7つの失敗例から学ぶ投資信託!成功者の共通点やポイントもまとめて解説!
登録日:2018.5.20 | 最終更新日:2019.10.22
投資信託とは、出資者の代わりに資産運用のプロが資金を運用して、運用益に応じた利益を分配する金融商品です。初心者でも少額で投資を始められることもあり、知識・スキルがなくても投資信託を始める方は少なくありません。
しかし、そんな投資信託にも失敗例はもちろん存在します。投資のプロも人間であるため、運用に失敗しないとは限りません。
そこで今回は、現役14年のファイナンシャルプランナーが、特に注意しておきたい失敗例をまとめました。成功者の共通点もご紹介しているので、この記事を最後まで読めば投資のリスクは100%抑えられます。
■【失敗例その1】営業トークを鵜呑みにする
投資信託を商品として販売する金融機関は、購入者を増えるほど利益を得ることができます。そのため、ターゲットを見つければ熱心に営業をするケースは珍しくありませんし、購入してもらうためにさまざまな営業トークを展開することでしょう。
もちろん、そのまま購入して利益を得られる場合もありますが、営業トークを鵜呑みにするべきではありません。営業トークでは魅力を中心に伝えられるので、その話からはリスクが分かりにくくなっています。
したがって、営業トークを鵜呑みにして全面的に信用をすると、投資をしてから「思っていたよりリスクが高い…」「営業の話と違う…」と気づかされます。金融機関にその点を指摘したとしても、購入段階で契約をしてしまっているので、失った資金を取り戻すことはできません。
そもそも投資というものは、知識がなければ成功率がガクっと下がります。これは投資信託でも同様なので、営業トークの信ぴょう性を判断できる程度には、基礎知識を身につけておくことが必要です。
【成功のポイント!】 ・投資信託の基礎知識を身につけておく ・営業トークは基本的に疑うクセをつける ・分からない部分は、すぐにその場で質問をする |
おすすめされた商品の魅力だけではなく、「悪い点」にも目を向けると、より冷静に判断しやすくなるでしょう。
■【失敗例その2】おすすめ商品を購入する
投資信託の知識がないために、「金融機関からおすすめされた商品を購入した」というケースは非常に多く見られます。しかし、金融機関のおすすめ商品だからと言って、必ずしも利益を得られるとは限りません。
金融機関は投資信託を商品として取り扱っているだけであり、実際に資金を運用しているのは別会社です。また、販売する投資信託によって金融機関の利益は変わってくるので、単に利益率の高い投資信託を勧められる可能性もあるでしょう。
そもそも、全ての金融機関が顧客の立場を重視して、魅力的な投資信託のみを販売するのであれば、損をしている人は限りなく少ないはずです。販売元が金融機関の場合、何となく「銀行員だから…」という理由で信用してしまいがちですが、営業トークである可能性を常に意識しておきましょう。
【成功のポイント!】 ・常に「営業トークかもしれない」と意識する ・購入する商品を他者に任せない ・「なぜおすすめなのか」という点を細かく分析する |
購入する投資信託を選ぶ際には、投資家自身が商品の良し悪しをきちんと判断することが大切です。
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【最新】ソーシャルレンディング16選!日本の貸付型クラウドファンディングまとめ
■【失敗例その3】手数料で利益がなくなってしまう
投資信託を購入すると、複数の手数料がかかることをご存じでしょうか?「手数料」と聞くと少額をイメージするかもしれませんが、この手数料によって運用益がマイナスになるケースは多く見られます。
一般的な投資信託では、以下の3つの手数料が発生します。
・販売手数料 | 金融機関の窓口などで購入する場合に発生する手数料。 |
・信託報酬 | 管理・運用の手数料として、保有中にずっと支払い続ける手数料。 |
・信託財産留保額 | 解約をする際に、投資家が支払う手数料。 |
いずれの手数料も0.3%~3%程度が相場ですが、特に信託報酬は常に発生するランニングコストとなるので、軽視するべきではありません。割合で考えると少額に思えてしまうため、きちんと計算して金額に直し、「手数料が具体的にいくら発生するのか?」を把握しておきましょう。
【成功のポイント!】 ・各手数料の仕組みをチェックする ・具体的な金額に直して把握する ・手数料も踏まえて、事前に収支をシミュレーションしておく |
手数料もきちんと対策するべきリスクの1つなので、軽視しないようにしましょう。
■【失敗例その4】セット商品を購入する
金融機関の中には、定期預金とセットで投資信託を販売しているケースも見られます。「セットで購入すれば、特別金利が適用される」といった商品はよく見られますが、一見するとお得に見える情報に騙されてはいけません。
例えば、定期預金と投資信託をセットで購入することにより、定期預金の金利が0.5%から2%に引き上げられるとしましょう。定期預金に100万円を預けた場合、1年間で得られる利益は2万円(100万円×2%)となりますが、果たしてこの2万円で本当に得をしているのでしょうか?
購入した投資信託の手数料が高く、1年間で2万円以上のコストが発生する場合、セット商品で得をしたとは決して言えないはずです。世の中にはこういったセット商品が多く見られるので、目先の数字に騙されてはいけません。
もちろん、中には魅力的なセット商品も存在します。しかし、必ずしもお得になるとは限らないので、事前にきちんとシミュレーションをした上で、「本当にお得になるのか?」を判断してから購入を決めるようにしましょう。
なお、そもそも投資信託のみが目的の場合は、セット商品に目を向ける必要はありません。
【成功のポイント!】 ・目先の数字に騙されない ・事前に細かくシミュレーションをする ・不要なセット商品に手を出さない |
■【失敗例その5】ハイリスク・ハイリターンな商品を購入する
投資信託はプロが運用をするため、「ローリスクな商品が多い」と思われがちです。しかし、実際にはハイリスク・ハイリターンの商品も多数存在しており、多くの資金を失ってしまった例も少なくありません。
数ある投資信託の中でも、以下で挙げる2つは特にリスクが高いと言われています。
・新興国の債権 | 利回りが強調されがちなので、要注意。 |
・外国為替商品 | 新興国の通貨が多いため、必然的にリスクが高くなる。 |
一般的な投資信託では、50%以上の高利回りを期待することは難しい傾向にあります。全体的には、「少しずつ資産を増やしたい」という方に適した手法であるため、ハイリターンのみに目を向けるべきではありません。
投資の世界では、リターンが大きいほどリスクも増大します。ハイリターンを狙うことが悪いわけではありませんが、リスクとの兼ね合いを考えて商品を選ぶようにしましょう。
【成功のポイント!】 ・利回りだけに目を向けない ・新興国に関する商品は警戒する ・リスクとの兼ね合いを考えて商品を選ぶ |
あらかじめ具体的な目標を設定しておくと、取るべきリスクの大きさが分かりやすくなるのでおすすめです。
■【失敗例その6】無計画で毎月分配型の投資信託を購入する
毎月分配型の投資信託とは、一ヶ月ごとに分配金が支払われるタイプの商品です。「毎月お小遣いを受け取れる」と考える方も見られますが、毎月分配型の投資信託には3つほど注意点があります。
①分配金が支払われる度に、投資信託の基準価額が下がる |
②分配金にも税金がかかる |
③運用状況によって、分配金の額が変化する |
出典:「毎月分配型」投資信託に関する留意事項 | 貯める・運用する | 朝日信用金庫
毎月分配型で受け取れるお金は、投資された資金から捻出されています。そのため、分配金が発生する度に投資信託の資金は減少していき、投資信託自体の基準価額が下がっていきます。
この仕組みを理解しておかないと、「いつの間にか商品の価値が下がっていた」といった事態に陥りかねないので注意しましょう。また、受け取る分配金にも税金が課されるので、分配金を受け取る回数が多いほど税金が増える恐れがあります。
毎月分配型にはこのような特徴があるので、投資効率の面では決して良いとは言えません。投資効率を重視したい方は、毎月分配型を避ける必要があるでしょう。
【成功のポイント!】 ・毎月分配型の仕組みを正しく理解する ・目先の利益ではなく、長期的な利益に目を向ける ・課せられる税金も意識して、収支のシミュレーションをしておく |
投資信託の仕組みは商品ごとに異なるので、候補となる商品を見つけたら必ずチェックするようにしましょう。
関連記事:おすすめ資産運用11の方法!100万円500万円1000万円を投資して増やすならどれ?
■【失敗例その7】ネームバリューだけで判断してしまう
大手の銀行が取り扱っている商品や、有名な企業の名前が入っているファンドなどに対して、何となく安心感をイメージしている方はいませんか?そのような方は、リスクが高い選び方をする可能性があるので要注意です。
投資信託の運用実績は、ネームバリューで決まるわけではありません。仮に大手の銀行が販売していたとしても、損をする可能性は十分に考えられるのです。
投資信託を選ぶ際には、商品の概要をきちんと理解して、投資をした資金が「何に使われているのか?」を明確につかんでおくことが必須です。つまり、商品のネームバリューではなく、仕組みや内容から総合的に利益性を判断しなければなりません。
投資信託は手軽に始められるがゆえに、ついネームバリューを判断材料にしてしまいがちです。ネームバリュー以外にも重視するべき情報は数多くあるので、曖昧な選び方をしないようにしましょう。
【成功のポイント!】 ・商品の仕組みや内容をきちんと把握しておく ・銀行名やファンド名のみで判断しない ・さまざまな要素をチェックし、総合的に購入する商品を判断する |
投資信託はネームバリューではなく、実績や仕組みなどを比較して選ぶことが大切です。
■投資信託の成功者に共通する4つのポイント!
次は、投資信託の成功者の共通点を見ていきましょう。人によって投資スタイルはさまざまですが、見習うべきポイントは真似をすることで、投資のリスクを抑えられる可能性があります。
【共通点その1】常に冷静に判断できる
投資信託では自分の資金が増減するため、中には感情的になってしまう方も見られます。投資の世界においては、感情的になることはタブーとされており、感情的な行動をするほどギャンブル性が高まってしまうでしょう。
その点、投資信託の成功者は感情のコントロールな上手な傾向にあり、常に冷静に判断することを心がけています。そこに感情が加わると、どうしても願望や偏見によって商品を選んでしまうため、収集した情報のみで機械的に判断することを意識しましょう。
【共通点その2】早起きをして情報収集をする
投資信託のリスクを下げるには、情報収集が必要不可欠です。国内の景気はもちろん、経済ニュースや世界の情勢など、さまざまな情報を収集しなければなりません。
投資信託の成功者は、一般の方よりも情報収集に力を入れているため、早起きをして情報収集に充てる時間を捻出しています。中には、情報収集の手段をあらかじめ決めておき、ルーチンワークのように情報収集を済ませる方も見られます。
「プロが運用するから」と言って他人任せにする方も見られますが、情報が少ない方は撤退するタイミングを見極めることが難しいので、どうしてもリスクが高まってしまうでしょう。
【共通点その3】仕組みを深く知ろうとする
成功者は運用をプロに任せる場合であっても、必ず投資信託の仕組みを深く知ろうとします。手数料の形態はもちろん、どのような方法で運用をしているのか、どういった計画を立てているのかなど、細かい部分まで自身でチェックしているのです。
このような経験を積むことで、魅力的な金融商品を見極める力が身につきます。中には複雑な商品も見られますが、少しでもリスクを抑えたい方は細部まで仕組みをチェックして、商品の安全性・将来性を判断するようにしましょう。
【共通点その4】他人の話を上手く聞く
成功する投資家も、最初は初心者の状態からスタートしています。自分1人で知識・スキルを身につける方も中には見られますが、多くの投資家は窓口やセミナーなどで、他人からの話を聞いていることでしょう。
この時に、他人の話を聞くことが上手な人は、より多くの知識・スキルを吸収できます。もちろん、自分の意見とは異なる話もありますが、そのような話を聞くときも積極的な姿勢を崩しません。
単に商品の説明を受けている時でさえ、学べることは何かしらあるはずです。知識・スキルを吸収すれば、それだけ実行できるリスク対策も増えていくので、他人の話は積極的に聞くように心がけましょう。
■投資信託を選ぶ際は他人任せはNG!
投資信託はプロが資金を運用してくれる投資商品ですが、だからと言って他人任せにするべきではありません。投資家側が身につけるべき知識・スキルは数多くありますし、特に購入する銘柄、撤退をするタイミングなどは、自分1人で決める必要があるためです。
投資信託に興味を持っている方は、この記事を参考にしながら自身の投資スタイルを見直してみましょう。また、以下の書籍や人気のファンドに関するページも、知識・スキルを身につける際には役立ちます。
投資信託がわかる高評判の本15選!初心者~上級者向けの書籍まで幅広くご紹介|Founder(ファウンダー)
【2018年版】人気のファンドはどれ?投資家注目の20の投資信託を、ランキング形式でご紹介!|Founder(ファウンダー)
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