成功経験が起業へとつながった。グローバルな事業支援から感じる海外で成功するために必要なポイントとは 株式会社Gloture CEO 陳君一様
公開日:2019/6/21 | 最終更新日:2019/6/21
企業のインバウント アウトバウンドをサポートする株式会社Glotureを創業した CEO 陳君一様の起業ストーリーをお伺いしました。
母国の中国から「アニメが大好き」という動機で日本語を話せない状態で来日後、日本で起業。海外の企業の日本進出、日本企業の海外進出をサポートしつつ、「大好きな日本人の驚く顔が見たい」と海外の先進的で面白いプロダクトを日本に導入しECで紹介するサイトも展開。アニメ「ワンピース」のように集まった事業を愛する仲間たちと、仕事でワクワクする毎日を想像し続けている。考え方も習慣もさまざまなグローバルな事業分野での起業の大変さや楽しさ、日本のスタートアップの課題についてまで伺いました。
母国の中国から日本にきて起業に至るまでの経緯をお聞かせください。
中国の大学では応用化学を勉強していました。卒業後、中国でシティバンクに就職したのですが、留学して修士の資格を取得したいと思い、東京外国語大学の大学院に入りました。
アメリカやシンガポールも考えましたが、日本を選んだ理由は「スラムダンク」とか「名探偵コナン」とか、日本のアニメが大好きだったからです。カルチャーも好きだし日本語も勉強できると思ったので日本を選びました。当時はあいさつ程度の日本語しか話せなかったので、まず日本語学校に1年間通い、その後、大学院に進学。頑張ってM.I.Sを取り、卒業後に起業をしました。
母国で起業という選択肢もあったと思います。なぜ日本で起業をしたのでしょうか。
シンプルに「日本が大好き」だからです。
起業は「いつかするだろう」と思ってはいましたが、きっかけとしては大学時代にtaobaoで2年間ほどECを経験したことが大きいです。ソフトウエアの販売を行って、年間で1000万円くらいの利益を上げていました。わたしは当時19歳でしたが、中国の学生の時給が100円〜200円の頃に、競合が少ない商材を選び、タイミングよく販売して利益を得た体験は、とても大きな自信につながりました。
経験が起業へ結びついているのですね
自分の力で稼ぐと達成感がありますよね。
シティバンクではマーケティングと企画の業務を行っていて、VIPの顧客を集客するようなイベントを企画して、セールスの資料を準備する業務などを行っていましたが、大企業の枠の中で明確な自分の実績を出すのは難しいと感じました。ECで成功した経験から、自分の価値を数字で明確に実感したいという気持ちがあり、起業を選びました。
それから日本に来て、学位取得後にすぐ起業をされたのでしょうか?
大学院を卒業した2015年に株式会社Glotureを創業しましたが、事業計画は不透明でした。
当初は語学研修事業を考えていましたが、大手には勝てないと断念して、試行錯誤していました。何をしようか考えながら、日本で開催されている海外のスタートアップ企業のイベントなどを回るうちに、面白いと感じたのがテックでした。
ただ私自身はテックの出身ではないので、最初はIoT系のプロダクトを作っているスタートアップに、マーケティングコンサルという立場で入って勉強をしました。経験をする中で、自分の語学スキルを生かして、もう少し先進的なことができるのでは、と考えて行き着いたのが、海外のメーカーの日本進出や、日本のメーカーの海外進出のサポートでした。
そこから現在の事業を展開していくわけですね。
GLOTURE.JP―次世代のビジネスパーソン向けの、最新ガジェットECサイト
株式会社Glotureは、海外プロダクトの日本進出サポートをはじめ、海外企業の日本国内でのPR、さまざまな国の魅力的なプロダクトを自社のECサイトで販売を行っています。ECサイトでは、アメリカ、ドイツ、スイス、台湾、中国、スペインなど各国のスタートアップ企業が作っている面白いプロダクトを販売しています。年内には商品数が200位に増える予定です。
日本の企業が世界に発信する上での課題は何でしょうか。
日本のスタートアップは海外に比べて圧倒的に「スピード」が足りていません。
日本では「ミスがないのが文化」だと思います。職人さんが丁寧に作り込んで、やっと売れるものができる、という感じがします。海外の文化は「とりあえず作って、都度改善していく」まずは表に出して行動してく事でスピード感が増していくわけです。
後は「語学」。ものづくりの場合、コストの関係で工場は中国や台湾が多いと思いますが、外国語のできる人材がいなければ、工場とのコミュニケーションが取りづらくなります。
海外が日本に求めている事は、アニメや日本の伝統的なもの、繊細な技術です。日本的なものを生かしたコラボレーションのプロダクトは、海外で成功しやすいし、私もすごくやりたいと思っています。
例えば、ポケモンのスマホを作って、海外のクラウドファンディングのサイトで実販売とかも面白いですよね。
海外のクラウドファンディングサイトは、支援の側面が強い日本に比べて実販売型のサイトも多く、低予算で自分たちの商品の可能性を試せる場になっています。そういったサポートもGlotureは対応しているので、日本の企業もどんどん海外に進出していくべきです。
グローバル事業ならではの大変だった事はありますか?
ありすぎるくらい、いっぱいあります(笑)。でも、基本的にポジティブなので全て受け止めています。
日本での起業も、私は日本語がネイティブではないし、若くて社会経験もないので苦労はしてきました。日本を含めた各国のカルチャーの違いも大きく、サービスを提供するタイミングも国によって違うし、支払いの習慣も先に半分払うという国もあれば、後払いの国もあります。起こってみて初めて知る事がたくさんありました。
でも、その時に助けてくれたり、貴重なアドバイスしてくれたりしたのは、日本で知り合った同じ起業家。日本人は本当に優しいです。人に恵まれたラッキーもあって、「自分がやりたいことを、自分を信じてやるしかない」と感じて大変なことも乗り越えてこれました。
起業をする上で大切だと思う事は何でしょうか?
仲間です。何をやるにも人は大事ですし、唯一だと思います。
アニメの「ワンピース」みたいで、同じ方向を向ける仲間を探して増えていく感じです。社員も学校の後輩や昔の仕事の知り合い、友達の友達とかが集まってくれました。今の事業を愛してくれる人、面白いと思ってくれるメンバーが関わってくれているのは、本当にうれしいことです。
これからの展望をお聞かせください
今までは自己資金で賄ってきましたが、これからは資金調達を考えています。ECで海外の面白いプロダクトを日本のお客様に提供しているのですが、今後は日本国内にリアル店舗を作って、「これ何?すごい!」と思ってもらえるような海外の先進的なプロダクトを日本にどんどん導入していきたいと思っています。また、いずれは大規模なイベントもやりたいですね。
起業を目指す方、すでに起業をしたスタートアップの方にメッセージをお願いします。
とにかくスピード感をもって、さまざまな体験をしてみてください。
多くの起業家を見てきましたが、最初のアイデアですぐに成功する人はいないと感じています。何回もアイデアを出してはトライして、何年か続けて、ようやく成功する人が多いと思います。失敗の経験もすごく役に立ちます。あとは情熱を持てることに打ち込むことです。本当に自分が面白いと思う、大好きなものでしたら、失敗してもやめようとは思いません。とにかくスピード感を大切に、やりたいことだけを続けてください。
■株式会社Gloture
コーポレートサイト 株式会社Gloture - 海外クラウドファンディング進出支援
Gloture-SHOP
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