起業は行動して軌道修正。イニシアティブを取るスピード感を意識した事業拡大軌跡とは 株式会社ピチカートデザイン 代表取締役 白坂 翔様

公開日:2019/7/18  |  最終更新日:2019/7/18


株式会社ピチカートデザイン 代表取締役 白坂 翔様に、起業ストーリーと事業を拡大する際に意識した点について伺いました
「自分がやりたいことをしたい」。起業は至ってシンプルな理由だった白坂社長。防衛大学校やホストを経て2010年にWEBサイト制作会社である株式会社ピチカートデザインを設立。2011年に渋谷で始めたコワーキングスペースをきっかけに、現在、ボードゲームカフェ「JELLY JELLY CAFE」を中心に15店舗を展開されています。ビジネス拡大のコツと、オープン予定の新規店舗の構想についてもお話いただいています。

白坂様が起業をされた経緯をお聞かせください。

漠然と「社長」になれればいいなあ…とは思っていました。

防衛大学在学中にプログラミングを勉強し、デザインも独学で勉強して、将来はWEBデザインをやりたいと思っていました。訳あって大学を中退したので、起業を約束した大学の同期が卒業するまでの1年半、ホストをして起業資金を貯めました。それで起業したのが最初のデザイン会社です。

じつは今の会社は2社目にあたります。最初の会社は共同経営だったので、今度はいいも悪いも全て自分で責任を持ちたくて、自分が代表取締役のWEB制作会社を立ち上げました

当時、IT業界の社長が飲食店を出すブームがあって、著名な経営者がやっているのを見て、「やってみたいぁ」と思ったんですよね。普段はお客さんと顔を合わせないでパソコン上で納品になるので、顔を見たくなるというか…実店舗がほしくなるというか…。ちょうど移転も考えていたので、事務所兼にして上がった家賃分をペイしようと考えて、2011年に渋谷初のコワーキングスペースを始めました

「渋谷初」は響きがいいですね!

そうですね。「渋谷初」をうたい文句にしていて、よくテレビなどにも取材に来ていただきました

コワーキングスペースは、当時アメリカなどが発祥で流行ったムーブメントで、日本でもカフェなど外で仕事をする働き方が注目されてきたときで、新しいもの好きのIT業界の人が仕事をしに来てくれていました。お客さまから仕事をいただくこともあったりして結構楽しかったですね。仕事だけではなく、飲み会や起業セミナー、プレゼン大会などいろいろなイベントもやりました。

コワーキングスペースなら食事なしで飲み物の提供だけでよいので、廃棄も少なくオペレーションも楽でした。利益がでなくても「オフィス代」だと思えば、本業のWEB制作で稼げば家賃は払えると考えて。そういう意味ではリスクが少なくハードルの低い新規事業だったと思います。

新規事業をスタートする際、資金調達はしましたか?

コワーキングスペースに興味を持ち始めたときは、ある程度会社に資金があったので自己資金でした

当時、「無借金経営してナンボ」みたいな考えが自分の中であって。いろいろな経営者の人に話を聞くと「金借りてなんぼ」「借金した分頑張れる」みたいに言うわけですよ。でもそんなこと信じられなくて。借りたらプレッシャーで死んじゃいそうだったので。

ただ、経営をしていると限界はあって、その後数回調達は行いました。そのおかげで事業拡大ができています。子供のころから借金はマイナスのイメージしかなったのですが、経営者の立場になって「会社を大きくするためには必要。」という考えに変わりましたね。

その後ボードゲームカフェに変容したのはなぜでしょうか。 

時がたつにつれ、コワーキングスペースではイニシアティブを取れなくなった事と、少し飽きてしまった事もあると思います(笑)

ボードゲームは私個人の趣味で20個程しかなかったのですが、「みんなで遊んで」と店に置いたら、友人やお客さまがボードゲームで遊ぶようになって、そのうちボードゲーム目当てにくる人が増えていきました。

一時期は、コワーキングスペースと一緒に運営していたのですが、真面目にパソコン作業をしているサラリーマンの隣の席で、ゲームをしてバカ騒ぎしている学生がいるみたいなカオスな状態になってしまって、「なんでもありのゆるふわコワーキングスペース」には限界があるなと…。

どちらをとるかを悩んだ際、すでにコワーキングスペースは本格的なものも増えていた事と、ボードゲームカフェは業態として日本にまだ浸透していなかったので、思いきってボードゲームカフェにピボットしましたね。

大きな方向転換でしたね。そして店舗数が増えると管理も大変ですが、マネジメントで意識したことはありますか?

起業をしてからも「自分がやったほうが速い病」だったので、人に任せる、人にふる勇気を持つことは意識しましたね

これは小さい企業の「社長あるある」だと思うのですが、自分がやるほうが速いし正確だし、意思疎通の齟齬もない。でも1人のキャパなんて限られているので、会社を大きくしたり事業を拡げたりするには任せていくことが大事です。

なので、「社長 兼 店長 兼 スタッフ」を器用貧乏にやっていたのを、2つ目の店舗を出すタイミングで各店に店長をつけました。スタッフが優秀だったので思いの外すんなり任せることがでたんですよね。それ以降、「このタスクは大丈夫かな…」と思ってもやってみてもらうようにしています。

失敗しても死ぬわけじゃないし、他のスタッフや私がフォローに入ればなんとかなります。マネジメントという堅苦しい感じではあまり考えていませんが、社員やスタッフが楽しく仕事をできる環境を作れれば会社としては成長するのかなと思っていますね。

新店舗を出す時に工夫している事はありますか?

うちはIT畑なので、最初にドメインが空いているかを調べるところからはじめます。完全に職業柄ですね。2019年5月にオープンした「将棋カフェCOBIN」もドメインありきでした。

将棋カフェCOBIN

普通は「内装どうしよう」「外装どうしよう」とか考えると思うんですが、わたしは最初にドメイン。次にWEBサイトとロゴを作ってから店のイメージを膨らませるのが私のやり方です。SEOなどWEBに強いと集客に有利ではありますね。

今の時代はTwitterとInstagramは必須です。そこ経由での集客が大きいので。来てくれたお客さまの満足度が高いとSNSでいい評価をもらえます。SNSでの「クチコミ」が集客には欠かせません

「JELLY JELLY CAFEでボードゲームやってきた。おもしろかった」とアップした写真を見ると、「ゲームといえばスマートフォン」という時代にボードゲームは逆に新鮮で、そこが未知の人にとっては興味を持ってもらえるポイントになって集客にもつながっています。

改めて、現在の事業についてご紹介いただけますか?

JELLY JELLY CAFE - 世界中のボードゲームで遊べるカフェ

「JELLY JELLY CAFE 」「将棋カフェCOBIN」の運営、ボードゲームの通販サイト運営や「ボードゲームをつくりたい」という企業への企画提案やコンサルティングをしています。また、一部ですがWEB制作は今でも請け負っています。

将棋歴約1年半の自分ではありますが、COBINは大勢の人が気軽に将棋ができる場所を作りたくてはじめました。オープン後は将棋の先生やプロの方が「一日店長」などのイベントに来てくださっています。将棋は歴史のあるゲームなので硬いイメージが先行しがちですが、ゆるい、ポップなイベントもやっていけたらいいなと思っています。

今後の展望をお聞かせください。

今後、日本でブームを起こしそうな「マーダーミステリー」の専門店を8~9月くらいにオープン予定です

「マーダーミステリー」はすでに中国で爆流行りしている「ミステリー小説の登場人物になりきって犯人を当てる推理ゲーム」で、謎解きや脱出ゲーム、人狼ゲームとも似ています。役になりきってコスプレをしたり、ラスベガスでは実際のディナーショー中に殺人が起きて、空間すべてがゲームという設定もあります。

「いずれ流行るな」というものをまだ日本にあまり広がっていないうちに手掛けて、仕掛け人になりたいと思っています

最後に、起業家の方へメッセージをお願いします

「やりたいな」と思ったらまずやり始めるくらいのスピード感は重要です。私は1回やってみて軌道修正するタイプなので「準備しよう」って考え方はあまりおすすめしません

凡人が勝つためにはスピードや行動力しかないと思っています。逆にそれがあれば凡人でも結構いける。だから絶対「最初にやる」というのは大事です。誰かに先を越されちゃうと二番煎じになってしまうので。日本はいい国なので失敗しても、まぁ死にません。行動しながら軌道修正していくほうがスピーディな今の時代に合っているかなと思います。


株式会社ピチカートデザイン

コーポレートサイト 
株式会社ピチカートデザイン

サービスサイト
JELLY JELLY CAFE - 世界中のボードゲームで遊べるカフェ

将棋カフェCOBIN

株式会社人狼 – 人狼の楽しさを広める会社

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