VCとはベンチャーキャピタルの略!主な流れと投資を受ける3つのメリット・デメリットとは!
公開日:2019.5.29 | 最終更新日:2025.3.19

創業して間もないベンチャー企業が、資金集めの手段として用いているVC(ベンチャーキャピタル)。
言葉だけはよく聞くけど、意味や実際の流れをよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、VCについてわかりやすく徹底的に解説します。
- VCの意味
- 流れ
- 融資との違い
- メリット・デメリット
- VCから投資を受ける方法
この記事を読めば、VCについて完璧に理解可能です。
VCの意味を知りたい方、これからVCの利用を検討している方はぜひご覧ください。
VCとは:利益を得るためにベンチャー企業に投資を行う団体

VCは『Venture Capital(ベンチャーキャピタル)』の略称で、利益の見返りを得るためにベンチャー企業に投資を行う団体です。
VCはファンドを立ち上げ、投資家からの出資を募り、集まった資金を用いてベンチャー企業へと出資を行います。
ではVCがどのような手法で投資を行うのか、本項で詳しく紹介します。
主な内容は以下の3点です。
- 利益の獲得方法
- VCの収入源
- 投資の方法
それぞれ確認していきましょう。
VCはベンチャー企業の成長を見越して投資を行い、上場時に資金回収する

VCは設立して間もないベンチャー企業へ投資を行い、その会社が上場した時に、所有している株式を売却して利益を獲得します。
将来性が不透明なベンチャー企業に投資をするためハイリスクですが、成功した時の見返りは非常に大きいです。
例えばVCがベンチャー企業に1億円を投資し、その代わりに100,000株をベンチャー企業から取得したとします。
その後ベンチャー企業が上場し、2,000円の株価がついたときに取得した株式を売却すると、2億円の売上です。
投資額1億円に対して2億円の売上なので、1億円がVCの利益となり、出資した投資家へと分配されます。
このように、投資した金額以上の売却益を得られる会社への投資が、VCの主な目的です。
VCは成功報酬と管理報酬を収入源として動く
VCはファンドを運用するために、成功報酬と管理報酬を収入源としています。
成功報酬は、VCが株式の売却などで利益を得た際に得る報酬で、一般的には利益の20%をVCが受け取ります。
管理報酬はその名の通り、投資家から集めたお金を預かり管理するための報酬で、言い方を変えれば運用手数料と同じです。
管理報酬はそこまで高い金額ではなく、ファンド総額の2%前後(年率)で設定されています。
例えば50億円のファンドだったら、年間1億円が管理報酬です。この管理報酬によって、給料・オフィス代・出張費などの経費が賄われます。
- 投資成功による成功報酬(利益の約20%)
- ファンド運用のための管理報酬(ファンド運用額の約2%)
の2点が、VCの主な収入源です。
VCは1つのファンドを使って、複数企業へ投資を行う
VCはファンドを立ち上げて資金を集めた後、複数企業への投資を行います。
なぜならVCが出資をした企業が上場し、VCに利益をもたらすほどの大企業に成長する確率は非常に低いからです。
VCが十分な利益を受けられる確率は5~10%ほどとも言われています。
そのためVCは、ファンドで集めた総額の3~10倍近いリターンを得られる企業を発掘しなければなりません。
複数企業でコツコツ資金を回収するというよりは、1社でハイリターンを狙うという方式が取られています。
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VCの主な流れ(ファンド設立から資金回収&分配まで)

VCは、ファンドの設立から投資家への資金分配までが主な業務です。
どのような流れて運営されているのか、本項で詳しく解説します。
【VCの主な流れその1】運用するファンドを設立する
まず、VCが運用するファンドを設立します。
VC1社に対してファンド1つというわけではなく、10個以上のファンドを抱えているVCも珍しくありません。
投資先の業界やファンド総額を決定し、人員配置などの管理体制を整えます。
その後金融庁に届け出を出し、問題なければ設立完了です。
【VCの主な流れその2】投資家からの出資を募る
ファンド設立後は、投資家からの出資を募ります。
出資を募集する先は
- 金融機関
- 事業会社
- 機関投資家
- 地方自治体
など幅広いです。
VCは利益優先で運用されるため、ファンドに賛同した多くの投資家が集まります。
【VCの主な流れその3】投資先候補を探す
ファンドに資金が集まった後は、投資先のベンチャー企業を探します。
主にベンチャー企業へのアプローチや・事業計画書の確認・経営者との面談・資金調達後の方向性のチェックなどです。
- 事業内容・業界への参入障壁の有無
- 市場規模・成長性
- 経営者の資質
を主に確認し、場合によってはベンチャー企業が属している業界関係者へのヒアリングを行います。
企業が定まった後は、VC内での審査や投資家との検討会を経て、投資の可否を決定します。
【VCの主な流れその4】投資を行う。状況に応じて経営コンサルなどを配置
審査を通過したベンチャー企業に対して契約を結び、実際に投資を行います。
投資の対価として株式を取得するなど、契約の方法は様々です。
状況に応じてVCから人員を派遣し、経営コンサルティングなどでベンチャー企業の支援を行う場合もあります。
業界の情報提供を行ったり、ベンチャー企業にとって価値のある案件をつないだりすることも珍しくありません。
VCはとにかく、ベンチャー企業が将来的に価値のある企業に成長するための支援を行います。
【VCの主な流れその5】株式の売却(EXIT)
投資をしたベンチャー企業が株式上場を行った際に、ファンドが保有している株式を売却して利益を獲得します。(業界用語で『EXIT』と言います。)
EXITのタイミングは当初の目標利益に達成するか、ファンド期限内に目標を達成できなかった場合のどちらかです。
【VCの主な流れその6】配当の分配
EXITにより投資額より大きな利益を獲得した場合、投資家への配当分配が行われます。
この際、VCには成功報酬が与えられるため、投資家への分配金額は利益の80%ほどです。
以上が、VCの主な流れです。
ファンドによっては1つの企業に10年近く投資を続けるなど、長期的な運用を行います。
VCと銀行による資金提供の違いは、返済義務があるかどうか

ベンチャー企業が資金を集める手段として、VCの他に銀行からの資金提供が考えられますよね。
どちらも企業にお金を渡すという点では同じですが、VCは出資・銀行は融資という点が大きく違います。
銀行は担保や保証人などに基づき融資を行うため、最終的には利息込みでの返済が費用です。
VCの場合はあくまでも出資なので、融資のように返済義務は発生しません。
ただし株式を譲り受けることが大半のため、利益配当請求権による配当の分配を受け取る権利が生じます。
とは言ってもVCからは基本的に返済不要のお金を受け取れるため、ベンチャーが大規模な資金を調達したい場合は、VCを利用するケースがほとんどです。
ただしVCから出資を受けたお金は、VCによって使い道が制限される可能性があります。
融資であればある程度経営者の裁量で利用できるため、自由度の高さは融資のほうが高いかもしれません。
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ベンチャー企業がVCを利用する3つのメリットとは

ベンチャー企業として、VCから出資を受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
本項ではVCを利用するメリットについて3つ紹介します。
【VCのメリットその1】返済不要の資金を調達できる
VCから出資を受けた場合、基本的にそのお金への返済義務はありません。
銀行や消費者金融だと利息付きで返済しなければならないため、返済不要という点は、VCの大きなメリットと言えるでしょう。
ただし出資を受けたお金の用途に関して、VCから限定される可能性があります。
【VCのメリットその2】企業の評価が高まる
厳しいVCの審査をくぐり抜けて支援を受けているということで、企業の評価が高まります。
VCから出資を受けていることによって追加での支援も実現しやすくなり、より多くの資金集めが可能です。
更にはVCのホームページに掲載されたり、ニュースになったりする可能性も高いため、知名度の向上も図れます。
資金面以外でも大きなメリットがあるのは、VCの大きな魅力と言えるでしょう。
【VCのメリットその3】VCから成長支援を受けられる
VCによっては資金援助だけでなく、成長支援を受けられます。
経営に関するコンサルティングや、新規営業先の紹介など、方法は様々です。
場合によってはVCから派遣された人員が直接経営に関わることもあるため、VCが保有しているノウハウや人脈を利用できるかもしれません。
若手が多いベンチャー企業にとって、業界の経験を学べることは大きなメリットです。
VCを利用した場合のデメリット3選

VCによる支援には基本的に返済義務が無いため、ベンチャー企業にとっては魅力的なシステムです。
では、VCを使うデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。
本項ではVCを利用するデメリットについて、3つ紹介します。
【VCのデメリットその1】VCの意向を聞き入れなければならない
支援を受けると、VCの意向を聞き入れなければなりません。
VCは資金援助の代わりに株式を保有するため、株主と同様の力を持っています。
そのため経営に口出しをされたり、資金の流れをチェックされたりと、経営者にとって窮屈な状況になる可能性も少なくありません。
経営方針で対立したとしても、出資を受けている側なので立場が弱くなり、思うように意見が通らないこともあります。
当初の経営理念から離れた施策を強いられる可能性がある点は、大きなデメリットと言えるでしょう。
【VCのデメリットその2】経営不振になると資金回収を早めに行われてしまう。
業績が伸び悩んだ場合、VCから資金回収を早めに行われてしまう可能性が高いです。
VCは将来性のある企業に投資を行う団体のため、常に他の企業にも目を向けています。
資金を回収されると、状況によっては経営が困難になるかもしれません。
【VCのデメリットその3】成功時に支払う対価が大きい
VCによる出資を受けて株式上場に成功した場合、VCに支払う対価はかなり大きいです。
支援額の10倍以上を目標としているファンドもあるため、大量に保有している株式の売却による株価下落も考えられます。
場合によっては、VCが引き続き経営に関わることもあるでしょう。
このようにVCを利用した場合、普通に上場するよりも多くの、目に見えないコストがかかります。
VCから投資を受けやすい企業の3つの特徴

返済義務の無い出資を受けられるVCを使いたい、と考えているベンチャー企業は多いです。
ただしVCの審査は厳しく、普通に起業しただけだと中々目に留まらないかもしれません。
そこで本項では、VCから投資をしてもらいやすい企業の特徴について説明します。
【VCから投資を受けやすい企業の特徴その1】株式上場を目指している
創業当初から株式上場を目指して行動している企業は、VCからの支援を受けやすいです。
VCの最終目標はベンチャー企業の上場による株式の売却利益を得る事なので、上場しない企業への支援は基本的に行われません。
VCは将来性を重視して企業を見るため、上場できるほどのポテンシャルを持っているかどうかは大きな判断基準となるでしょう。
【VCから投資を受けやすい企業の特徴その2】成長が見込めそうな分野に属している
VCは、成長が見込めそうな分野に属している企業に投資を行います。
近年ではAIやディープラーニング、オンライン上のビジネスなど、IT分野への投資が多いです。
他にはYouTuberのマネジメント業務を行っているUUUM株式会社も、創業時はVCを使って資金調達をしていました。
現在は赤字の状態であっても、将来的に成長が見込めそうな分野に属していれば、投資を受けられる可能性が高まります。
またVCは複数企業でコツコツ資金を回収するというよりは、1社でハイリターンを狙うことが多いです。
そのため莫大な利益を得られる投資先を探しているので、企業の成長力はかなり重要なポイントと言えるでしょう。
【VCから投資を受けやすい企業の特徴その3】経営者の資質や能力が高い
VCによる投資では、経営者の資質もしっかりと確認されます。
- 事業に対する熱意
- VCと信頼を構築できるか否か
- 計画の実行力
- 年齢・経歴
- リーダーシップ
などをチェックし、より事業を拡大できるかどうかの判断が下されます。
VCから審査を受ける際にはほぼ確実に面談が行われるため、自社の魅力だけでなく、経営者としての資質も最大限アピールできるようにしましょう。
他にもビジネスプランコンテストなどでの受賞歴などがあれば、優位に働くかもしれません。
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