リース取引の会計処理5つのポイントとメリット・デメリット総まとめ

登録日:2018.1.7  |  最終更新日:2019.10.26



中小企業にとって、大規模な設備を購入することは至難の業です。多額のコストがかかるので、「少しグレードの低い設備を購入した」「従業員を増やすことで、設備の導入を避けた」といった方もいることでしょう。



しかし、資金が少ない中小企業であっても、リース取引を利用すれば大規模な設備を導入できます。リース取引とは、中小企業に代わってリース会社が設備を購入し、レンタルをする代わりに料金が発生する取引です。


このリース取引は一般的な取引に比べると、会計処理の方法がやや異なります。そこで今回は、現役15年以上の税理士が、リース取引の会計処理についてまとめました。



初心者向けに解説しているので、リース取引の経験がない方でも100%内容を理解できます。



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■【リース取引の会計処理のポイントその1】リース取引に関する専門用語を理解しておく



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リース取引の会計処理では、専門用語がいくつか登場します。これらの専門用語を理解しておかないと、会計処理の方法を理解することが少し難しいので、まずは専門用語の解説からしていきましょう。

リース取引に関する主な専門用語としては、以下が挙げられます。


・ファイナンスリース

ユーザーが選んだものをリース会社が購入し、ユーザーに対して賃貸する取引。

・オペレーティングリース

リース会社がすでに所有している設備などを、ユーザーに対して賃貸する取引。

・リース資産

ファイナンスリースにおいて、ユーザー側に生じる資産のこと。

・リース債務

ファイナンスリースにおいて、ユーザー側に生じる債務のこと。

・売買処理(オンバランス)

リース資産、リース債務を計上する会計処理のこと。

・賃貸借処理(オフバランス)

リース資産、リース債務を計上しない会計処理のこと。


上記の6つは、本記事でこれ以降も解説に使用する専門用語です。後述では補足なども入れますが、リース取引をするのであれば今後必要になる知識なので、これを機にきちんと意味を理解しておきましょう。


■【リース取引の会計処理のポイントその2】会計処理の基本的なフローを理解する


リース取引の会計処理は、まず「ファイナンスリース・オペレーティングリース」のどちらに該当するのかについて、判断するところから始まります。以下は、ファイナンスリース・オペレーティングリースを見分ける基準です。


【1】リース料金の総額(現在価値)が、見積現金購入価額の90%以上である。

【2】解約不能のリース期間が、経済的耐用年数の75%以上に該当する。


上記の【1】~【2】のいずれかを満たす場合、基本的にはファイナンスリースとして処理されます。いずれにも該当しない場合はオペレーティングリースとして扱われ、オペレーティングリースは全て賃貸借処理として計上して構いません。

また、ファイナンスリースに該当する場合であっても、以下の条件に該当する場合は賃貸借処理として計上できます。


・購入のタイミングでは費用処理することが採用された、少額の資産である場合。

・リース期間が1年以内となっている場合。

・所有者が借り手に移転しないリース物件のうち、1契約のリース料総額が300万円以下である場合。


残りのリース取引については、全て売買処理として計上しなくてはなりません。売買処理では、貸借対照表(バランスシート)上に資産・負債としてリース取引を記載する必要があるので注意しておきましょう。



■【リース取引の会計処理のポイントその3】売買処理で計上するものは、減価償却をきちんと行う


リース取引に関して、売買処理として計上するものは減価償却をする必要があります。ただし、リース取引の減価償却には2つの方法があり、取引の内容によって適した方法が異なるので、正しい減価償却の方法を身につけておきましょう。


○所有権移転ファイナンスリース取引の場合


最終的にリース物件の所有権が、リース会社などから借手に移る取引のことを「所有権移転ファイナンスリース取引」と言います。逆に、リース契約の終了後にリース物件を借手が受け取れない取引は、「所有権移転外ファイナンスリース取引」と呼ばれています。

所有権移転ファイナンスリース取引に関しては、通常の減価償却の方法と変わりません。国税庁が定めた耐用年数に応じて、毎年の減価償却費を計算していきます。


○所有権移転外ファイナンスリース取引の減価償却


所有権移転外ファイナンスリース取引では、減価償却の方法が少し異なります。「リース期間定額法」と呼ばれる方法で減価償却費が計算されており、具体的な計算式は以下の通りです。


減価償却費={(リース資産の取得価額-残価保証額)÷リース期間の月数}×その事業年度におけるリース期間の月数


上記を見るとやや複雑な計算式に見えるかもしれませんが、具体的な数値を当てはめて1つずつ計算をすれば、そこまで難しい計算ではありません。

このように、所有権移転・所有権移転外の違いで計算方法が異なるので、その点をきちんと理解しておきましょう。



■【リース取引の会計処理のポイントその4】「リース資産」と「リース債権」を正しく計上する



Steven Gehret


リース取引の会計処理では、「リース資産とリース債権」の2つの金額を出す必要があります。

例えば、総額で10万円のリース取引が発生したとしましょう。借手は10万円分の物件を手に入れると同時に、10万円分の債権が発生したことになります。そのため、下記のように考える方は多いことでしょう。


・リース資産

10万円

・リース債権

10万円


しかし、実は上記の金額は間違いとなります

一般的なリース取引の場合、借手には利息が発生します。この利息がなければ、物件を提供するリース会社などの利益が生じないので、これは当然の流れと言えるでしょう。

では、利息も含めたリース資産・リース債権はどのように計算するのでしょうか?この点に関しては、以下のいずれかのうち「金額が少ないほうを計上する」といったルールが定められています。


・見積購入価額

・リース料総額の割引現在価値


見積購入価額とは、リース会社が物件を購入した金額を予測したものです。それに対して、物件の価値に時間の流れを加味した金額を、割引現在価値と言います。

この割引現在価値は、以下の式によって算出されています。


割引現在価値=将来価値÷利回り^期数


具体的な計算方法については簿記の分野となるので割愛しますが、上記の例で見積購入価額が8万円、割引現在価値7万円であるとします。この場合、割引現在価値のほうが金額が低いので、リース資産・リース債権ともに7万円として計上できます。


・正しいリース資産

7万円

・正しいリース債権

7万円


つまり、差額の3万円は利息分ということになり、上記は利息分を抜いたリース資産・リース債権の金額です。

上記のように、利息を抜いて計算する点は間違えやすいポイントなので、会計処理の際には細心の注意を払うようにしましょう。


■【リース取引の会計処理のポイントその5】中途解約は基本的に難しい

リース取引を会計処理しているうちに、中には「この物件は必要なかった」と感じ、中途解約を希望する方もいることでしょう。しかし、リース取引では原則として中途解約はできません

これは、所有権移転ファイナンスリース取引に関しても同様です。もし、どうしても中途解約せざるをえない状況になった場合は、リース会社から以下の対応を迫られる可能性があります。


・残っている代金を一括で支払う

・リース物件を売却し、そのお金をリース代金の返済に充てる


残っている代金を全て現金で支払える場合は、深刻な問題には発展しないかもしれません。しかし、もし現金がなくてリース物件を売却する場合は、期待通りの価格で売却できない可能性が高いので注意が必要です。


リース取引でリース会社から提供してもらう物件は、基本的に自社に特化したものです。自社以外にとっては、新たな活用方法を見出すことが難しいケースが多いので、リース物件は全体的に売却額が安い傾向にあります。


したがって、会計処理をしている段階で「必要性が低いかもしれない」と感じても、基本的には使い続けることを検討しましょう。一度購入したリース物件は、売却するのではなく最大限活用できる方法を見出すことが大切です。


■リース取引のメリット・デメリットをチェック!



Pictures of Money


中小企業にとって、時に大きな助けとなるリース取引。実際にリース取引を活用して、安定した経営を続けている中小企業は数多く見られます。

しかし、リース取引にはメリットがある反面で、当然デメリットもいくつか存在します。リース取引を検討している方は、メリット・デメリットを細かく比較して、「自社にとって本当に必要なのか?」を慎重に判断する必要があるでしょう。

そこで次からは、リース取引のメリット・デメリットをご紹介していきます。


○メリット


まずはメリットから見ていきましょう。リース取引の借手には、主に以下の4つのメリットが発生します。


【メリットその1】資金が少なくても設備を導入できる


リース取引の最大のメリットは、資金が少なくても大型設備を導入できる点でしょう。自社で購入する場合に比べて、総合的なコストは高くつくかもしれませんが、リース取引では多額の初期費用を準備する必要がありません。

資金が少ないにも関わらず、中小企業が無理をして設備を導入すると、会社のキャッシュは一気に減少します。そこでリース取引を活用すれば、会社により多くのキャッシュを残せるので、資金繰りの悪化を防ぐ効果が期待できます。


【メリットその2】一部のリース取引は賃貸借処理(オフバランス)ができる


前述で解説しましたが、リース取引の一部は賃貸借処理として計上することが可能です。では、この点により具体的にどのようなメリットが発生するのでしょうか?

まずは、以下の式を見てみて下さい。


ROA=当期純利益÷総資産


ROAとは「総資産利益率」のことであり、企業の収益性を判断する指標として金融機関・投資家などに利用されています。この値を上げるには、当期純利益を増やすか、もしくは総資産を減らさなくてはなりません。

この指標をもとに考えると、賃貸借処理の効果がはっきりと分かります。賃貸借処理ができる金額については、上記式の総資産に含める必要がありません。また、そのリース物件を使って生じた利益については、問題なく当期純利益に含めることができます。

つまり、リース取引のうち賃貸借処理に該当する金額は、ROAの向上に大きく役立つのです。


【メリットその3】事務管理の負担を抑えられる


リース取引を利用すると、自分で設備を購入した場合と比べて、以下の手間を省くことができます。


・固定資産税の申告

・償却資産税の申告

・資産に対する保険の設定

・固定資産台帳の差育成


上記の手間を省けるのは、リース物件の所有権が借手ではなく、物件を提供するリース会社にあるためです。特に毎年多くの設備を購入していた企業では、リース取引を上手に活用することで、事務管理の手間を大きく省ける可能性があるでしょう。


○デメリット


次に、リース取引のデメリットをご紹介していきます。


【デメリットその1】購入するよりもコストがかかる


会社で購入する場合と比べて、リース取引はコストが全体的に高い傾向にあります。リース会社からすれば、設備の購入代よりも多くの金額を請求しなければ利益にならないので、これは当然の現象と言えるでしょう。

したがって、コスト面である程度余裕がある場合は、リース取引よりも購入のほうが望ましいと言えます。


【デメリットその2】設備を使う期間が長いほど、コストが積み重なる


リース取引により設備を導入し、その設備が長期間必要になると、コストはどんどん積み重なっていきます。かと言って、支払いをやめてしまえば設備を返す必要があるので、事業を進めることができません。

したがって、リース取引を利用する場合は期間をきちんと決めて、入念に資金計画を立てる必要があるでしょう。


メリット

デメリット

・資金が少なくても設備を導入できる

・一部のリース取引は賃貸借処理(オフバランス)ができる

・事務管理の負担を抑えられる

・購入するよりもコストがかかる

・設備を使う期間が長いほど、コストが積み重なる


■まとめ


いかがでしたでしょうか?


今回はリース取引について詳しく解説してきましたが、リース取引にはメリットもある一方で、コスト面に関するデメリットも存在します。場合によっては、融資を受けてでも自分で購入したほうが望ましい可能性もあるので、リース取引の利用は慎重に検討するようにしましょう。


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