フリーランスの報酬で源泉徴収される7+αパターンを一覧で紹介!確定申告で損しないために大切なコト!
公開日:2019.8.31 | 最終更新日:2025.3.5

フリーランスとして企業と取引を行っていると、源泉徴収という言葉をよく目にします。
ところが、フリーランスの源泉徴収についてあまり理解していないという方も多いのではないでしょうか?
ただでさえ不安定な収入源から、源泉徴収が目減りした状態でお金が入ってくるのは大変ですよね。
本記事では、フリーランスの源泉徴収について、源泉徴収が発生する8つのパターンや、注意すべきことについて徹底的に解説します。
フリーランスとして本格的に活動していきたい方は、今後のためにもぜひ記事をチェックしてみてください。
そもそも、源泉徴収とは?サクッと30秒で概要解説

そもそも源泉徴収とは、所得税を前もって支払っておくという制度です。
源泉徴収を無くしてしまうと、国民はすべて自己申告で税金を納めなければなりません。ところが申告漏れのリスクや計算ミスなどでうまく税金を徴収できない可能性がります。
そこで給料から天引きという形で決まった金額を集めておくのが、源泉徴収です。
源泉徴収の利率は以下の通りです。
- 支払われる金額が100万円以下……10.21%
- 支払われる金額が100万円以上……(金額 - 100万円)×20.42%
これらの金額が、給料からあらかじめ天引きされます。
ただし源泉徴収はあくまでも「税金の前払い」なので、後からちゃんと確定した税額によってはお金が戻ってくることもあります。
源泉徴収は「国が管理しやすいために、税金をある程度先に徴収しておくもの」と考えておくとよいでしょう。
フリーランスの源泉徴収はいつ発生する?7+αのパターンを紹介!

源泉徴収はすべての取引で発生するわけではなく、決まったパターンが存在します。
こちらでは、国税庁で決められている8つのパターンについて、細かく解説します。
- 原稿料や講演料など
- 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
- 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
- プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
- 映画、演劇、テレビジョン放送等の出演等の報酬・料金や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
- ホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
- プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
- 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金
【源泉徴収のパターン1】原稿料や講演料など
個人に対して原稿を依頼したり、講演料などを支払う場合、源泉徴収が発生します。
例えばWebライターとして記事を書いたり、ゲストとして講演会や勉強会を開催した時が対象です。
他にもデザイン・写真撮影・翻訳・コンサルティングなど、フリーランスとして活動する多くの報酬が源泉徴収の対象として扱われます。
(参考:https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/aramashi2016/pdf/07.pdf)
また、報酬の中には謝金、取材費、調査費、車代、旅費や宿泊費などが含まれることもありますが、これらも原則としては源泉徴収の範囲内です。
基本的に支払われるすべての経費は、源泉徴収の対象になると覚えておきましょう。
ただし、懸賞応募作品等の入選者に支払う賞金に関してのみ、5万円以下なら源泉徴収は必要ありません。
【源泉徴収のパターン2】弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
世の中には弁護士や公認会計士など、特定の資格が無ければできない仕事が存在します。
そのような仕事を資格者に依頼した場合は、源泉徴収が発生すると考えてください。
ちなみに資格者に依頼を行った場合も、調査費や車代として出したお金は源泉徴収の範囲内です。
【源泉徴収のパターン3】社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬にも、源泉徴収が発生します。
社会保険診療報酬支払基金を簡単に説明すると、国民が負担していない部分の医療費を支払ってくれる基金です。(国民は健康保険により、医療費を3割負担として治療を受けられる)
基金から医療機関へ支払われるお金に対して源泉徴収が発生します。
ちなみに基金には国保連なども存在するのですが、国として定義されているのは支払基金のみです。
また、個人で開業している医療機関のみが対象で、法人に関しては徴収がありません。
【源泉徴収のパターン4】プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
定義の通りで、プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬には源泉徴収が発生します。
例え本業の仕事以外のもの(講演会や書籍執筆など)であっても発生するので注意しましょう。
【源泉徴収のパターン5】映画、演劇、テレビジョン放送等の出演等の報酬・料金や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
映画や演劇などの創作物に出演してもらう際に支払う料金です。
注意したい点としては「個人で活動している人」への報酬のみ、源泉徴収がかかります。
例えば大手の芸能プロダクションなどはプロダクションを通じて個人に報酬が支払われるので、源泉徴収の対象にはなりません。
ただし個人事業として運営されているプロダクションの場合は、源泉徴収が発生します。
あくまでも「個人」として活動している場合のみと考えてください。
【源泉徴収のパターン6】ホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
ホステス・コンパニオンなどに支払われる報酬にも源泉徴収が発生します。
具体的には、以下のパターンです。
- バーやキャバレーの経営者が、そこで働くホステスなどに報酬・料金を支払う場合
- いわゆるバンケットホステス・コンパニオン等をホテル、旅館その他飲食をする場所に派遣して接待等の役務の提供を行わせることを内容とする事業を営む者が、そのバンケットホステス、コンパニオン等に報酬・料金を支払う場合
これらに該当する場合は、衣装代やタクシー代なども含めてすべてに源泉徴収が発生します。
【源泉徴収のパターン7】プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
プロ野球選手のように、個人と契約を行う場合に発生する契約金には、源泉徴収が発生します。
会社に所属するのではなく、個人として契約を結んでいる場合が対象です。
これはプロのように限られただけではなく、ホステスやバーテンダーなどの身近な職業にも当てはまります。
【源泉徴収のパターン8】広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金
懸賞クイズや抽選会など、広告宣伝のために使われる賞金には源泉徴収がかかります。
コンテストなどで支払われる懸賞金は5万円以下の場合源泉徴収は不要でしたが、こちらのケースではすべてにおいて源泉徴収がかかるので注意しましょう。
また、馬主に支払う競馬の賞金にも源泉徴収がかかります。
他のケースでは、源泉徴収がかかるのはすべて個人に対してでしたが、馬主だけは法人であっても源泉徴収がかかります。
フリーランスが源泉徴収で注意すべきこと3点

こちらでは、フリーランスが源泉徴収で注意すべきことを3つ紹介します。
注意点をしっかりと把握しておかなければ、後々自分が損をしてしまう可能性があるので、十分確認するようにしてください。
- 請求書に源泉徴収額を記載する
- 消費税は別でカウントする
- 確定申告でキッチリと申請する
それぞれ詳しく確認していきましょう。
【フリーランスが源泉徴収で注意すべきこと1】請求書に源泉徴収額を記載する
請求書には、源泉徴収額をキッチリと記載するようにしましょう。
源泉徴収でいくら支払ったかをしっかりと記録しておかなければ、後々の確定申告で申請漏れが起きてしまうかもしれないからです。
企業によっては請求書で受け取った金額から自動で計算を行い、源泉徴収後の振り込みを行うケースが存在します。
例えば1万円の請求書を出したにも関わらず、企業が源泉徴収額を引いて8,979円で振り込みを行うなどです。
この場合、相手から源泉徴収票をもらわなければ源泉徴収の証明ができなくなってしまいます。また振込金額が少ないことを忘れて、1万円として確定申告をしてしまい、2重で税金がかかることも考えられるでしょう。
このようなミスを減らすためにも、源泉徴収が必要なケースでは必ず源泉徴収額を記載した請求書を発行するようにしてください。
【フリーランスが源泉徴収で注意すべきこと2】消費税は別でカウントする
請求書を発行する際、消費税は別でカウントするようにしましょう。
源泉徴収は本来であれば支払われた金額すべてに対してかかるのですが、請求書で報酬と消費税がキッチリ分かれている場合は、消費税以外の報酬にのみ源泉徴収をかけられるのです。
例えば販売金額が10万円の商品があったとします。2019年9月現在の税率が8%なので、請求金額は10万8千円です。
ここで請求書の明細を『10万8千円』とすると、10万8千円すべてに源泉徴収がかかります。
ところが『代金10万円+消費税8千円』とすると、源泉徴収がかかるのは代金の10万円だけなのです。
これだけで800円近く振込金額が変わるので、請求書は別でカウントする形で請求書を作成するようにしてみてください。
【フリーランスが源泉徴収で注意すべきこと3】確定申告でキッチリと申請する
源泉徴収を受けた報酬は、確定申告でキッチリと申請しましょう。
源泉徴収はあくまでも『税金の前払い』という状態なので、本来支払うべき税金から控除を受けなければなりません。
源泉徴収は自己申告制なので、自分でキッチリと請求書を保管しておかなければ、2重で税金を取られてしまう可能性も考えられます。
また人によっては還付金として、払いすぎた税金が戻ってくることも考えられます。
所得税の税率は所得に応じて5%~45%と変動するので、仮に5%の区分で税金を支払うとなると、源泉徴収の10.21%は支払いすぎですよね。
ちゃんと申請をして、正しい金額の税金を納めるようにしましょう。
フリーランス同士で請求を行う場合、源泉徴収は必要ない

フリーランスとして活動していると、外注などで同業者などのフリーランスに発注を行うことがあります。
この場合フリーランスが請求書を発行することになるのですが、フリーランス同士の請求に源泉徴収は必要ありません。
源泉徴収が義務付けられている人は、以下のように定義されています。
- 常時2人以下の家事使用人だけに給与、退職金を支払っている者
- 給与や退職金の支払いがなく、弁護士報酬などの料金の支払っている者
フリーランスは個人事業主として1人で活動している人のことを指すので、1にも2にも当てはまります。
よって源泉徴収を行う義務が無いため、フリーランス同士での請求には源泉徴収が必要ありません。
ただし後程確定申告で税金を支払う必要はあるため、入ってきたお金をすべて使い切ることが無いように注意してください。
Founderでは、他にもフリーランスに有益な情報をまとめています。詳しくは以下の記事をご覧ください。
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