【誰でも簡単】決算報告書とは?書き方・作り方の3つのポイント!起業家が知っておきたい役割や開示義務も解説!

登録日:2019.7.1  |  最終更新日:2019.8.2

決算報告書について、その内容や書き方はよく知らないという方も多いと思います。

しかし、決算報告書は、すべての法人に提出義務があります。つまり、起業したばかりの小規模な法人でも、決算期には書類を作らなければなりません。

期末になってから慌てないように、しっかりと準備を進めておきましょう。
本記事では、決算報告書について、わかりやすくまとめました。

  • 決算報告書の開示義務とは?
  • 決算報告書の書き方は?
  • 決算報告書の作り方のコツは?
  • 決算報告書の必要書類の種類・内容は?

この記事を読むと、これらのことが簡単に理解できます。決算書の書き方がわからない方は、ぜひご覧ください。


決算報告書とは!さくっと30秒で概要解説


決算報告書とは

決算報告書とは、企業・会社が決算時に作成する書類のことです。すべての法人に作成義務があり、企業の1年間の決算内容を記載した書類一式で構成されます。

「決算報告書」という1つの書類があるのではなく、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書など、様々な決算書類をまとめて「決算報告書」と言います。また、「決算書」とも呼ばれています。

決算報告書の『財務諸表』と『計算書類』とは

決算報告書の中には、「財務諸表」「計算書類」があり、以下のように定義されています。

財務諸表・有価証券報告書を提出する会社(上場企業等)が作成
・金融商品取引法の規定
計算書類上場企業等以外の会社が作成
・会社法の規定

財務諸表・計算書類も、決算報告書と同様に、複数の書類から成り立っています。
それぞれの書類の内訳は、以下のとおりです。

財務諸表・貸借対照表
・損益計算書
・製造原価報告書(製造業のみ、損益計算書に添付)
・キャッシュフロー計算書
・株主資本等変動計算書
・附属明細表
計算書類・貸借対照表
・損益計算書
・株主資本等変動計算書
・個別注記表
計算書類等計算書類に以下2つを足したもの
・事業報告
・附属明細書(計算書類・事業報告)

決算報告書の『財務三表』とは

決算報告書の財務諸表の中で、代表的な3つを「財務三表」と言います。
財務三表には、以下の書類が含まれます。

貸借対照表
損益計算書
キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は、上場企業等のみに作成義務があります。ただ、資金繰りの役に立つので、義務がない企業でも作るメリットはあります。

決算報告書の3つの目的・役割とは


【決算報告書の目的・役割1】株主への業績報告

企業は、株主へ業績報告をしなければなりません。株主は、他の投資先や他社など、様々な情報を比較検討した上で、投資しています。その判断材料となる情報を開示するのが、株主総会の場です。

ほとんどの会社では、年に1度株主を招集して、株主総会を開催しています。総会では、経営陣が財務状況などを説明しますが、その際の資料として決算書を用います。

ただ、書類からは読み取れない情報もあるので、決算書がすべてという訳ではなく、あくまでも資料の一部です。

【決算報告書の目的・役割2】与信管理

決算報告書には、与信管理の役割もあります。
与信管理として挙げられるのは、以下の2つです。

銀行・金融機関による融資審査
得意先信用調査

銀行から事業資金を借入する場合は、決算書の提出が必須です。決算の内容を銀行が審査し、融資できるかどうかを判断されます。

取引先の信用調査にも、決算書を活用します。その得意先と取引をしても問題ないかを判断するためです。ただし、有価証券報告書の提出義務がない会社の場合、決算書は一般に公開されていません。

【決算報告書の目的・役割3】税金の申告

会社は、決算が終わったら、法人税の確定申告を行う必要があります。その際、税務署へ決算報告書を提出します。税金の計算に誤りがないかどうか等、税務署が書類のチェックを行います。


なお、決算報告書の数字をよくするためにも、資金調達は重要です。Founderのマッチングサービスでは、投資家から直接資金援助を受けられるので、ぜひ試してみてください。

決算報告書の3つの開示義務とは


企業の決算報告書には、以下3つの開示義務があります。

1.税務署への開示義務
2.金融商品取引法における上場企業・大会社の開示義務
3.株主・債権者等の利害関係者に対する開示義務

【決算報告書の開示義務1】税務署への開示義務

すべての法人は、税務署決算報告書を開示する義務があります。税務署が、決算報告書や税務申告書をチェックし、内容に虚偽や不備がないかを確認するためです。

売上原価や売上総利益・在庫数などの精査や、役員報酬との比較などを行います。法人税の脱税につながるような逆粉飾決算不適切会計がなされていないか、厳しい目で判断します。

【決算報告書の開示義務2】金融商品取引法における上場企業・大会社の開示義務

上場企業は、金融商品取引法に基づいて決算報告書開示する義務があります。また、非上場企業であっても、会社法上の大会社には、損益計算書・貸借対照表開示が義務付けられています。

開示方法としては、新聞や官報を通じて公告を行います。代替手段として、ホームページ上へ5年間掲載する方法でも認められます。上場企業の決算書は、金融庁運営の「EDINET」上で、誰でも確認することが可能です。

開示義務に違反した場合は、役員に100万円以下の罰金が課されます。

※大会社とは「資本金が5億円以上または負債の合計額が200億円以上株式会社」のことを言います(会社法第2条6号)。会社法では「大会社」と「それ以外の会社」に分けられます。

【決算報告書の開示義務3】株主・債権者等の利害関係者に対する開示義務

会社法442条3項により、会社の債権者から決算書の開示請求をされた場合には、開示しなければなりません。

また、議決権比率3%以上を保有している株主から請求があった場合にも、開示義務が生じます。この請求をされた場合は、上場企業に限らず、中小企業でも開示する必要があります。

決算報告書の具体的な書き方と7つの書類内容


決算報告書には、以下の7つの書類があります。

1.貸借対照表
2.損益計算書
3.製造原価報告書
4.キャッシュフロー計算書
5.株主資本等変動計算書
6.附属明細表
7.個別注記表

それぞれの内容について解説いたします。

【決算報告書の書き方・書類内容1】貸借対照表(バランスシート・B/S)

賃借対照表(バランスシート・B/S)は、決算日における資産を表すものです。表の左側に「資産」右側に「負債・資本」を記載します。

具体的には、以下のようなものを、それぞれ資産・負債・資本として記入します。

流動資産

現金、預金、受取手形、売掛金、棚卸資産、未収収益など

固定資産

土地、建物、設備、営業権、特許権など

繰延資産

開業費、開発費、創立費など

流動負債

支払手形、買掛金、短期借入金、繰延税金負債、未払費用など

固定負債

長期借入金など

資本

株主資本

資本

評価・換算差額

資本

新株予約権

原則として、最終的に左側(資産)の合計金額と、右側(負債・資本)の合計金額同じになります。そのため、賃借対照表はバランスシート(B/S)とも呼ばれています。

左右の合計金額が合わない場合は、どこかで記載を間違えたということなので、常に注意しておきましょう。

関連記事
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貸借対照表/バランスシートの読み方が100%わかる!8つのポイントの見方(初心者OK)

【決算報告書の書き方・書類内容2】損益計算書(P/L)

損益計算書(P/L)は、1年間の収益や支出を集計し、最終的な損益を算出する表です。

売上高の他、各利益(売上総利益、営業利益、経常利益など)を記載するため、会社の業績がわかる書類となります。

損益計算書は、3つの区分から成り立ち、各項目には以下の内容が分類されます。

区分

項目

内容

1.経常利益

・売上高

本業による収入

1.経常利益

・売上原価

売上にかかる原価

1.経常利益

・販売費及び一般管理費

商品を売るための経費

2.純利益

・営業外収益

不動産賃貸料など、
本業以外で得た収益

2.純利益

・営業外費用

銀行借入金の利息など

3.営業損益

・特別利益

固定資産の売却益、
経理ミスの繰越など

3.営業損益

・特別損失

固定資産の売却損、
経理ミスの繰越など

3.営業損益

・税金

住民税、法人税、事業税など

上記の項目を用いて、以下の5つの利益を算出します。

利益の種類

計算方法

内容

1.売上総利益

売上高-売上原価

本業で得た利益を簡単に計算したもの

2.営業利益

売上総利益-販売費及び一般管理費

本業で得た利益から経費を差し引いた、実質的な利益

3.経常利益

営業利益+(営業外収益-営業外経費)

本業以外の活動も含めた利益

4.税引前当期純利益

経常利益+(特別利益-特別損失)

税金を引く前に算出した、会社の純利益

5.当期純利益

税引後当期純利益-税金

税引前当期純利益から、支払う税金を差し引いたもの

上記の5つの利益は、第三者からチェックされやすく、損益計算書において重要な項目です。

関連記事:損益計算書(PL)の読み方が100%わかる!7つのポイントの見方(初心者OK)

【決算報告書の書き方・書類内容3】製造原価報告書

製造原価報告書は、製造業の場合のみ、損益計算書に添付します。

製造原価の内訳を表す書類で、材料費・労務費・経費の3つに分けて記載します。いくらの費用に対し、どの程度の製品が作ることができたかを把握するものとなります。

製造原価報告書には、以下の項目を記載します。

項目内容
材料費製品製造のための材料費
・ 材料費 = 期首材料棚卸高 + 材料仕入れ高 - 期末材料棚卸高
労務費製造に関わった従業者の人件費。
給料・賞与・社会保険料・福利厚生費など。
経費労務費・ 材料費以外の経費。
水道光熱費・工場の賃料など。
総製造費用材料費・労務費・経費の合計額。
当期から製造開始した製品の他、前期末時点で未完成の製品コストを含む。
仕掛品期末時点で未完成の製品の金額。
・前期末時点で未完成の製品:期首仕掛品棚卸高
・今期末時点で未完成の製品:期末仕掛品棚卸高
製品製造原価当期中に完成させた製品の原価
製品製造原価 = 総製造費用 + 期首仕掛品棚卸高 - 期末仕掛品棚卸高

【決算報告書の書き方・書類内容4】キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は、企業における1年間の資金の動きを示すものです。貸借対照表や損益計算書には出てこない流れを掴むことができます。

キャッシュフロー計算書には、以下の3つがあります。

営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
財務キャッシュフロー

キャッシュフロー計算書の作成にあたって、次の物を用意します。

・当期の損益計算書
・前期および当期の貸借対照表

キャッシュフロー計算書には、以下の内容を記載します。

項目内容
期首残額前期の貸借対照表の現預金額を記載
各増減項目当期の損益計算書の数字を記載
期末残額当期の貸借対照表の現預金額を記載

関連記事:キャッシュフロー計算書についてわかりやすく解説!3つの種類と減価償却費の扱いも紹介

【決算報告書の書き方・書類内容5】株主資本等変動計算書

株主資本等変動計画書は、純資産の変動額や変動した要因を示す書類です。利益の使用用途などを明確にし、企業の財政状況を表します。

株主資本等変動計画書には、以下の内容を記載します。

項目内容
前期末残高前期の貸借対照表の「純資産の部」の残高
当期変動額・当期の増減額・増減理由(科目)
・当期の純利益
当期末残高当期の貸借対照表「純資産の部」の残高

【決算報告書の書き方・書類内容6】附属明細書

附属明細書では、計算書類の内容を補足します。ここで言う計算書類とは、損益計算書、貸借対照表、株主資本等変動計算書、個別注記表の4つのことです。これらの書類にはない詳細な事項を表示します。

具体的には、以下のような内容を附属明細書に記載します。

・販売費および一般管理費の科目別内訳
・有形固定資産・無形固定資産の増減内訳
・引当金の明細(退職給付引当金など)
・その他の重要な事項

【決算報告書の書き方・書類内容7】個別注記表

個別注記表には、損益計算書・貸借対照表・株主資本等変動計算書についての注記事項を表示します。注記事項がなければ、記載の必要はありません。

以下は個別注記表の記載内容の一例です。

注記対象注記内容
貸借対照表の注記担保となっている資産
損益計算書の注記関係会社とその他の取引高を個別に表示
株主資本等変動計算書の注記事業年度末日における発行済み株式数

記載が必要な項目については、会社計算規則の第98条以下に詳細な規定があります。

決算報告書の作り方のコツ・ポイント3選


【決算報告書の作り方のコツ・ポイント1】日々の帳簿付け・仕訳を怠らない

決算書の作成において重要なことは、日々の仕訳・帳簿付けです。この集積が決算書となります。期末になってから、一気に作るものではありません。

毎日の仕訳が終わり、仕訳帳の作成、総勘定元帳と補助元帳への記入まで終了すると、集計作業に入れます。

【決算報告書の作り方のコツ・ポイント2】会計ソフトの自動集計を利用する

決算書には、1年分の合計金額を記載するため、毎日の取引を集計して、さらに年単位でわかるようにする必要があります。手作業の場合は、月間で1度集計してから、年間の合計を計算しなければなりません。

ところが、会計ソフトで決算書を作成する場合、この集計作業が自動的に行われます。そのため、作業時間の大幅な削減が可能です。個人事業主や中小企業でも、会計ソフトを導入すると、集計や書類作成が簡単に行えます。

【決算報告書の作り方のコツ・ポイント3】決算残高の確認をする

決算書の数字と、各勘定科目の残高が合わない場合、決算書自体の信用性が失われます。

そこで、決算書を作成する前に、決算残高の確認作業が必要になります。勘定科目毎に、実際の残高と見比べて確認していきます。

不整合や過不足が見つかった場合は、放置せずに、きちんと処理することが重要です。実際の残高が、常に正解だとは限りません。不正行為や、単なる記入ミスで残高が合わない場合もあります。

帳簿の残高と、実際の残高どちらが正しいのか、必ず確認しましょう。

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