時代の変化に対応する柔軟な企業力で創業58年目を迎える田園都市株式会社/園田龍一代表取締役社長
公開日:2017/6/1 | 最終更新日:2017/6/1
創業58年目、不動産会社「田園都市株式会社」の2代目社長である園田龍一さん。老舗のれんの重みを肌身で感じながらも、変化の激しい不動産市場で柔軟に対応する企業力を発揮し、少数精鋭ながら安定した経営を実践されています。注目すべきは、底地・借地・等価交換・リノベーションでの権利調整ノウハウに長けた不動産再生事業。創業100年企業、売り上げ100億円を目指し、現在社員である息子さん(3代目)に事業継承するためにも、新たな成長戦略としてM&Aや海外不動産投資などを積極的に活用。また園田さんは、老舗不動産会社の集まりである「東京都不動産のれん会」の代表として、業界のモラルの維持・向上にも尽力されています。
まずは自己紹介をお願いします
田園都市株式会社、代表取締役社長の園田龍一です。弊社は、今年で創業58年目の老舗不動産会社。おもな仕事はデベロッパーです。私の父が昭和34年に立ち上げました。社名は、単純に姓の「園田」を逆にしたものですが、世界の都市計画のバイブル「田園都市論」にも由来します。
昭和27年に生まれた私は、慶応義塾大学商学部を卒業後、ダラス大学(米国テキサス州)の大学院でMBAを取得。帰国して大手証券会社に勤めたのち、弊社に入社しました。そして平成9年、45歳で社長に就任しました。
かつては百数十名の営業マンを抱え、自社の分譲マンションを電話営業で1部屋ごとに販売していた弊社ですが、リーマン・ショックを機に、経営戦略の転換を迫られたんです。不動産市場が荒れたこの時期に、マンション販売は他社へ委託し、土地有効活用システムを中心とする事業に変わりました。
弊社には、父の代から続く自社ブランドのファミリー向けマンション「キャッスルシリーズ」があり、首都圏を中心に展開しています。管理業務も自社で担っていることから、いまも手堅い収益が得られています。ほかにも20棟ほどの賃貸ビルや海外の4星評価ホテル(オーストラリアのリッジス・キャピタル・ヒル・ホテル)を所有し、全体的なボリュームは小さいながら安定収入があるため、バブル崩壊やリーマン・ショックなどの風雪に耐え、現在まで生き残ることができました。時代の先をみて優良な資産を蓄積してくれていた先代には、私をはじめ社員一同、心から感謝しています。
現在の社員数は約40名で、経常利益は約5億円。3社ある関連会社を含めた連結売り上げは40億円弱で、うちストック売り上げが過半を占めます。マンションの小売りをやっていた父の時代には売り上げ約200億に達したこともありましたが、百数十名分の人件費がかかり、その上マンションの経常利益率は3~5%。たしかに小売りは儲かりますが、決して楽な商売ではありません。
いまでは社員数もグッと減りましたが、少数精鋭で安定した営業利益を上げています。ちなみに、経営の安全性を見る自己資本比率は70%(約70億円)です。
御社の事業内容について教えてください。
事業内容は、主に次の六つ「マンション開発・分譲事業」「戸建分譲事業」「仲介事業」「不動産再生事業」「霊園開発事業」「ホテル事業~海外投資事業」となります。そして今後は、収益性が低く問題のある不動産を掘り起こし、独自のノウハウにより再生して資産価値を高めるという「不動産再生事業」に力を注ぎたいと考えます。
超高齢社会を迎え、土地や建物のオーナーさんの多くは高齢者です。借地をうまく活用したいけれど地権者(または借地人)との話がまとまらない、相続対策をはかりつつ子供たちにしこりが残らないよう資産をうまく整理したい……。そんな悩みがあっても、オーナーさんは誰に相談したらいいかもわからないのです。そのため、底地や借地、権利関係が難しい不動産、稼働率の低下した建物などを抱え、収益性もないまま放置されているケースがいかに多いか。
弊社では、営業マンの経験にもとづいたノウハウにより、お客さまのニーズをきめ細かく洗い出し、必要に応じて専門家と連携しながら、不動産にまつわるさまざまな問題をまとめて解決します。ワンストップサービスで柔軟に対応できる背景には、創業58年という老舗デベロッパーならではの蓄積された専門的知識と技術力があります。分譲マンション開発の智恵を集結した「土地高度利用U.S.N(アーバン・セイフティ・ネット)システム」がそれです。
建て替え・等価交換・税金対策・資金調達・保守管理・賃貸付けなどのご要望にもお応えし、お客さまのあらゆる不安を解消。限られた土地を最大限に活用し、投資価値の増幅と安定収入の途をご提案しています。
どのようなスタイルで営業されていますか?
主には飛び込み営業です。日々、営業マンが商業地や住宅地を歩き回り、有効活用されていない「価値ある土地」を精査し、その所有者を調べて訪問するという方法です。平成に入った頃に、電話営業からこのスタイルへ転換しました。
オーナーさんには直接、いまの土地を安定した収入源にするための効果的な土地活用法をご提案します。例えば等価交換によるマンション建設もよくあるケース。土地の大きさや形によって「隣地と一緒に活用」したほうが利用価値を高められる場合、複数のオーナーさんに等価交換を持ちかけることがあります。
商業地にありながら古い家が数軒集まっていて、境界線もあいまいで、なかには道路に面していない家もある。これらの土地を共同でまとまった敷地にすれば、面積が広くなり、形状が整い、道路付けがよくなって、高値での売却が可能になります。このやり方であれば、都心の商業地でもマンションが建つような土地は十分に確保できるのです。
ただし等価交換のプロジェクトは、オーナーさんそれぞれの納得がいく答えを見つけるまでに相当な時間がかかります。マンション完成には数年を要するでしょう。そのため担当の営業マンは税金や法務などの専門的知識だけでなく、高いヒューマンスキルと粘り強さが求められるのです。
その他、この営業スタイルならではの強みは?
「底地」という取り扱いが難しい不動産の問題解決にもあたっています。これは土地の持ち主(所有権)と建物の持ち主(借地権)が違うケースです。老朽化が進んでいる建物を、複雑な権利関係によって売ることも建て替えることもできずに悩んでいる方は少なくありません。それを弊社が権利調整し、集権した上で収益物件として再生し、改めて流通させるのです。
権利調整には手間と時間がかかり、数多くの案件を取り扱うことができないため、大量生産がメインの大手企業には不得手な分野です。だからこそ、弊社のような規模の会社に活躍のチャンスがあるのだと思います。「お客さまが第一」の姿勢でていねいに取り組めば、難しい権利問題があっても必ず契約は成立し、土地の価値を高めることができます。おかげさまで多くの地主さま、借地権者さまから喜びの声をいただき、その厚い信頼から新たなお客さまを紹介していただくこともよくあります。
買収した事例を教えてください。
弊社は、先代の頃より土地開発と建物管理の両輪で事業を行っています。管理事業については関連会社の株式会社ビルセンターが担っていますが、ここ数年で3社を買収し、規模を拡大させました。
建物管理の業界は、老朽化したビルやマンションの増加によりニーズが高まり、市場が拡大している反面、薄利多売で大手寡占になりがちです。そのため、戦略的なM&Aが活性化している業界でもあります。
吸収合併してボリュームが増えれば、維持管理のサービスを安く提供できるだけでなく、それに付随するさまざまな注文も入ってきます。例えばリフォーム業務や小規模・大規模修繕工事など、弊社の総合力をいかして、建物に関するあらゆる要望にお応えしています。
もちろん、仕事を受注すれば施工の手間賃が入るので利益にもつながります。安定した収益がある管理事業は、固く儲かる仕事なのです。
どういう企業や条件であれば買収や投資を検討しますか?

M&Aの年次予算としては5億円以上を計上しています。管理会社全般は売り手市場のため、高値がつきやすい。これまでも入札ではなく相対方式で取引を成立させています。今後も管理事業の規模拡大のためには積極的に買収していきたいですね。
ほかには不動産会社や工事会社など、弊社の事業に関連する企業にも投資したいと考えています。条件としては、同じ営業エリアで相乗効果が望めることと、比較的安定した営業利益の実績があること。また、不動産関連のサイトを運営するIT企業なども、魅力的なコンテンツであれば投資を検討してもいいかもしれません。
土地や収益ビルへの投資はルーティーンで実施しています。しかし、今後人口が減っていく一方の日本で不動産投資をしても先が見えない。近年では海外に目を向け、ダラス(米国)・マニラ(フィリピン)・クアラルンプール(マレーシア)などの不動産に投資しています。中でもダラスは、米国でも人口増加率がもっとも著しいテキサス州にあり、大きな経済成長が見込まれる都市。投資効果への期待が膨らみます。
創業100年企業、売り上げ100億円の基礎をつくるために、国内では不動産再生事業を中心に据えながら、中長期的な会社の経営戦略として今後も海外不動産投資を積極化していきたいと考えています。
貴重なお話、誠にありがとうございました。
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