サプライヤーとは?メーカーやベンダー違いも解説!5つの業界を例として紹介

登録日:2019.7.30  |  最終更新日:2025.3.19


商売を営むにあたって理解しておくべき用語があります。サプライヤーです。サプライヤーはビジネスシーンにおいて一般的に使われる用語のひとつ。円滑なコミュニケーションをとるためにも、最低限の基礎程度は理解しておきたいですね。

サプライヤーについて、多少知識があるかたでも、メーカーやベンダーなどの類似用語と混同してしまっているかたも多いのではないでしょうか?

今回は、サプライヤーについて分かりやすくまとめました。具体的には以下の点に触れていきます。

  • サプライヤーとは
  • サプライヤーとメーカーの違い
  • サプライヤーとベンダーの違い
  • サプライヤー、ベンダー、メーカーとの関係性
  • 各業界ごとのサプライヤーの扱われ方

サプライヤーという言葉に馴染みがない方でも分かるようにまとめさせていただきました!サクッと読めるので是非参考にしてみてくださいね!


サプライヤーとは!サクッと30秒で概要解説


サプライヤーとは仕入先や 供給元を示す言葉です。供給の意味をもつサプライ(supply)が言葉の元となっています。「サプライヤーから商品を受け取る」といったような使い方ができますね。

サプライヤーのことは例を出して確認したほうが分かりやすいです。

例として、農家から買い取った野菜を直接スーパーで販売するときを考えてみましょう。このとき農家は、スーパーからするとサプライヤーであるといえます。野菜を提供しているからです。

また、間に卸売り業者が入るとどうなるのでしょうか。農家→卸売り業者→スーパーという流れになりますよね。このとき、卸売り業者にとって農家がサプライヤーになりますし、スーパーにとっては卸売り業者がサプライヤーになります。

このように、サプライヤーは商売を行なうための取引を行なっている会社や個人のことを指します。


供給先と供給元という関係がなりたつのであれば、サプライヤーと呼べるため、サプライヤーと呼ばれる会社は限りなく存在します。業界、業種によって提供されるものは実に様々です。

サプライヤーが提供するのは「商品」であるかもしれませんし、商品をつくるための「部品」であるかもしれません。形のない「サービス」かもしれません。

供給するものが何であってもビジネスを行なうために必要な要素を供給しているのであれば、供給元はサプライヤーと呼べる点を理解しておきましょう。


また、サプライヤーとの繋がり方も業種、業界、業態によって様々です。1つの会社が複数のサプライヤーとやり取りを行なう業界もありますし、サプライヤーからサプライヤーへと連鎖的なつながりをもつ業界もあります。

今回の記事では、業界ごとのサプライヤーの働きを紹介させていたいているので、サプライヤーについてより具体的なイメージを持ちたい方は、そちらも確認していただければと思います。

サプライヤーとメーカーとの違いを解説!


「サプライヤー」と混同しやすい言葉に「メーカー」があります。サプライヤーはあまり聞いたことがなくても、メーカーという言葉には聞き馴染みがあるのではないでしょうか。サプライヤーとメーカーの違いを確認していきましょう。

メーカーとは製造業者、開発業者を指す言葉です。 原材料やパーツを用いて、何かしらの製品を作り出す会社を、その製品のメーカーといいます。

製品を作る会社をメーカーと呼ぶため、材料のみを販売している会社や、製品を仲介している会社はメーカーとは呼びません。

メーカーとサプライヤーが混同されやすいのは、メーカーがサプライヤーも兼ねている場合があるからです。

例えばおもちゃを消費者へと販売する会社Aと、おもちゃを作る会社Bがあったとします。このとき、会社Bはおもちゃのメーカーであり、会社Aにとってはおもちゃを供給してくれるサプライヤーでもあります。


もう少し掘り下げてみましょう。

おもちゃを作るには原材料やパーツが必要ですよね。おもちゃを作るための材料を提供してくれる会社をCとします。会社Cが材料を提供→会社Bがおもちゃを製作→会社Aが消費者へ販売という流れです。

このとき、会社Cは会社Bにとって原材料を提供してくれるサプライヤーです。


しかし、おもちゃを製造しているわけではないので、メーカーではありません。また、上記で説明したとおり、会社Bは会社Aにとってサプライヤーであり、メーカーでもあります。

サプライヤーとメーカーの違いを把握するポイントは「メーカーがサプライヤーを兼ねる場合があること」「メーカーは単に製造、開発を行なう会社であること」を押さえておけばOKです。 

サプライヤーとベンダーとの違いを解説!


サプライヤーと関係性の強い言葉に、ベンダーがあります。サプライヤーベンダーの違いにも触れていきましょう。

ベンダーとは仕入れした商品を消費者へと販売する会社のことを指します。 特に「消費者に向けて」というポイントが重要。ベンダー=消費者へ商品を販売する、という点を押さえるだけで、サプライヤーとベンダーの違いがぐっと分かりやすくなります。

なぜなら、サプライヤーは消費者ではなく、企業に対して商品や原材料を販売しているからです。企業への供給→サプライヤー。消費者への販売→ベンダーと理解しておけばOK。


普段何気なく利用している自動販売機も、別名はベンダーマシンといいます。飲料を消費者へと提供するマシンであるからですね。

もともとベンダーはIT業界において使用されてきた言葉でした。

IT業界におけるベンダーとはソフトウェアの開発設計を行なう会社のことを指します。 開発業者が消費者への提供も行なっていることが多く、明確に区別されていないんですね。

IT業界におけるベンダーはニュアンスが違うという例外はあるものの、基本的には消費者へ商品を提供する会社のことをベンダーと理解しておけば問題ありません。

サプライヤー、メーカー、ベンダーとの関係性とは


上記ではサプライヤー、メーカー、 ベンダーの違いを把握してもらいました。それぞれの関係性を改めて整理していきましょう。

まず押さえておきたいのは、サプライヤーとベンダーの関係性。サプライヤー=企業への提供、ベンダー=消費者への提供という点は上記で説明したとおりです。

ベンダーが消費者へ商品を提供する役割をもつので、商品が作られて販売されるまでの流れにおいてベンダーは一番最後になります。消費者から先は商品が動きませんからね。

サプライヤーA→サプライヤーB→サプライヤーC→ベンダーAという流れはあっても、ベンダーA→ベンダーB→ベンダーC→サプライヤーAといった流れはありえないということです。

自社で原材料をそろえて、自社で商品をつくり、自社で販売も行なっているという会社でないかぎり必ずサプライヤーは存在します。商売を営むにあたって、ベンダーとサプライヤーは切っても切れない関係にあるといえるでしょう。

次にメーカーの関係性を確認していきます。メーカーは単に製品の開発・製造を行なった会社をさすので、メーカーがベンダーを兼ねる場合も、メーカーがサプライヤーである場合もあります。この点がサプライヤー、メーカー、ベンダー、を混同させている原因の一つです。 

メーカーに関しては「製造、開発を行なっている会社」と覚えておけばOKなので、実際のところ難しいことはありません。

各業界のサプライヤーの仕事内容とは?5つのパターンを紹介


上記で、サプライヤーについて解説させていただきました。しかし、上記の説明だけでは具体的なイメージを持ちづらい方も多いでしょう。

ここからは、具体的に業界を挙げながら、サプライヤーがどのような役割を担っているのかを解説していきます。今回は、代表的な業界を5つ挙げさせていただきますね。

  1. 製造業界
  2. 旅行業界
  3. IT業界
  4. 貿易業界
  5. 食品業界

それぞれ確認していきましょう。

製造業のサプライヤー

製造業における主なサプライヤーは部品を提供する会社です。パソコンや自動車など多くの部品を扱う場合、必要な部品の多さから製造に関るサプライヤーも自然と膨大になります。製造業ほど、多くのサプライヤーをかかえる業界は他にないでしょう。

車の製造に関していえば、必要な部品は2~3万品。伴って、部品のサプライヤーも数千社になります。

製品の組み立てを行なう業者は、サプライヤーに対して既製の部品を調達をおこなったり、必要な部品をオーダーしたりといったやりとりがありますね。 

旅行業のサプライヤー

旅行業にもサプライヤーは存在します。形のないものを提供しているので、サプライヤーといわれてもピンと来ないのではないでしょうか?

旅行代理店などは交通手段や宿泊施設などをセットにして、ひとつの旅行プランとして販売していますよね。

交通手段や宿泊施設など供給があって、旅行プランという商品が成り立っているため、航空会社やバス会社、ホテルや旅館などがサプライヤーであるといえます。

このように、サプライヤーと呼ばれるのは、具体的な物を提供してくれる会社にとどまりません。ビジネスにおいて提供する、されるの関係がなりたつのであれば、物の有無に関らずサプライヤーとして扱われます。

IT業界のサプライヤー

IT業界におけるサプライヤーもピンとこない方が多いのではないでしょうか。「アプリケーションやウェブサービスを作ってクライアントに納品して終わりじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんね。確かにそういった会社も存在するのですが、例外が多く存在します。

IT業界における重要なサプライヤーの存在を理解するには、IT業界がピラミッドの構造になっていることを理解しておきましょう。

IT企業の多くは、クライアントから依頼を受けたアプリ開発案件を外部の会社に開発を委託するような形をとっています。例えば、クライアントから依頼を受けた会社Aが、会社 Bに委託を行なったとしましょう。

このとき、 クライアントにアプリを納品するには会社Aは会社Bが開発したアプリを受け取る形になりますよね。

つまり、会社 B は会社Aのサプライヤーであるということです。このように、IT業界はピラミッド構造になっていて、下請けが当たり前になっています。

また業界では、会社Bがさらに会社Cに開発を依頼することも。 一次請け、二次請け、三次請けとサプライヤーの連鎖が置きやすい業界でもあります。

IT業界におけるサプライヤーは、実際の開発業務を担うことが多く、非常に重要な役割を担っているといえますね。 

貿易業界のサプライヤー

貿易業界のサプライヤーは輸入か輸出かによって変わります。


輸出の場合は、国内の商品を外国の取引先に提供するため、貿易業者のサプライヤーは国内企業になります。対して、輸入の場合は、海外の商品を取り扱うため、海外の取引先企業がサプライヤーです。

また、貿易業者自身が商品を提供するサプライヤーでもありますね。

食品業界のサプライヤー

食品業界の一般的な流れは、以下のようになっています。

第1次産業から原料の買い付け→食品メーカーによる開発→小売店→消費者

今回の流れで言うと、第1次産業、食品メーカーがサプライヤーです。

食品メーカーは第1次産業を行なっている農家や水産業者などから食材を調達し、食品を作ります。供給する、されるの関係が成り立っていますよね。

そして開発された食品は、多くの場合小売店によって取り扱われます。ここでも食品を小売店に提供すると言う供給するされるの関係が確認できます。

サプライヤーの対義語


「サプライヤー」と言葉が似ていながらも対義語となる「バイヤー」があります。サプライヤーよりバイヤーのほうが聞き馴染みがある方も多いのではないでしょうか。

サプライヤーは売り手側で、バイヤーは買い手側のことを指します。先程まではサプライヤー、メーカー、ベンダーといった売り手側を前提として説明していましたが、買い手側を知っておくことも大切です。

バイヤーは、流通において重要となる「仕入れ業者」や「買い付け業者」のことを主に指していて、サプライヤーから商品を仕入れるのもバイヤーです。

世の中の需要を見極めて、売れる商品を目利きして仕入れるバイヤーはメーカーとは違って基本的に製造はしません。あくまでも安く仕入れて高く売るという商売の基礎に基づいて商品の売買で利益を生み出します。

商品の流通における言葉でサプライヤーを知っておくなら、バイヤーという言葉の意味を知ることで流通のことを理解しやすくなるので覚えておくと良いでしょう。

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