【保存版】事業拡大とは|2つの戦略や活用可能な補助金、企業の成功・失敗例を紹介

公開日:2023.6.26  |  最終更新日:2023.7.23


「もっと利益を上げたい」「自社の経営基盤を安定させたい」などの悩みがある方はいませんか?

「事業拡大」は、上記のような悩みを解決するための経営戦略です。

この記事では、事業拡大を進める上での2つの戦略や、活用可能な補助金について説明します。また、事業拡大を失敗プロジェクトにしないために、実際の企業の成功事例・失敗事例をご紹介します。

この記事を読めば、事業拡大を成功させるための重要ポイントがわかるようになります。ビジネスをさらに飛躍させたい経営者や経営幹部の方は、事業拡大を進める上で参考にしてください。

下記の記事では、新規事業の立ち上げに重要な7つのプロセスを解説しているので、まずは新規事業の立ち上げ方を知りたい方は、参考にしてみてください。

新規事業の立ち上げを成功させる7つのプロセス|役に立つフレームワークや成功の方法も解説

また、下記の記事では、新規事業のアイデアや成功事例について紹介しているので、ますは事例を知りたい方は、こちらも参考にしてみてください。

【2023年最新版】新規事業のアイデア事例5選|アイデアの考え方やフレームワークを紹介

事業拡大とは|意味や言い換えを解説


事業拡大とは、新規もしくは既存の分野で事業を拡大することです。

「新規事業への進出」もしくは「既存事業の拡大」と言い換えることもできます。

以下のメリットが得られることもあり、事業拡大戦略には非常に意味があります。

  • 売上や利益の獲得
  • 自社認知度の向上
  • 市場対応力の獲得

成功率は、市場の動向を把握するリサーチ力や、時代の流れに乗るという運も必要です。失敗するリスクはありますが、成功すれば大きなリターンが得られます。

事業拡大と業務拡大の違い

「事業拡大」と「業務拡大」は似たような言葉ですが、実は明確な区別はありません。

ただし、以下のような捉え方をする人もいます。

  • 事業拡大は「新規事業の拡大」
  • 業務拡大は「既存事業の拡大」

「新規事業の拡大」は、新たな商品・サービスを開発し、売上や顧客数、従業員数などの増加を目指すものです。

「既存事業の拡大」は、既存商品の販路を拡大したり、既存サービスに新たな機能やサービスを追加したりします。

なお、「事業拡大」と「業務拡大」は明確な区別はないものの、「事業」と「業務」には違いがあるので注意が必要です。

「事業」は会社が行う仕事、「業務」は事業の中で発生する部署の仕事を指します。

実は明確な区別が無いのが、「事業拡大」と「業務拡大」です。

事業拡大の方法・戦略


ここでは、事業拡大の方法・戦略について説明します。

既に挙げたように、事業拡大の方法は、以下の2つです。

  • 既存事業の拡大
  • 新規事業への進出

また、事業拡大の戦略には、以下の4つがあります。

  • 既存商品を既存市場でより多く販売する市場浸透戦略
  • 既存市場で新商品を販売し、シェア拡大を目指す新製品開発戦略
  • 新規市場で既存商品を販売する新規市場開拓戦略
  • 新商品を新規市場で販売する多角化戦略

事業拡大の2つの方法については、以下で詳しく説明します。

既存事業の拡大

既存事業の拡大には、市場調査が欠かせません。

なぜならば、まだ満たされていないニーズを見つけないことには、事業は拡大できないからです。

例えば、既存の顧客と新しい顧客のニーズを把握し、開拓する必要があります。商流の変化の有無や、技術革新が起こっているかの確認も必要です。

市場にシェアを拡大する余地があるとわかれば、今までの経験を活かし、新規事業よりリスクを抑えて取り組めます。

実際に既存事業を拡大する場合に、

  • 既存商品を既存市場でより多く販売する市場浸透戦略
  • 既存市場で新商品を販売し、シェア拡大を目指す新製品開発戦略

のどちらを採用するかも市場調査次第です。

市場調査の精度が既存事業拡大の重要ポイントとなります。

新規事業への進出

成功すれば新たな収益の柱になるのが新規事業への進出です。成功すれば既存事業とは異なる分野での収益を生むことができます。

一方で新規事業の進出には、リスクも伴います。なぜならば、コストと手間がかかるため、失敗時のダメージが大きいからです。

そのため、新規事業を成功させるには、以下のようなさまざまな取り組みが必要になります。

  • 新規事業に取り組むための体制作り
  • これまでと異なる販路の開拓
  • 市場環境や他社製品に関する情報収集

投資資金や人材も必要となり、慎重さに加えて大胆さやスピードも求められます。

難易度が高く、入念なリスクマネジメントも欠かせません。

このように新規事業への進出はリスクが高いもののリターンも高く、成功すれば新たな収益の柱になりえます。

事業拡大のメリット3選


事業拡大には、さまざまなメリットがあります。

例えば、売上や利益のアップです。新たな顧客を獲得できるので、収益基盤の強化につながり、会社の継続的な成長に貢献できます。他にも、経験豊富な人材が育成されるので、さまざまな波及効果が生まれます。

このように多くのメリットがある事業拡大に関して、特に目立つメリットは以下の3点です。

  • 利益の増加
  • 認知度の向上
  • リスク分散

1つずつ具体的に説明します。

利益の増加

事業拡大のメリットの内、特に大きなものは利益の増加です。

なぜならば、企業活動を続けていくためには、適切な利益を得る必要があるからです。

例えば、世界で1000万人が読んだベストセラー『ザ・ゴール』では、企業の最大の目的は「利益を出すこと」と主張しています。

利益があるからこそ、従業員の雇用を保証したり、顧客に価値を提供し続けられたりします。その好循環の結果、会社が安定的に成長して収益を生み続ける体制を構築できるのです。

利益の増加は、事業拡大によるメリットとして、非常に重要です。

認知度の向上


認知度の向上というメリットは、さまざまな、そして大きな波及効果を生みだします。

なぜなら、認知度が上がると、メディアで紹介される可能性が高まるからです。そして、一度メディアで紹介されると、他のメディアでも紹介される可能性が高まります。

その結果、波及効果として、以下のようなメリットが生まれます。

  • その道の第一人者と評価・信頼され、売上や利益が上がる
  • 競合他社との差別化ができる
  • 優秀な人材を確保できる可能性が高まる

認知度の向上は、雪だるまを転がすと徐々に大きくなっていくように、大きな波及効果を生みだすメリットです。

リスク分散

事業拡大によってリスク分散につながり、経営が安定するというメリットがあります。

なぜならば、既存事業と拡大した事業があれば、片方の事業でトラブルや失敗が発生して損失となっても、もう片方の事業があるからです。

例えば事業を海外展開して成功させた場合、国内で大地震が起きて市場が縮小したとしても、海外事業への影響は限定されます。

この他にも、

  • 強力なライバル会社の出現
  • 市場の縮小
  • 人口減少

などの対策にもなります。

事業拡大により利益を獲得する手段を複数持てれば、リスク分散できるのです。

事業拡大のデメリット3選


大きなメリットがいくつもある事業拡大ですが、デメリットもいくつかあります。

例えば事業拡大に失敗したら、既存のブランドイメージに悪影響をもたらす場合があります。逆に成功したとしても、組織が複雑になって統制が取りにくくなるのは、十分あり得る話しです。

ここでは、主なデメリットである以下3点を取り上げます。

  • コストの増加
  • 計画的な見通しが必要
  • 人手不足

1つずつ具体的に説明します。

コストの増加

事業拡大のデメリットの1つは、コストの増加です。

なぜならば、事業を拡大する際には、人件費やオフィスの賃料に加えて関連するさまざまな費用が発生するからです。

当初は想定できなかった意外な費用が発生したり、事業が成功すれば、税金が増えたりする可能性があります。

特に固定費には注意が必要です。売上が想定通りに上がれば費用はカバーできますが、売上が低迷すれば、固定費だけを払い続け、事業の存続が危ぶまれます。

事業拡大時は、デメリットであるコストの増加に注意を払う必要があります。

計画的な見通しが必要


計画的な見通しが必要になることが、事業拡大のデメリットです。

なぜなら、事業拡大プロジェクトを計画的に見通すことは難易度が高く、メンバーに大きな負荷が掛かる可能性があるからです。

事業拡大はリスクを冒して新たなことにチャレンジする行為なので、大小さまざまなトラブルが起きる可能性があります。

事前に想定できるリスクに対して可能な限り入念に備える必要があります。同時に、想定外のトラブルにもスピーディーに対処できる計画や組織の体制が必要です。

計画的な見通しに大きな負荷が掛かるのが、事業拡大のデメリットです。

人手不足

事業拡大のデメリットとして、人手不足が発生することが挙げられます。

なぜならば、事業拡大には、想定外のトラブルにも対処できるような優秀な人材が必要となるからです。さらに、優秀なだけでなく企業理念を理解した人材が必要となります。

例えばユニクロでは、イギリス進出時に現地の人に経営を任せた結果、経営が滞り撤退しました。その原因は、ユニクロの企業理念を理解した経営陣を用意できず、経営者と店員との間に壁ができてしまったからです。

このように、事業拡大によって人手不足が起きるデメリットには注意が必要です。

事業拡大に補助金を活用しよう


事業拡大には、一定以上の資金が欠かせません。そのときに心強い味方となってくれる制度が「補助金」です。

そもそも補助金とは、国や地方自治体が支給する返済不要な資金です。受給にはいくつか条件があり、事業計画書などを準備して審査をクリアする必要があります。

受給できれば、資金に余裕が生まれて事業拡大の成功率も高まるので、ぜひ活用したい制度です。

ここでは、

  • 企業向けの補助金
  • 個人事業主向けの補助金

に分けて、それぞれ例を挙げて説明します。

下記の記事では、IT事業補助金の種類や流れについて解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。

【2023年】IT導入補助金とは?個人事業主のパソコン購入も対象に

企業向けの補助金

例えば、企業向けの補助金である「事業再構築補助金」では、事業拡大に挑戦する中小企業を支援します。

中小企業の積極的なチャレンジを支援し、日本経済の構造転換を促進することが目的です。

例えば、以下のような企業を支援します。

  1. 市場規模が拡大する業種・業態に属する企業
  2. グリーン成長戦略実現への課題解決に取り組む企業
  3. 最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げる企業

補助金の具体的な活用イメージとしては、例えば以下が挙げられます。

  • 弁当販売を行う事業者が高齢者向け食事宅配事業を開始
  • 店舗販売を行う事業者がネット販売を開始

ただし、いくつかの要件を満たす必要があるので、確認が必要です。

事業拡大に取り組む中小企業を支援するのが、「事業再構築補助金」です。

個人事業主向けの補助金

個人事業主向けの補助金の例としては、「販路開拓」などを支援する「小規模事業者持続化補助金」があります。

「持続的な経営」を目指し、経営計画を立案した上で行う「販路開拓」を支援するのが目的です。

補助対象となる経費には以下の11種類があります。

  1. 機械装置等費
  2. 広報費
  3. ウェブサイト関連費
  4. 展示会等出展費
  5. 旅費
  6. 開発費
  7. 資料購入費
  8. 雑役務費
  9. 借料
  10. 設備処分費
  11. 委託・外注費

ただし、注意点もいくつかあります。例えば、汎用性が高く目的外使用になりえる、車やパソコンなどは補助対象外になります。

「販路開拓」などに取り組む個人事業主などを支援するのが、「小規模事業者持続化補助金」です。

事業拡大の成功・失敗例


ここまで事業拡大について、事業拡大の方法・戦略や、事業拡大のメリット・デメリットなどをご説明しました。

ここでは、事業拡大の成功例と失敗例を解説します。既にお伝えした内容を深く理解する上でも役立つので参考にしてください。

まず、事業拡大の成功事例として、「富士フィルム」を紹介します。

富士フイルムは、既存事業の技術を活用し、新規市場へ進出しました。具体的には、写真フィルムの技術を利用し、化粧品・医薬品市場に進出し、成功しました。

両事業の共通点は、「コラーゲン」です。写真フィルムにも人間の肌にもコラーゲンが含まれており、そこに着目したのです。

市場調査で、既存事業の強みを活かせる市場を見つけたことが成功の鍵となりました。

事業拡大の失敗事例としては、「ライザップ」を紹介します。

ライザップは、2018年に赤字に転落しました。積極的に進めたM&Aによる事業拡大が失敗したと言えます。

業績不振の会社をM&Aを買収したものの、会社を再建できませんでした。

買収した会社を再建するノウハウを持つ人材が不足していたことが1つ目の原因です。もう1つの原因は、その状態で買収を進めてしまった見通しの甘さだと言えます。

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まとめ


この記事では、ビジネスを継続する上で非常に重要な事業開発について、以下のことを説明してきました。

  • 事業拡大の方法・戦略
  • 事業拡大のメリットとデメリット
  • 事業拡大の成功例・失敗例

事業開発には、デメリットもありますが、成功すればそれを大きく上回るメリットがあります。

入念な市場調査をし、計画的な見通しを立て、優秀な人材を揃えれば、成功確率を高めることは可能です。補助金を活用することで実際にかかる費用を抑えることもできます。

事業の規模を更に大きくして経営基盤を強化したい人は、この記事を参考に事業拡大を検討してみてください。

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