時代の波から生まれたインフルエンサー・SNSマーケティングがアツい!
登録日:2018.9.29 | 最終更新日:2018.12.30
2017年、小学生男子のなりたい職業ランキングに「ユーチューバー」が第6位でランクインしたことをご存知だろうか。
数年前には考えられなかった現象だが、これは実話だ。
突然の急浮上に、当時マスコミは騒然となった。さらに詳しく調べてみると、今のキッズ世代にとっては「テレビに出ている芸能人より、むしろYouTubeで活躍する有名人の認知度の方が高い」という衝撃的な事実も明らかになった。
IT技術の急激な進歩により、消費者は変わり始めている。
都会の街頭広告は不況のあおりを受けて軒並み減っているが、webサイトの広告事業は未だにしのぎを削る激戦区だ。だが「広告を街頭からwebサイトに切り替えれば良いんだな、よし」と意気込むだけではまだ足りない。
現代の消費者が何かを購入する際参考にするものは、広告媒体ではなく「口コミ」が主流となりつつあるのだ。
とある調査によれば、「友人・家族による口コミ」を信頼すると答えた消費者は84%、「インターネット上のレビュー」を信頼すると答えた消費者は68%にのぼる。
また別の調査では、広告に対して「不快感や不安感」を感じたことがあると答えた消費者は50%以上にも及んだ。
広告を見たくないからテレビ番組は録画する、webでは広告ブロック機能を使って広告を消している、というユーザーも少なくない。
そう、もはや「広告をつくれば見てもらえる」という時代ではなくなっているのだ。
では商品やブランドの認知度を高めるには、いったいどうしたら良いのだろうか?
そこで注目されているのが、今回ご紹介する「インフルエンサー・SNSマーケティング」である。
起業家にとってなくてはならないインフルエンサー・SNSマーケティングの知識を、具体的な活用のコツとともにご紹介していこう。
インフルエンサーマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングについて知るためには、まずインフルエンサーという存在についての理解が不可欠だ。
1.インフルエンサーとは
インフルエンサーは英語のinfluenceを元にできた言葉で、直訳すると「影響を与える人」。マーケティングでは「他のユーザーへの口コミ影響力が大きい人物」を指す。もともとはテレビで活躍する芸能人など世間一般に広く知られる人を指していたが、現在はSNSをはじめとするネット上のコミュニティで人気を集める個人を指すことがほとんどだ。
SNSの普及により、匿名の一般人が意見や情報を発信できる機会が増えた。
いや、増えたというよりむしろ、今や情報を発信する行為は多くの人の生活に深く根付いていると言っても良い。
他人の投稿に「いいね!」やコメントといったレスポンスを送るだけでなく、自分の考えや経験をテキスト・画像といった形で投稿する。
良いと思った投稿を「これ見て!」とフォロワーにシェアする。そうした行為がすでに生活の一部と化しているのである。
そんな中で登場したのが、インフルエンサーだ。インフルエンサーは自分のアカウントに多くのフォロワーを持っている。
フォロワーというのは「このアカウントの投稿を常にチェックしたい」と思っている人のこと。つまり投稿者のファンのことだ。
活躍中のインフルエンサーの多くは、数千人〜数十万人規模のフォロワーを抱えている。
当人の「呟き」「写真」「動画」といった発信を、膨大な数の他人が毎日チェックしているのだ。それも、ほとんどの場合は好感を持って。
だからインフルエンサーは口コミ影響力が高いのである。
インフルエンサーは背景も経歴もさまざまだ。
仕事をしながら副業でPRを請け負っている人もいれば、専業の生業としている人もいる。一般人の割合が多いが、芸能人ももちろんいる。
渡辺直美氏(カリスマ的な人気を誇るインフルエンサー)を擁する『よしもとクリエイティブ・エージェンシー』のように、芸能事務所がインフルエンサーマーケティング事業に参入した例もある。
2.インフルエンサーマーケティングとは

インフルエンサーマーケティングとは、影響力の強いインフルエンサーを通して自社の商品・サービスを特定のターゲット層に紹介するPR手法のことを言う。
ターゲット層にとくに強い影響力を持つインフルエンサーを選び、商品・サービスを実際に使用してもらって、その様子や使用感をSNSや動画サイトなどに投稿してもらう。
広告に対しては生理的な嫌悪感を抱くユーザーも、好きな人・憧れの人の「意見」であれば興味を持って見てくれる。
インフルエンサーによる投稿が好意的に受け入れられやすいのはこのためだ。
商品・ブランドを認知してもらえるだけでなく、知らなかったブランドでも「○○さんが使っているなら自分も使ってみようかな」と購入意欲を掻き立てやすい。
3.インフルエンサーマーケティングの具体的な方法

インフルエンサーマーケティングの具体的な方法を見ていこう。
まず企業側がインフルエンサーに報酬、対価、インセンティブを提供し、商品やサービスを実際に利用してもらう。
インフルエンサーは商品・サービスを利用している自分の様子、プロセス、使用感などをSNSや動画サイトに投稿する。
その投稿をユーザー(フォロワー)が目にする。
情報が気に入った場合、ユーザーは他のユーザー(フォロワーのフォロワー)にもその投稿を積極的にシェアする。
こうして商品やブランドの情報がどんどん拡散されていく。興味深い情報をシェアすることも、SNSユーザーの楽しみの一つだ。
「可愛い!」
「面白い」
「へぇ、こんなものがあるんだ」
「すごい、これは便利そう」
こうした感動を呼び起こすことができれば、人はその投稿をシェアしたくなる。多い場合は半日程度で数十万人に拡散されるケースもある。
4.主な出稿先はSNSや動画共有サイト
この拡散性を最も活かせるのは、インターネットサービスの中でも「Instagram」「Twitter」といったSNSや「YouTube」などの動画共有サイトだ。
インフルエンサーが登場した当初こそブログによるテキスト投稿が主流だったが、現在ではより手軽にシェアできるSNSや視覚的で分かりやすい動画サイトの人気が高い。これにはWi-Fiによる通信速度の改良化も影響していると思われる。
ともあれ現在では、インフルエンサーにPRをしてもらう際はテキスト、画像、動画といったあらゆる手段が用いられる。
商品・サービスを紹介するそうしたコンテンツを、商品URLとともに普段どおりのトーンで投稿してもらい、ターゲット層への拡散を図るやり方が主流となっている。
インフルエンサーの種類
ここで、現在活躍中の主なインフルエンサーの種類を簡単に説明しておこう。
1.インスタグラマー
画像投稿型SNS『Instagram』で活躍するのがインスタグラマー。ファッション、グルメ、美容関係を得意とするインフルエンサーが豊富だ。
Instagramは2010年にスタートした比較的新しいメディアだが、爆発的な人気でユーザーをまたたく間に増やした。
今や全世界10億人、日本国内でも2000万人というアクティブユーザー数を誇る、押しも押されぬSNSの代表格だ。(2018年9月現在)
Instagramの特徴は、投稿内容が写真と動画に特化していること。
基本的には商品ページにリンクを貼ってクリックを促すといったことはできないので、直接的な販売を促すというよりは「ブランドのイメージアップ」や「商品の認知度アップ」に効果的と言える。
ユーザーは20代をはじめとする若年層が中心で、10代〜30代女性の割合も多い。そこをメインターゲットとして商品・ブランドの認知度アップを狙うならInstagramがおすすめだ。
とくに若い女性をターゲットとした「オシャレ」「可愛い」「きれい」なイメージを喚起する商品は、Instagramで話題になりやすい。
ファッション、グルメ、美容関係を得意とするインフルエンサーがInstagramを基盤としやすいのも、これらのジャンルがフォトジェニックな写真を撮影しやすいためだ。
しかし一方で、「インスタ映え」する写真のために実際お金をかけるのは、30代〜40代女性が最も多いという調査結果もある。
自社製品とインスタ映えとの相性が良さそうであれば、こちらの層の消費意欲を掻き立てる路線を狙ってみても良いだろう。
2.ユーチューバー
動画投稿・共有サイト『YouTube』で活躍するのがユーチューバー。日常をコミカルに切り取った動画やあっと驚くチャレンジ動画といったユニークなコンテンツの人気が高く、独自の世界観を持つインフルエンサーが多く活躍している。
ユーザーは小学生以下の子どもから社会人まで幅広い。性別、年代、職業はさまざまで、現在ユーチューバーに憧れている小学生が成長していくことを考えると、今後も安定したユーザー数の増加が見込まれる。
自作動画をシェアできるため、家電や便利グッズ、スマホアプリなどあらゆるアイテム・コンテンツの使用感を「実際に使っている様子」とともに伝えることができる。
視聴者も一緒にそれを使っているような気分で見られるため、商品の利便性や面白さを拡散したい場合にはもってこいだ。
オモチャやハイテクグッズといった細部や細かな機能まで知ってほしいアイテムを紹介する際にも、YouTubeは向いている。
YouTubeでは、視聴後のユーザーがその動画に対して「GOOD」もしくは「BAD」の評価を付けられる。この評価やコメントを効果測定に活かすことも可能だ。
また動画の中にリンクを貼ることもできるので、商品ページやECサイトへの誘導もしやすい。ユーザーから何らかのレスポンスを得たい場合にも便利である。
活躍するインフルエンサーの得意分野も幅広い。自社の商品・サービスと相性が良いユーチューバーを選ぶのがキモだ。
3.ツイッタラー
140字の短いテキスト投稿型SNS『Twitter』で活躍するのがツイッタラー。拡散力のあるツイッタラーには鋭い観察眼や独自のセンスを持つ人が多く、特定のコミュニティの中でカリスマ化しているケースが多い。
カリスマ化しているというのは、簡単に言えばアカウントそのものがフォロワーに強烈に愛されているということだ。
この投稿が面白い、この投稿が素敵だった……という視点ではなく、「この人の考え方が好き」と感じたときにフォローするユーザーが多いのである。
これはおそらく、Twitterがテキスト寄りのメディアであることと関係が深い。
テキストには思考が現れやすい。Twitterの投稿からは、出来事そのものの全体像よりも、むしろその出来事に対して「どう感じたか」、その出来事を「どう切り取るか」という個人の感性が伝わりやすい。
言うなれば、短文専門のエッセイストや作家が無数にいるようなものだ。
投稿者そのものが愛されているという特性は、商品・サービスのPRにおいてもプラスに働くことが多い。
Twitterによるインフルエンサーマーケティングには、分野による縛りがほぼない。
ベビー用品から工場の機械部品、スマホアプリ、web広告事業など、あらゆる商材に活用しやすい。
爆発的な拡散力があるのも魅力の一つだ。それを活かしてブランド認知度アップに繋げることもできる。
もう一つTwitterが便利なのは、画像や動画など他のコンテンツをつなぐHubとしての役割を持たせやすい点だ。
テキストベースではあるが、画像、動画、URLなどもテキストと同じく手軽に投稿できるため、小さなwebサイトのような働きをさせることも可能だ。
Twitterで活躍するインフルエンサーの中には、職業的には一般人であるにも関わらず数十万人のフォロワーを抱える人もいる。
反対に、フォロワー数は数千人規模でも、特定のコミュニティの中で圧倒的な口コミ影響力を持つ人もいる。
「鷹の飼育のことならあの人」「絵画の修復といえばこの人」などと、親和性の高い人達に商品やサービスを紹介してもらうのはビジネスとして利が大きい。
インフルエンサーマーケティングが効果的である3つの理由
インフルエンサーマーケティングがなぜこれほどまでに注目されているのか。それは、現代のマーケティング手法として非常に効果が高いためだ。
ここで、インフルエンサーマーケティングが効果的である理由を3つ説明しよう。
1.リーチできる層を想定しやすい
どんな商品・サービスにも、「この層に最も重点的に届けたい」というメインターゲット層が設定されているはずだ。インフルエンサーマーケティングでは、どの層にリーチできるかをあらかじめ想定しやすい。つまり、絞り込んだターゲット層に効果的にリーチできるのだ。
SNSユーザーの多くは自分の興味関心に合わせてタイムラインを刈り込んでいる。
インフルエンサーのフォロワー達は、インフルエンサーが普段投稿している領域に興味を持つ人ばかりなのだ。
インフルエンサーマーケティングにおいては、言ってしまえば「見込み客」が「フォロワー」という形でリスト化されている状態。
自社の商品・サービスと相性の良いインフルエンサーは、ターゲット層にマッチするリストを持っているということだ。
「10代の女子高校生」にアプローチしたいなら、読者モデルとしても人気のインフルエンサーに。
「30代の主婦」にアプローチしたいなら、子育て系の情報で人気のインフルエンサーに。
このようにターゲットの絞り込みがしやすいため、効率的なPR活動ができる。
2.費用対効果が高い
インフルエンサーマーケティングは、従来のテレビ・新聞・雑誌といったマス広告に比べて比較的コストを安く抑えられる。にも関わらず、時代の要求にマッチしているため大きな効果が見込まれる。
つまり、費用対効果が抜群に高いのだ。
これだけ成熟した社会では、もはや「良いもの」「便利なもの」というだけでは売れない。
現代の消費者は、自己実現欲求が満たされる商品・サービスを欲しがっている。
それも、「自分が欲しいと思ったタイミングで、自分で選び取って購入すること」が消費者にとって重要だ。
だからプッシュ型の広告は苦手だと感じるユーザーも、自分がフォローしているアカウント(インフルエンサー)からの情報ならば好意を持って接する。
自分が選んでタイムラインに招き入れた情報という感覚を持っているためであり、投稿者への信頼感も大きい。
企業が制作したコンテンツよりも、インフルエンサーが制作したコンテンツの方が高いインプレッション数をあげるという例は上記の理由があるからだろう。
冒頭で「口コミが情報収集の主流になっている」と言ったが、フォロワーにとってインフルエンサーから発信される情報は良質な口コミそのものなのだ。
3.ブランドイメージの底上げに繋がる
「憧れの人が使っているアイテムを、自分も使いたい」という消費者心理は、昔からマーケティングに活用されてきた。この「憧れの人」という対象が、芸能人や有名人から、より身近なインフルエンサーに移行しつつある。
起用するインフルエンサーへの好感度は、そのままPRされる商品やブランドの好感度に繋がる。
「○○さんが使っているなら私も試してみようかな」という心理が、インフルエンサーに対して自然と働くためだ。
インフルエンサーマーケティングは商品・ブランドの認知度そのものをアップするためにも活用できる。
画像や動画で実際に使用しているシーンを目にすることで、ユーザーはまるで自分が使っているかのような感覚を抱く。
実店舗でサンプルを試しているのと似た感覚を、スマホやパソコンの前にいるユーザーに味わってもらうことができるのだ。
インフルエンサーの好感度の高さと、投稿の拡散力。
これらをうまく活用できれば、低コストで効果的な商品・ブランドイメージの底上げができる。
SNSマーケティングとは
インフルエンサーマーケティングと混同されやすいのが、SNSマーケティングだ。
この2つには共通点も多いが、決して同じものではない。
SNSマーケティングとは基本的には起業が直接アカウントを作成し、そこから情報を発信する形で行う宣伝活動のことだ。
SNSを通して消費者とダイレクトに繋がることができるため、ユーザーから親しみや好感を持たれやすい。
ブランドの認知度アップや好感度アップには効果的な手法といえる。
企業が正式に作成したアカウントは「公式アカウント」と呼ばれ、その運営担当者は「中の人」と呼ばれることがある。
企業アカウントの「中の人」との交流を通して、ユーザーは企業への好感度を上げていく。
この流れが顕著なのがTwitterだ。
Twitterでは企業アカウントの投稿ににじみ出る「中の人」のリアルな表情がユーザー間で話題になりやすい。
あなたも生産者がどんな思いで活動しているのかにふれて製品のファンになったことがないだろうか?
製品情報だけでなく、日常のちょっとした呟きや仕事の裏側などが垣間見えるとユーザーは人間味を感じて好感を抱く。
「中の人」への好感度は、企業そのものへの好感度に直結する。
公式アカウントへの好感度が高いと「○○っていう会社、面白いよね」という高評価に繋がりやすいのだ。
Twitterでのマーケティングに成功した代表例としては以下のものがあげられる。
いずれも、少しくだけた口調や「くすっ」と笑えるような投稿内容でフォロワーの心を和ませ、企業の好感度アップに貢献している。
くわえて、これらのアカウントを通して発信される商品情報は、20万人、40万人というユーザーのもとへ届き、好意的に受け入れられるのだ。これは大きなアドバンテージと言えよう。
SNSマーケティングが効果的なのは、もちろんTwitterに限った話ではない。
Instagramではコカ・コーラ社が、自社製品の写真をハッシュタグ付きで投稿してもらうというユーザー主体のキャンペーンを繰り返し立ち上げ、季節商品の認知度アップに成功している。
中小企業の例を挙げれば、高品質の手作りランドセルを販売する『土屋鞄製造所』が有名だ。
陰影を巧みに用いた美しい写真でInstagramとFacebookにファンを増やし、アイテムの販売スタート時にはアクセスが集中しすぎてサイトが繋がりにくくなるほどの反響を巻き起こした。
成功事例を見れば分かる通り、「SNSマーケティング=バズ商法」という認識には誤りがある。
爆発的な拡散(バズ)を狙ってユニークな企画を立ち上げることも、確かにSNSマーケティングの手法の一つだ。だがそれだけがこのマーケティングの全てだと考えるのはもったいない。
SNSマーケティングで得られる最大のメリットは、ブランドの好感度・認知度を低コストで着実に上げられること。
そのために必要なのは、ユーザーとの地道なコミュニケーションの積み重ねだ。
拡散されるために面白い話題づくりをしようと頭をひねるより、自社の商品・サービスの良さが最大限伝わる発信の仕方やコミュニケーション方法を優先的に考えたい。
SNSマーケティングには、公式アカウントを作成する以外にもう一つ、手段がある。
それは、TwitterやInstagramといったプラットフォームを通して、それらSNSの広告スペースに出稿するというやり方だ。
これなら自社アカウントの運営担当者を決める必要もなく、通常のweb広告を作るのとほぼ同じ感覚で参入できる。多くのSNS利用者の目にもとまりやすい。
ただしこちらの方法を採用するならば、費用対効果をシビアに考えることが必須だ。
出稿費用だけでなく、PRコンテンツを作成するためのコストもかかる。
広告としてクオリティを審査するSNSプラットフォームもあり、自社でつくる場合は少し苦戦するかもしれない。広告会社に委託するとなると、当然ながらその分のコストがかかる。
プラットフォームへの出稿を考える場合は、それらのコストに見合う効果が得られるかどうかを慎重に検討しよう。
インフルエンサーマーケティングとSNSマーケティングの共通点
インフルエンサーマーケティングとSNSマーケティングの共通点は、何か。SNSを利用するという以外にも、大きな共通点が2つある。
1つめは「費用対効果が高いこと」、2つめは「リーチする層をコントロールしやすいこと」だ。

まず1つめの「費用対効果の高さ」から見ていこう。
ここまで解説してきたとおり、インフルエンサーマーケティングもSNSマーケティングも、従来の広告より低コストで展開できる。
関心度の高い情報は拡散されてフォロワー以外にも届けられるため、場合によってはテレビCMよりも効果的なPRが実現する可能性もある。
その上、情報発信者(インフルエンサー/企業アカウント担当者)への好感度がそのまま商品やブランドに対する好感度に繋がるため、イメージアップを図ることもできる。
低コストにも関わらず認知度アップ・好感度アップ効果が高いのだ。

2つめは「リーチする層をコントロールしやすい点」だ。
インフルエンサーや企業アカウントをフォローする人は、特定の興味関心を持ったターゲット層としてすでにセグメント化されている。
つまり、もともと見込み客として確度の高いフォロワーに対し、効率的に情報を発信できる。
特定のターゲット層に効率よくリーチでき、親近感を抱いてもらいやすい。2つの手法には、こうした共通点がある。
より効果的なインフルエンサー・SNSマーケティングを行う方法
効率的かつコスパが高い2つのマーケティング手法。これらをより効果的に運用するためには、どのようなことに気をつけたら良いのだろうか?
実践的な5つのコツをご紹介しよう。
1.まずは個人で試してみる
企業の公式アカウントを作成する前に、まずは担当者や経営者が個人でアカウントを作り実際の空気感を掴んでおくことが大切だ。企業アカウントでは、担当者の無知や誤操作により思わぬ炎上を招くこともある。
まずは個人で利用してみて、「どういう発信が好まれるのか」「どういう発信をすると嫌われてしまうのか」といったことをユーザー目線で検証した方が良いだろう。
2.長期的にデータをとる
インフルエンサーマーケティングを行う場合、1回のみの投稿ではなく長期契約を結んで何回も繰り返し投稿してもらうとより効果的だ。特定の商品・サービスに関するインフルエンサーからの投稿が1回きりで終わってしまうと、フォロワーは「仕事だからPRしただけで、本当はべつに好きでもなんでもないんだな」と判断して、その商品への興味を失ってしまう。
だが、長期的な契約を結び何回も投稿してもらうことで、「本当に愛用しているんだな」という印象を与えることができる。
SNSマーケティングにおいても長期的な目線は大切だ。
SNSマーケティングでは、短期間に目覚ましい効果が上がるというケースはほとんどない。地道なコミュニケーションの積み重ねで徐々にブランド認知が上がり、ECサイトを訪れる人やサンプル請求をしてくれる人の数が増えていくものだ。
運用を計画する際は、長期的な目線でデータをとることに重きを置くと良い。
3.相性の良いSNS、インフルエンサーを選ぶ
SNSにも流行がある。また、商品・サービスとの相性の良し悪しもある。時代に即したSNS、商品・サービスの販促にマッチしたSNSを選ぶことも重要だ。
例えば、使い方など動きが見えた方が良いアイテムを売り込みたいなら動画での配信が盛んなYouTubeやInstagramが良いだろう。
アイテムの雰囲気が良いものや写真映えするサービスであればInstagramとの相性が良さそうだ。
こういった具合で、マッチするSNSが変わってくる。
各SNSが得意とする機能やユーザー特性を研究し、商品・サービスに最もマッチしたプラットフォームを選ぶべきだ。
また、インフルエンサーとの相性も重要だ。各インフルエンサーによって得意分野が異なるしフォロワーの特性も少しずつ異なる。
インフルエンサーマーケティングでは、ターゲット層にリーチできるインフルエンサーと契約できるかどうかが命なのだ。
フォロワー数が多ければ多い方が好ましい、というわけでもない。
フォロワー数が十万人を超えているようなインフルエンサーは、フォロワー同士の共通点が少ない。
つまりターゲットを絞りこみたい場合にはあまり向いていないと言える。
逆に認知度を上げることが目的ならフォロワー数が多い方が効果的だろう。
ただ、ターゲット層がある程度限定されているのであれば、フォロワーが数十万人規模のメガインフルエンサーを1人雇うのではなく数千人規模のマイクロインフルエンサーを100人雇う選択肢もある。
ようはいかに効果的な方法をとるかという話なのだ。
4.PR方法はインフルエンサーに一任する
インフルエンサーマーケティングをする際、投稿内容に細かく口出ししたがる出稿主がいる。だが、これは効果の面から見ても全くおすすめできない。
投稿内容やタイミング、動画等コンテンツの制作は、インフルエンサーに一任してしまった方が良い。
と言うのも、インフルエンサーは当該SNSにおける「ユーザー人気の高い投稿」の作り込み方に関して誰よりもよく知っているプロフェッショナルであるためだ。
また、インフルエンサーの普段の投稿とトンマナを馴染ませることで、フォロワーにも違和感なくPRを受け入れてもらいやすい。
普段くだけた口調で投稿しているインフルエンサーが急に教科書のような喋り方をし始めたら、それを見たユーザーは「いかにも広告」という印象を受けるため拒絶されてしまう。
ターゲット層に共感を持って受け入れてもらうために活用しているのだから、インフルエンサーの感性を信じよう。
5.PR広告であることを明記する
誤解しないでいただきたいのだが、PR広告である旨を隠すべきと言っているわけではない。むしろ「この投稿はPR広告である」という事実は、ユーザーにきちんと伝わるよう明記されていなくてはいけない。
金銭契約を交わしているにも関わらず、あたかも何の利害関係もない1ユーザーに見える形で投稿することは、「ステルスマーケティング(ステマ)」と呼ばれている。
いわば騙し行為であり、モラルに反するという観点から、ステルスマーケティングはSNSユーザーから非常に嫌われているのだ。
「じつは金銭授受があった」という事実が後から発覚すると、企業の信頼性は一気に失われる。
インフルエンサーに対価を支払って投稿してもらう場合には、「#PR」「#宣伝」といったハッシュタグを付けるなど、宣伝活動であることがユーザーに明らかに分かるよう徹底する必要がある。
こうした知識に乏しいと、インフルエンサー・SNSマーケティングではかえって「炎上」という大ブーイング状態を引き起こしイメージを損なうリスクがある。
もしもSNS運用に詳しい担当者が確保できない場合、付き合いのあるweb系の広告代理店、もしくはインフルエンサーキャスティングの専門業者などに相談することもおすすめだ。
企業広告が苦手な消費者にも興味を持ってもらいやすい、インフルエンサー・SNSマーケティング。
成功の秘訣は「信頼できる身近な人からの口コミ」感を失わないことにある。
一過性のPRだと思われたり、ステルスマーケティングとして不信感を抱かせたりしないよう、細心の注意を払って活用していくことが大切だ。
さて、さまざまなマーケティングについてご紹介しているが、ごくシンプルな営業手法がまだ登場していないことに、あなたはお気づきだろうか。
それは、営業手法の中でも基礎の基礎といえる「テレアポ」だ。
スマホ全盛時代ではあるが、テレアポも使い方によっては高い効果を得られる。
次の記事では、テレアポ営業の上手な使い方と、テレアポを成功させるコツについてご紹介しよう。
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