4年で2度のM&Aを経験した女性起業家が語る、M&Aを選択するメリットとは 4MEEE株式会社 代表取締役社長 坂梨亜里咲様
公開日:2019/7/2 | 最終更新日:2019/7/10
4MEEE株式会社 代表取締役社長 坂梨亜里咲様へ、約4年の間に経験した「2度のM&A」「創業」「フリーランス」「CEO就任」のストーリーをお伺いしました。
友人4人でアラサー女子向けサイト「4MEEE」の創業に参加。「読者にはキラキラした人生を謳歌してほしい」という思いで世界観を作り上げた4MEEE。4yuuu!は、自分にとっての人生の価値観を追い続けた坂梨様の人生にもつながります。女性のライフスタイルを充実させるために新たな挑戦を続ける坂梨様に、スタートアップの苦労や面白さ、M&Aのメリット・デメリット、自分が見出した仕事への思いについてお聞きしました。
坂梨様は4MEEEの創業メンバーとして参加していますが、きっかけをお聞かせください。
仕事に違和感を覚えていた時に、大学時代の友人に声をかけられた事がきっかけです。
大学時代にブログでファッション関連商品の物販を行っていた事もあって、新卒でネット通販会社に就職しました。そこではハイブランドやラグジュアリーな領域の商材を扱っていたので、主な顧客層はミセスで…「同世代の女性のことならわかるのに。」と悶々としながら1年ほどたった時に「同世代の女の子をECにつなげるメディアを作ろう」と誘われたことがきっかけです。
自分の経験を生かせるシーンは魅力的で、話をして1週間後には勤めていた会社に退職届を出してデスクを整理していました。その後4人で4MEEEを立ち上げ、私はディレクターとしてコンテンツ制作全般に関わっていました。当初は十分な人員確保もできていなかったので、土日関係なくひたすら記事を書いてアップする日々でしたね。
それからすぐに最初のターニングポイントが訪れたのことですが…
ある日突然、「明日、M&Aの発表をします」と言われました。
4MEEEローンチ後8カ月のタイミングで、当時の代表以外全員何も知らされていなくて「えーー!」という感じでしたね(笑)
驚きはしましたが、内心ホッとした部分もあって。スタートアップで働くことに若干の不安やリスクを感じていたので、親会社が出来た事はすごく嬉しかったです。
M&Aは4MEEEにどのような変化をもらたしたのでしょうか?
子会社であっても裁量は大きくて、拡大する部分が多かったですね。
資金が増えたことでコンテンツも量産できて、新規事業(4yuuu!)や雑誌もスタートできたことを考えても、私や社員のみんなにとってプラスだったと思います。
とにかく社員が急に増えたので、私も部下をマネジメントする立場になりました。人事はわからないし評価制度も整っていなかったので、試行錯誤しながらもより深く考えることが求められるようになったのが、大きく変わった点でしたね。
ただ私自身は、ある程度新規のチャレンジをやって落ち着いた時に、突然やり尽くした感というか…事業売却までの経験があまりにも刺激的だったので、急につまらなさを感じ始めて、新たなチャレンジをしたい気持ちに駆られました。悶々としたのが25歳になる誕生日の日で、その2日後には「辞めます」と言って2週間後には退職していました。
4MEEEに参加する時同様、退職の決断が早いですね(笑)
そうですね(笑) 「自分の人間力」がとても気になってしまって。
自分の全てをつぎ込んだ会社がバイアウトされて「価値を評価される経験」をしたので、1人になったらどうなのか。新鮮さを求める気持ちも込めてチャレンジしたくて、フリーランスになりました。
当時はメディアバブルだった事もあって、自分の価値を数字化する事もできたし動けば動くほど稼げるということがわかりました。ただ、やりがいにはつながらなかったんですよね。働く行為に対して、「誰と何のために働いて何を達成したいか」というストーリーが私には大切な事だという価値観に気付きました。孤独で頑張るよりも、仲間と大きなビジョンを掲げて達成させていく方がわたしには向いていると。
新たに起業をするか、組織に所属するかなどいろいろ悩みましたが、「それなら戻ってきてくれ」と古巣の4MEEE に言ってもらえたので、COOとして戻ることを決めました。
4MEEEに戻ってさらに転機が訪れたとの事ですが…
結論から言うと、戻った約1年後にわたしがCEOに就任して、親会社が現在のインタースペースへ変わりました。
前親会社から「違う箱の方が4MEEEらしさが出せるのではないか」という提案があったタイミングで、前社長が別会社に専念するために会社を私に託したいという事になって…
いつも急過ぎる私の人生ですが、本当に急な展開でしたね。創業メンバーも元社長に付いて出ていってしまうし、社員も辞めていくし、不安要素がいっぱいでしたが、4MEEEはわたしにとって子供みたいなものなので。この世界観はわたしにしかひきつげないと思って覚悟を決めました。
自力で資金を集める道も考えましたが、新たな親会社を探した方が賢明だと判断して、2、3社に限定して声をかけさせていただき、インタースペース社と合意に至りました。
2回のM&Aを経験して感じたメリット・デメリットを教えてください。
メリットは事業を発展させられる安心感です。資金的に潤沢になり、投資できるフェーズに入るので、挑戦できる環境が整備されます。
親会社と自分の事業の関連が多いとよりシナジーを感じるので、今回は特に感謝をしている部分が多いです。経理や法務といった面や、人材が集まりにくいポジションをサポートしてもらえるのもメリットです。後、会社経営について知識がなく、子会社の社長で学ぶ方が最善だと思っていたので、個人的にはその点もよかったと思っています。
デメリットを上げるとしたら、文化の違いですかね。今までスタートアップとしてやってきた風土があり、うちの会社にとっては普通のことでも大きな企業では違う。新たな試みも稟議が必要でスピード感が違うなど、運用を変えざるを得ない事もありました。
起業家がM&Aの選択をする際に気を付けた方がよい事はありますか?
状況や事業にもよりますが、どんな時でも変わらないのは「人を見られている」事。
行っている事業に対して、シナジーがあるメンバーかは意識したいポイントだと思います。
今思えば、わたしは4MEEEの世界観の体現化だったと思うんです。投資家とか株主の前で「この事業を、こんな女性とやっているんです」という場面で私の価値が生かされていたと思っていて。
人を見ればサービスやプロダクトがわかって、「この人が言うのなら正解だな」と思える人。それが起業家本人でもいいし、そのような方がメンバーにいれば、資金調達も結構スムーズにいくのではないかと思います。
現在の事業内容について教えてください。
「4MEEE」と「4yuuu!」の2つの女性向けWEBメディア・サービスの運営を行っています。
4MEEE - 女の子のLOVEを応援するライフスタイルメディア
4MEEEは若干コンサバティブな人生を生きてきたアラサー独身女性向けのメディアで、可愛くなってモテてもらって、幸せなパートナーを見つけて人生を謳歌してほしいという思いで作っています。
最近はブライダル系やコンプレックスが改善できるような商品開発や女性向けのイベント、ポップアップショップなど、いろいろな企業さんとタイアップも行っています。今後はより一歩踏み込んだ、「婚活」や「ブライダル」への広がりを考えています。オシャレな主婦・ママ向けメディア4yuuu!
4yuuu!はおしゃれな主婦・ママ向けのメディアです。4yuuu!の読者には、主婦やママであると同時に、おしゃれや美容などの女性としてのライフスタイルを楽しんでほしいという思いを込めています。今後は、もっとイベントを充実させて読者の声を生かした商品開発も進めて行きたいです。
両メディアともユーザーと共に熱狂的なコミュニティを作っていきたいですね。
最後に起業を目指す方にアドバイスをお願いします。
起業には勇気が必要だし、労力も苦労もたくさんあります。でも、その経験は今後どんな人生を歩むにしても生かされてくると思うので、自分がしっかりこれでいけると思うサービスがあるなら諦めないでほしい。
私自身も学生時代に「経営者ってかっこいいな」と思っていたことはあるのですが、女性だし、この風貌だし、無理だなと思っていました。確固たる自信さえあれば、通じる人には通じると思うので、自分を信じて頑張ってみてください。
■4MEEE株式会社
コーポレートサイト 4MEEE株式会社
運営サイト
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創業10期目・年商10億円程度のベテラン経営者の方々にも
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