【5分で分かる】プロトタイプ開発とは|メリット・デメリットと導入向きのプロジェクト例
公開日:2023.6.23 | 最終更新日:2025.3.19

「プロトタイプ開発ってどんなメリットがある?」
「プロトタイプ開発が有効なプロジェクトについて知りたい」
こんな悩みをお持ちではないでしょうか。
プロトタイプ開発とは、実際の機能を搭載した試作品を作って、適宜修正やフィードバックを繰り返しながら完成を目指す開発スタイルです。
本記事ではプロトタイプ開発について以下のような内容を解説します。
- プロトタイプ開発の進め方
- プロトタイプ開発と他のシステム開発の違い
- プロトタイプ開発のメリット・デメリット
システムの進め方を知りたい方や新プロジェクトに携わる予定の方は、最後までご覧ください。
プロトタイプ開発とは?

プロトタイプ開発は、制作途中で必要最小限の機能を搭載した試作品(プロトタイプ)を作り、発注者の希望やイメージをふまえて完成を目指します。完成する前に発注者とイメージを共有できるため、完成後の大幅な修正や想定外のリスクを防げることがメリットです。
プロトタイプ開発は1970年代に採用されていましたが、ウォーターフォール開発が主流でそれほど注目を集めているわけではありませんでした。しかし、近年では完成後のリスクを減らせることから注目を集めており、プロトタイプ開発を採用する企業も増えています。
プロトタイプを作成するコストはかかりますが、最終的な修正が少なくなるため、プロジェクトによっては効果的なシステムです。
プロトタイプ開発の進め方

プロトタイプ開発は以下のような流れで進められます。
- 要件定義
- 設計
- プロトタイプ制作
- レビュー・テスト
- プロトタイプの修正
- 本開発
通常のシステムと異なる点は、プロトタイプの制作があることです。おおまかな条件が決まったらプロトタイプを制作して、実際に使ってみたりバグを確認してみたりしてください。プロトタイプは、実際のシステムと同じレベルの試作品を制作します。
実際のシステムと同じものを作ることで、不明確だったイメージや想定外のエラーを発見できます。「レビュー・テスト」段階では、開発チームとクライアントとでプロトタイプを検証し、イメージを共有させておきましょう。
何度もテストを繰り返すことでバグが発見できたり、不具合を確認できたりするため、完成品の修正を減らせることが魅力です。完成後に大幅な修正があると、その分コストや時間がかかってなかなかリリースできない場合もあります。
万全を期してリリースするために、プロトタイプを使って不具合を確認し、修正の手間を省きましょう。
最初に設計を行い、完成まで手順通りに進めるシステム開発もあります。下記の記事では、システム開発の工程を詳しく解説しているので、システム開発に興味がある方は参考にしてみてください。
システム開発の工程・流れ7ステップとは?知っておきたい略称や工数比率、成果物も解説!
プロトタイプ開発とその他との手法の違い

プロトタイプ開発と他のシステムとの違いは、試作品の有無が大きいです。以下のシステムとの違いを解説します。
- ウォーターフォール開発
- アジャイル開発開発
- モックアップ
- スパイラル開発
それぞれの違いが分かれば、効率的にシステム開発ができるでしょう。一つずつ確認していくので、システムの種類が多くてどれを選べばいいのか分からないという方はチェックしておくのがおすすめです。
ウォーターフォール開発との違い
ウォーターフォール開発とプロトタイプ開発の違いは、工程の進め方にあります。ウォーターフォール開発とは、日本で最もポピュラーな手法で上流工程から順に進めていく開発のことです。
一つの工程が100%完了してから次に進むため、プロトタイプ開発のように一つ前に戻って修正することはありません。一つずつ進めていくので進捗やコスト管理がしやすいですが、途中でエラーが見つかった場合は対応しづらいことがデメリットです。
プロトタイプ開発は修正点を見つけて改良を重ね、本開発でスムーズにリリースできるようにします。一方、ウォーターフォール開発は一度のテストで確認しなければなりません。
ウォーターフォール開発は順に進めていくため、スタート時点で要件定義や仕様書が明確に固まっている必要があります。プロトタイプ開発は試作品から修正点やイメージのすり合わせを行いますが、ウォーターフォール開発では順番に進めていく点が異なります。
アジャイル開発との違い
アジャイル開発とプロトタイプ開発の違いは、リリースまでのスピード感にあります。アジャイル開発は、基本が完成したらまずリリースするため短期間で開発できるのが大きな特徴です。
基本機能が完成したあとに、追加の機能を開発したり不具合を修正したりするので、途中で新しい変更があっても柔軟に対応できます。一方、プロトタイプ開発は試作品を作って修正を加えるため、なかなかリリースできないというデメリットがあります。
アジャイル開発は、厳密に要件定義をする必要はありません。ただし、一度リリースしてしまうと進捗管理が難しく、何度も修正を加えなければならなくなる場合があります。
プロトタイプ開発も試作品の修正はありますが、修正が終わればリリースにつなげられます。柔軟に対応できて短期間で開発できる点は、アジャイル開発の大きな魅力です。アジャイル開発はスケジュール管理が難しいため、比較的小規模なプロジェクトに向いています。
下記の記事では、アジャイル開発について特徴や成功例を載せているので、合わせてこちらも参考にしてみてください。
アジャイル開発とは?メリットや向いている事例をわかりやすくご紹介
モックアップとの違い
モックアップとプロトタイプ開発の違いは、試作品のレベルです。モックアップは「模型」の意味があり、見た目のイメージは完成品とほぼ同じですが、実際の動作や機能はありません。モックアップを作成すると視覚的にイメージを確認できるため、リリース後の大幅な修正を減らせます。
プロトタイプ開発はモックアップに機能やシステムを追加したもので、完成品との違いはほぼありません。プロトタイプを作成するためには時間やコストがかかりますが、実際に確認してみると、不具合やエラーに気づくことができます。
モックアップとプロトタイプ開発どちらも、クライアントとの齟齬がないように制作しますが、プロトタイプ開発の方が完成品に近くより具体的な操作を確認できます。
スパイラル開発との違い
スパイラル開発とプロトタイプ開発の違いは、小さな開発を繰り返すという点です。スパイラル開発は、設計から評価を何度も繰り返して品質を高めますが、プロトタイプ開発はプロトタイプの制作と修正を繰り返します。
スパイラル開発はスピードより品質が重視されており、スケジュール管理が難しいことがデメリットです。リリースまでに何度も開発を繰り返すため、コストが高くなりやすく予算オーバーのリスクがあります。スパイラル開発を採用する際は注意しましょう。
スパイラル開発は要件定義があいまいで、途中で仕様変更される可能性が高いシステムを開発する際に向いています。
プロトタイプ開発のメリット

プロトタイプ開発は他のシステムとは違い、途中で試作品を制作するため修正があっても柔軟に変更できるという点が大きなメリットです。その他にもプロトタイプ開発には以下のようなメリットがあります。
- 認識のズレを解消できる
- 要件に対する理解が深まる
- 品質の高いシステム開発が可能
プロトタイプ開発のメリットをおさえて、システム開発に活かしましょう。プロトタイプ開発の採用を考えている方は確認しておくのがおすすめです。
認識のズレを解消できる
プロトタイプ開発のメリットは、早い段階で試作品を制作するため、認識のずれを改善できることです。試作品は実際に稼働するシステムで、完成品と遜色ないためクライアントとのイメージのすり合わせができます。
イメージと違えばプロトタイプの時点で修正でき、エラーや不具合があればリリースするまでに確認することが可能です。クライアントとの認識のズレをなくしておくことで、本開発で修正するコストを抑えられます。
システムに詳しくないクライアントでも一度試作品を見られるため、完成品のイメージがつきやすくなります。クライアントの意向に沿ったシステムが開発できるように積極的なコミュニケーションを行いましょう。
要件に対する理解が深まる
プロトタイプ開発は、要件に対する理解が深まるというメリットがあります。一度試作品を制作することで、要件が問題なく実現できるかを検証できます。プロトタイプが完成した時点でクライアントとイメージのすり合わせを行っておけば、あいまいな点や疑問点を解消できるでしょう。
コミュニケーションを取ることで、クライアントの意図が反映されているかを確かめられるため、開発者側の理解を深められます。理解を深めておくと不具合に気づきやすかったり、改善点を見つけやすかったりするため、よりよいシステムを開発できます。
クライアントと齟齬のないシステムを開発したいという方には、プロトタイプ開発がおすすめです。
品質の高いシステム開発が可能
プロトタイプ開発は、試作品を制作して修正やすり合わせを行うため、品質の高いシステム開発が可能です。本開発と同じレベルのプロトタイプを作るので、不具合の発生を改善できてシステムの品質を高められます。
テストを繰り返すと、クライアントからの要望を反映でき、エラーの早期発見につながります。テストを繰り返さない場合は、リリース後に想定外の不具合が見つかる場合があり、逆にコストと時間がかかってしまう場合もあります。
試作品をクライアントと共有することで、修正を繰り返し品質を高められるのはプロトタイプ開発の大きなメリットです。スピード感より品質を重視したい方は、プロトタイプ開発の採用を検討してみてください。
プロトタイプ開発のデメリット

プロトタイプ開発は品質重視のシステムですが、何度も修正を繰り返す分コストがかかってしまいます。プロトタイプ開発のデメリットを以下の3つ紹介します。
- 開発コストが大きい
- 開発者の負担が大きい
- 大規模開発に向かない可能性がある
適切なシステムを採用できるように、プロトタイプ開発のデメリットを確認しておきましょう。
開発コストが大きい
プロトタイプ開発は、試作品を何度も修正するため開発コストが大きくなることがデメリットの一つです。クライアントの要望やフィードバックを受けて何度も試作品を制作するため、それを繰り返した分だけコストがかかってしまいます。
試作品には本物同様のシステムを搭載する必要があり、モックアップよりも開発コストが大きくなります。何度も修正しているとその分の莫大なコストがかかってしまうので、プロトタイプ開発を採用する際は修正点をまとめてもらうような注意が必要です。
プロトタイプ開発を採用する際は、クライアントの協力が不可欠です。プロトタイプ開発は開発コストがかかってしまいますが、品質を向上させることができます。
開発者の負担が大きい
プロトタイプ開発は、何度も試作品を制作するため開発者の負担が大きいというデメリットがあります。クライアントからのフィードバックを受けるたびに修正するため、何度も制作しなければなりません。
従来の設計よりも工数が多く、難易度も高くなってしまいます。なかなかリリースできないとスケジュール調整が難しいという面もあります。品質を重視するのは大切ですが、スケジュールとの兼ね合いには注意が必要です。
プロトタイプ開発を採用する場合は、クライアントとのスケジュール調整を行って、リリースまでの目途をつけておくのがおすすめです。クライアントに知識がない場合は無理な要望を伝えてしまうことがあるため、コミュニケーションを怠らず認識のすり合わせを行いましょう。
大規模開発に向かない可能性がある
プロトタイプ開発は、スケジュール調整が必要なため大規模開発に向かない可能性があります。開発に参加する人が多いと、スケジュールを確認するにも時間がかかり、なかなかリリースできないという事態に陥りかねません。
プロトタイプ開発のメリットは本開発での修正点を減らせることですが、人数が増えると長所を活かせない場合があります。大人数でフィードバックや修正をしていると作業効率が悪くなることが多いので、参加する人数は少なめにしておきましょう。
大人数で開発していると、なかなかプロジェクトが進まない原因にもなりえます。プロトタイプ開発は少人数で開発を行うときに向いているため、大規模な開発をする際は他の手法を検討してみてください。
プロトタイプ開発が向いているプロジェクト

プロトタイプ開発は以下のようなプロジェクトを行う際におすすめです。
- 新事業の立ち上げ
- 中規模なシステム開発
プロトタイプ開発はクライアントが試作品を確認して、フィードバックや修正を行います。早い段階で試作品を確認できれば、新事業を立ち上げる際に具体的なイメージを持つことができます。
また、少人数でのシステム開発にもおすすめです。クライアントとコミュニケーションを取りながら、イメージのすり合わせを行っていくことが大切です。
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プロトタイプ開発でお困りの場合は、一度DX-PLANにお問い合わせください。
DX-PLANは、プロトタイプ開発を支援するコンサルティングサービスです。
経験豊富な専門家がアイデアや、要件を元に迅速かつ効果的にプロトタイプを設計・開発します。 プロトタイプを使用することで、実際の製品やサービスの動作やデザインを確認し、改善やフィードバックを行えます。 これにより、市場投入前に問題や課題を洗い出し、より優れた製品やサービスを提供が可能です。
プロトタイプ開発に興味のある企業や個人、新しいアイデアを形にしたい方に、DX-PLANのサービスをおすすめします。
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まとめ

プロトタイプ開発は試作品を一度作ってから、修正やエラーの改善を行います。クライアントとのイメージのすり合わせができるため、完成品を修正する手間を省けます。品質の向上が目的ですが、スケジュール調整が必要なため、大規模なシステム開発には向いていないでしょう。
プロトタイプ開発を採用する際は、クライアントとスケジュール調整を行い、スムーズに進められるようにするのがおすすめです。
システム開発について知りたい方や、適切な手法を教えて欲しいという方はDX-PLANにご相談ください。
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