアイデア事例は、「ITツールやシステムの導入」をすることです。
自社の状況に合わせてITツールやシステムを導入することで、よりスムーズに業務改善を行える環境が作れます。
たとえば、以下のようなITツールやシステムです。
- MAツール:マーケティング施策の自動化
- SFA:営業活動の可視化
- CRM:顧客情報を一元管理
- チャットボット:問合せなどのチャットに自動対応
- コミュニケーションツール:チャット・通話などの機能で社内の情報共有や業務連絡の円滑化
業務自動化や情報共有などのITツールやシステムを導入し、業務改善を実現させましょう。
下記の記事では、ITツールやシステムを導入する際のポイントを解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
DXソリューションとは|メリットや活用事例3選、選び方をわかりやすく解説
業務改善を成功させるポイント
業務改善を成功させるポイントは、以下の3つです。
- 改善意識を向上させる
- 改善すべき項目を明確にする
- 多くの人と協力しながら進める
それぞれについて解説します。
改善意識を向上させる
業務改善を成功させるポイント1つ目は、「改善意識を向上させる」ことです。
業務改善を行うのは、働いている従業員なので、個人が積極的に業務改善を行わなければ意味がありません。
自社の課題や問題点、業務改善する目的・必要性、取り組みによるメリットをしっかり共有する必要があります。
業務改善を成功させるために、従業員ひとりひとりの改善意識を向上させましょう。
改善すべき項目を明確にする
業務改善を成功させるポイント2つ目は、「改善すべき項目を明確にする」ことです。
業務改善を成功させるには、自社のビジョンや方針に沿って改善するべき項目を明確にする必要があります。
長期的に行わなければならない業務改善は、改善するべき項目が明確でなければ、途中でブレが生じる可能性も出てくるでしょう。
改善すべき項目へのブレが出てきてしまうと、社内での改善意識も弱まってしまいます。
また、本記事でも業務効率化のアイデア事例を紹介しましたが、一気に取り入れようとしないことがポイントです。
改善するべき項目に応じて、確実に業務改善を進めていきましょう。
多くの人と協力しながら進める
業務改善を成功させるポイント3つ目は、「多くの人と協力しながら進める」ことです。
業務改善は経営に関わっている社員だけでなく、実際に業務改善を行う従業員も含めた社内全体で取り組まなければなりません。
つまり、業務改善を成功させるためには、社内全体の理解や協力が必要不可欠です。業務改善の成果や進捗状況などの共有、従業員ひとりひとりの関心を維持することも大切です。
従来のやり方を変える業務改善は、従業員から反対意見も出てくることも考えられます。業務改善の成功事例・メリットの落とし込みなど、多くの人と協力しながら進めることが成功するためのポイントです。
業務改善したいならDX-PLANにご相談ください
「業務改善をしたいが、どう進めれば良いかわからない。」「業務改善のために、新規ITシステムを構築したい」
といった悩みを抱えている方には、ITシステムの開発や運営支援をするコンサルティングサービス、DX-PLANをおすすめします。選任のコンサルタントが、ITシステムの構築から運用までサポートします。
また、新規事業のためにITシステムを開発したいという場合には、新規事業の戦略立案などの初期段階から、収益化まで一貫してサポート可能です。
話を聞くだけでも業務効率化を進める上でのアイディアが見つかる可能性が高いので、こちらの無料相談にぜひ申し込んでみてください。
まとめ
業務改善を行うことで、生産性・品質の向上、コスト削減、従業員の働きやすい環境つくりなどにつながります。
業務担当者の変更やアウトソーシングの活用、ITツール導入などさまざですが、自社に合うアイデアを取り入れることが重要です。
自社の問題点や業務改善を行う優先順位をしっかりと定め、社内でのコミュニケーションを構築しながら業務改善を行ってください。


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