資本性ローンを受ける5つの条件!無担保・無保証で融資を受けられるメリットやデメリットは?

登録日:2019.6.17  |  最終更新日:2019.8.2

日本政策金融公庫が取り扱っている資本性ローン。

創業時や新規事業開始時の資金調達に利用できる制度ですが、詳細ををよく知らないという方も多いのではないでしょうか?

企業にとって資金調達は重要な要素なので、使える制度があるなら使いたいですよね。

そこで本記事では、資本性ローンに関して、以下の内容を徹底的に解説します。

  • 資本性ローンの概要
  • 資本性ローンの種類
  • 資本性ローンを受ける5つの条件
  • メリット・デメリット

資本性ローンについて深く知りたい方はぜひご覧ください。

資本性ローンとは!サクッと30秒で概要解説


資本性ローンとは、新規事業に取り組む中小企業やスタートアップ企業の財政強化を目的として、資本性資金を融資する制度です。

資本性資金は負債ではなく資本として扱える、一定期間は元金を返済しなくても良い資金を指します。

つまり融資というよりは出資に近い形で資金を調達できる仕組みと言えるでしょう。

資本性ローンは、無担保無保証人で借りられる。

資本性ローンの融資には条件がありますが、原則として無担保・無保証人で借りられます。

創業して間もない企業だと、土地や有価証券などの担保はおろか保証人も用意できないケースが多いです。

すると融資が思うように受けられず、せっかく事業を拡大しようと思っても中々うまくいきません。

資本性ローンなら無担保・無保証人でOKなので、創業したての企業であっても融資を受けやすいです。

資本性ローンの利率は、過去の業績によって決められる

資本性ローンの利率は、1年ごとに直近の決算状況によって変動します。

例えば直近の経常利益率が0%未満なら年利1%、5%以上なら年利5.3%などです。

あまり利益が出ていない企業には低利率で貸し出してもらえますが、多く利益を出している企業にとっては利率が高いため、注意して借り入れを行う必要があります。

資本性ローンは、元金を一括で返済する制度

資本性ローンで融資を受けた場合、元金は一括で返済を行う必要があります。(利息は毎月支払う必要あり)

通常の融資であれば毎月利息+元金を返済しなければなりません。

売上が伸びている企業であれば問題ありませんが、赤字になってしまった場合は一気に資金繰りが悪くなってしまいますよね。

そこで元金を一括返済にすることにより、毎月の支払リスクを減らせます。

一括返済の期限は資本性ローンの種類によって異なりますが、最低でも5年以上と長期間の借り入れが可能です。

元金一括返済という制度により、経営が不安定になりがちな創業時でも無理なく借りられるでしょう。

なお、資本性ローンの他に資金調達を希望する方は、投資家とのマッチングサービスであるFounderへの登録をオススメします。

資本性ローンの3つの種類を徹底解説!


資本性ローンには3つの種類があり、それぞれ融資金額や期間が違っています。

  • 国民生活事業
  • 中小企業事業
  • 農林水産事業

それぞれ詳しく確認していきましょう。

【資本性ローンの種類その1】国民生活事業

国民生活事業では、ベンチャー企業や新事業の展開・海外進出・事業再生などに取り組む企業の財務状況を改善する目的で貸し出されます。

また金融機関からは「資本」としてみなされるため、金融機関からの融資を受けやすくなるなど、さらなる資金調達にも利用可能です。

融資限度額は4,000万円で、借入期間は5年1ヶ月~15年の期限一括返済です

金利は変動制で、融資1年ごとに、直近の決算状況に応じて利率が決定されます。

【国民生活事業の、決算状況に応じた利率(年利)】

売上高減価償却前経常利益率貸付期間
5年1ヵ月以上
7年以内
7年超
9年以内
9年超
12年以内
12年超
15年以内
5%超5.30%5.60%5.95%6.20%
0%以上5%以下3.15%3.30%3.50%3.60%
0%未満1.00%1.00%1.00%1.00%

【資本性ローンの種類その2】中小企業事業

中小企業事業では、新規事業や企業の再建に取り組む中小企業の財務状況を強化する目的で貸し出されます。

直接貸付において、新企業育成貸付、企業活力強化貸付または企業再生貸付を利用していることが条件です。

融資限度額は3億円で、借入期間は5年1ヵ月・7年・10年・15年の4パターンがあります。

金利は変動制で、受けている直接貸付の種類に応じて2パターン存在します。

【新企業育成貸付又は企業活力強化貸付を適用した場合(年利)】

期間区分1区分2区分3
5年1ヶ月4.00%2.70%0.45%
7年4.65%3.15%0.45%
10年5.00%3.40%0.45%
15年5.45%3,75%0.45%

【企業再生貸付を適用した場合(年利)】

期間区分1区分2区分3
5年1ヶ月5.30%3.15%0.45%
7年5.40%3.25%0.45%
10年5.45%3.30%0.45%
15年5.50%3,35%0.45%

区分は融資1年ごとに、直近の決算の状況に応じて変化します。赤字であれば区分3、黒字が大きくなるにつれて区分1,2が適用されるとお考え下さい。

【資本性ローンの種類その3】農林水産事業

農林水産事業では、農林漁業において最新の技術や経営方式を導入しようとするなど、チャレンジ性が高いと認められる「新規分野等挑戦事業」に取り組む企業が融資を受けられます。

融資限度額は、1億円またはみなし自己資本比率が40%に達するのに必要な額のどちらか低いほうです。

借入期間は18年間で、8年間は据置期間として元金を返済する必要がありません。

【農林水産事業の金利(年利)】

判定区分判定要件利率(年)
総資本経常利益率10%以上年4.90%
総資本経常利益率0%以上10%未満年2.65%
総資本経常利益率0%未満年0.40%

区分は1年ごとに、直近の決算状況に応じて決定されます。

資本性ローンを受ける5つの条件


資本性ローンは融資を受ける側にとってメリットの大きい制度ですが、どんな企業でも借りられるというわけではありません。

そこでこちらでは、資本性ローンを受けるための5つの条件について説明します。

  • 国民生活事業
  • 中小企業事業
  • 農林水産事業

の3つそれぞれで条件が違うため、注意してご確認ください。

資本性ローン・国民生活事業を受けるための2つの条件

国民生活事業の資本性ローンを受けるための条件は、大きく分けて2つです。

①:以下のいずれかの対象となる企業

  1. 新規開業資金
  2. 女性、若者/シニア起業家支援資金
  3. 再挑戦支援資金(再チャレンジ支援融資)
  4. 新事業活動促進資金
  5. 中小企業経営力強化資金
  6. 食品貸付
  7. 一般貸付
  8. 海外展開・事業再編資金
  9. 事業承継・集約・活性化支援資金
  10. 企業再建資金
  11. 生活衛生新企業育成資金
  12. 生活衛生企業再建資金

②:以下のいずれかの条件を満たしていること。

  1. 地域経済の活性化にかかる事業を行うこと。
  2. 税務申告を1期以上行っている場合、原則として所得税等を完納していること。

①と②の両方を満たしている場合のみ、融資審査を受けられます。

審査時には事業計画書の提出も必要なため、しっかりと準備を行いましょう。

資本性ローン・中小企業事業を受けるための2つの条件

中小企業事業の資本性ローンを受けるための条件は、大きく分けて2つです。

  1. 直接貸付において、新企業育成貸付、企業活力強化貸付または起業再生貸付を利用される企業
  2. 地域経済の活性化のために、一定の雇用効果が認められる事業・地域社会にとって不可欠な事業・技術力の高い事業などに取り組む企業

審査には事業計画書が必要で、財務内容や事業の見通しなどについての説明が求められます。

資本性ローン・農林水産事業を受けるための条件

能吏水産事業の資本性ローンを受けるための条件は『新規分野等挑戦事業に取り組む農林漁業を営む法人』と定められています。

新規分野等挑戦事業にあたるものの例は、以下の通りです。

  • 国内で市場が確立されていない新たな農林水産物の開発や生産
  • 野菜や果実等の新品種の開発や育成
  • 新たな技術を利用した農林水産物の生産
  • 農林水産物の輸出への取組み
  • 異業種で培ったノウハウや技術の農林漁業への導入

上記のような、新規性やチャレンジ性の高い事業を行っている業者が選ばれます。

こちらも審査時には事業の見通しや財務状況をチェックされるため、事業計画の念入りな説明が必要です。

なお、資本性ローンの審査に通らない場合でも、Founderのマッチングサービスなら投資家からの資金援助を受けられるかもしれません。ぜひ登録してみてください。

資本性ローンを利用するメリット4選


資本性ローンを使うにあたって、どのようなメリットがあるのでしょうか。

こちらでは資本性ローンを利用するメリットを4つ紹介します。

【資本性ローンのメリットその1】無担保・無保証人で融資を受けられる。

資本性ローンを無担保・無保証人で融資を受けられる点は大きなメリットです。

新しく会社を立ち上げる場合や、事業再生を行う場合など、担保や保証人を用意できないケースは多々あります。

そのような信用力に欠ける企業であっても、審査に通れば融資を受けられるため、資金繰りを強化したい企業にとってはうってつけの制度と言えるでしょう。

【資本性ローンのメリットその2】金融機関の検査では自己資本とみなされる。

資本性ローンは、金融機関の検査では自己資本としてみなされます。

通常の融資であれば負債としてみなされるため、金融機関からの評価は高くなりません。

資本性ローンから融資を受けると、自己資本として扱われるため、反対に自己資本比率が上昇します。

すると新規融資を受けやすくなるため、資本制ローンの他にも資金調達を行いやすくなるのです。

ただ融資を受けるだけではなく、他の金融機関からの評価も高まる点はメリットと言えるでしょう。

【資本性ローンのメリットその3】業績に応じて利率が変動するため、少利益時は低金利で借りられる。

資本性ローンは、業績に応じて利率が変動するため、利益が少ない時は低金利で借りられます。

例えば国民生活事業の場合だと、経常利益率が0%未満の場合は年利1%、0%以上5%以下の場合は3.15~3.6%です。

新規事業が利益を生むには長期的な施策が必要になることが多く、開始してから数年間は赤字になることも考えられます。

そのような厳しい時期に低金利で融資を受けられるのは、大きなメリットです。

【資本性ローンのメリットその4】元金は期限一括返済で、資金繰りが改善できる

資本制ローンの元金は、期限一括返済です。

言い方を変えると、期限が来るまでは元金を返済する必要が無いため、資金繰りを大幅に改善できます。

金融機関からの融資だと、毎月元金の一部+利息を払う必要があるので、業績が大きく変動しやすい創業時だと返済に困る場面が出るかもしれません。

そのため一定期間は元金を支払わなくてもいいというシステムは、企業にとって大きなメリットと言えます。

資本性ローンを利用するデメリット3選


資本性ローンは利用する企業側にとってメリットの大きい制度ですが、少なからずデメリットも存在します。

そこでこちらでは、資本性ローンを利用するデメリットについて3つ紹介します。

デメリットをしっかりと把握したうえで利用を検討するようにしてみてください。

【資本性ローンのデメリットその1】利益が出ると金利が高くなる

資本性ローンは、利益に応じて金利が変わるため、大きな利益を出すと金利が高くなってしまいます。

例えば国民生活事業だと最大で6%を超えるため、他の融資と比べても高額です。

さらに期限が来るまでは一括返済ができないため、高い利息を支払い続けなければならない可能性があります。

利益が出ていないときは低金利で借りられますが、後々利息が高くなる点には注意が必要です。

【資本性ローンのデメリットその2】借り入れを受けるための審査が厳しい

資本性ローンでは、借り入れを受けるための審査が厳しく設定されています。

担保や保証人を必要としない分、事業の将来性や新規性を重要視されるからです。

審査には必ず事業計画書が必要なので、いかに将来性のある計画を立てているかが重要になるでしょう。

審査に通った後はメリットが大きいですが、通るまでに一苦労あると考えてください。

【資本性ローンのデメリットその3】四半期ごとに経営状況の報告が必要

資本性ローンでは、融資を受けた後も四半期ごとに経営状況の報告が求められます。

資本性ローンは企業の将来性に対して融資を行っているので、貸した後も状況をチェックしているというわけです。

状況によっては経営改善指導を日本政策金融公庫から言い渡されることもあるため、余計な手間が増えるかもしれません。

通常の融資であれば状況報告を行うことはまずないため、資本性ローンだからこそのデメリットと言えるでしょう。

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