借用書の書き方5つのポイント!100%お金を回収する為にはどうすれば良い?
公開日:2017.8.7 | 最終更新日:2025.2.14

「人にお金を貸したのに、なかなか返してもらえない」そんな経験はありませんか?そんなときに効果的なのが借用書です。借用書を作っておけば、返済のトラブルを未然に防ぐことができます。
しかしその借用書も、100%お金を返してもらえるわけではありません。しっかりとしたものを用意しておかないと、かえってトラブルを招く可能性もあります。
そうした事態を防ぐには「きちんとお金を返してもらえる借用書」を作ることが大切です。今回はきちんとお金を返してもらうには、どのような借用書を作ったらいいのか、押さえておくべきポイントをご紹介します。
■そもそも借用書とは?
借用書とは、お金の貸借があったことを証明する書類です。書面として残しておけるため「貸した」「借りていない」はもちろん「いくら貸した」「いつまでに返す」といった細かい部分の食い違いも防げます。
金銭消費貸借契約書も借用書と呼ばれますが、借用書は署名が借主のみで、貸主が保管するのに対し、金銭消費貸借契約書は貸主・借主の両方が署名し、両方が保管します。
また借用書には念書や覚書など、似た書面も多くあります。さらに先にお金を貸し、後から書類を作成する場合には「債務承認弁済契約書」という書類になります。
念書
念書は貸主、もしくは借主どちらかが念のために書き残しておく書面のことです。そのためどちらか一方の署名しかありません。借主のみの署名である借用書も、広く考えれば念書の一種といえます。
ただ念書の場合はお金の貸借以外にも使用できます。例えば仕事などで「業務上の秘密を洩らさない」といった誓約書にサインをさせられることがあるでしょう。これも念書の一種です。念書はトラブルになったときの証拠としても利用できます。
覚書
覚書は双方が同意した内容を書面にしたもので、双方の署名があるものをいいます。主に契約書を作る前や、契約書の内容が変更・追加された場合に使用されます。
ただ「契約書」よりも「覚書」の方が軽いイメージがあるため、中には契約書の内容になっている覚書もあります。この場合は覚書ではなく、契約書と見なされます。
債務承認弁済契約書
お金をすでに借りている旨を、借主が認める内容の書類です。内容は借用書と同じですが、借金があることを確認した日付が記載されます。
■借用書に必要な項目
借用書には、主に以下の項目が必要です。
- タイトル
- 貸主の氏名
- お金を貸した日付
- 金額
- 返済方法
- 返済期限
- 「お金を借りた」という旨
- 借用書を作った日付
- 借主の署名押印(住所氏名)
簡単にですが、内容を紹介します。
タイトル
どのような名目でお金の貸し借りが発生したのかを記入します。
タイトルは無くても問題ありません。
貸主の氏名
「誰からお金を貸したのか」というのを明確にしておきましょう。
捺印があればなお確実性があがります。
お金を貸した日付
何日付でお金を貸したのかを明記します。
利息などを設定する場合は、この日をスタートとして計算するので、非常に重要な項目です。
金額
お金をいくら貸しているのかを明確に表記します。
金額は重要な要素なので、改ざんや間違いを防ぐためにも、印字されたものを使うとよいでしょう。
手書きでも問題ありませんが、誰が見てもわかるようにきれいな数字を書く必要があります。
返済方法
返済方法は必須ではありませんが、書いておくとお互いの意思疎通が図りやすくなります。
銀行振り込・手渡し・口座振替など、支払い方法は色々ありますので、当人同士で打ち合わせしておきましょう。
返済期限
お金をいつまでに返済するかをしっかりと決めておきましょう。
特に無利子でお金を貸し出している場合、日が経つにつれて返済の意思が薄まってしまう可能性があります。
定期的に連絡を取る口実にもなるので、期限はちゃんと書くようにしてください。
「お金を借りた」という旨
「本日、上記金額を借用しました」「下記金額を借り受けました」という形で、お金を借りたという旨を記載するようにしましょう。
こうすることで後から誰が見てもわかりやすい借用書ができあがります。
借用書を作った日付
借用書がいつ作られたものなのかを明記しましょう。
借主の署名押印(住所氏名)
借主の署名や押印、住所などを記載します。
この部分は効果をより高めるためにも、相手の自筆で書かせるようにしてください。
以上が借用書の主な内容です。
金額が一定以上の場合は、ここに印紙を貼る必要があります。印紙がなくても証拠として機能はしますが、印紙税法違反と見なされるため注意が必要です。
借用書は多くの行政書士事務所などでテンプレートを作成しているため、そうしたものを利用すると便利でしょう。
では次からは、借用書を作る際のポイントについて、ご紹介していきます。
■【ポイント①】数字は漢数字の大字にする
借用書で金額を書く際には、漢数字でもアラビア数字でも構いません。しかし漢数字の「一」は縦に線を加えるだけで「十」になりますし、アラビア数字の「1」は少しでもスペースがあれば、どこにでも書き加えができます。つまり簡単に改ざんができるということです。
そこで借用書で金額を書く場合には、漢数字の大字を使いましょう。大字の場合
- 一:壱
- 二:弐
- 三:参
- 十:拾
- 万:萬
と記載します。記載のないものは通常の漢数字と同じですが、五は「伍」、百は「佰」を使う場合もあります。また「10万」や「100万」などは、大字で頭に「壱」と記載するのが基本です。さらに金額の前には「金」、金額の後には「円」を付けます。
例)
- 5万3,000円:金五萬参千円
- 22万円:金弐拾弐萬円
- 10万円:金壱拾萬円
また金額を書く部分に空白を作らないことによって、書き加えも防げます。金額を改ざんされないよう、金額を記載する部分には細心の注意を払いましょう。
■【ポイント②】タイトルは明確にする
借用書のタイトルは、すぐにわかるものにしましょう。借主のみの署名なら「借用書」、双方の署名があるのなら「金銭消費貸借契約書」と付けるのが一般的です。ただし「借用書」「金銭消費貸借契約書」のみだと、内容を読まなければいつ誰に貸したのかわからなくなってしまう場合もあります。心配な場合は、内容がわかるようなタイトルを付けると良いでしょう。
■【ポイント③】返済期日は日付で書く
返済の期日は「1ヶ月以内」などの曖昧な表現ではなく「○年○月○日」と、日付で書くようにしましょう。
特に親族にお金を貸している場合、返済期日はしっかりと記載する必要があります。なぜなら返済期日が記載されていないお金に関しては、贈与したと見なされることがあるためです。贈与の金額によっては、贈与税がかかる場合もあるため、返済期日はわかりやすく記載しておきましょう。
■【ポイント④】住所氏名は自筆
借用書では、住所と氏名は自筆にします。パソコンなどでは、偽造と疑われてしまうため、裁判で十分な証拠になりません。署名をする際には貸主の目の前で、直筆の署名と押印をしてもらいましょう。
なお借用書に押す印鑑は、実印でなくても構いません。ただしやむを得ず、署名に直筆以外のもの(パソコン文字、ゴム印)などを使用する場合には、印鑑は必ず実印である必要があります。また直筆でもより信用性を高めたいという場合には、実印の押印や印鑑証明の取得などをお願いしましょう。
■【ポイント⑤】収入印紙を貼る
借用書は貸借をした金額に応じて、収入印紙を貼りましょう。貸借した金額が1万円未満の場合収入印紙は不要ですが、1万円以上の場合には収入印紙が必要です。1万円から10万円の場合には200円、10万円を超えて50万円以下の場合には、400円の収入印紙を貼り付けます。金額が大きくなればなるほど収入印紙も高くなり、50億円を貸し付ける借用書の場合には、印紙代は60万円にもなります。
印紙代をどちらが支払うかは話し合いによって決められますが、一般的に借主が支払うことが多いようです。
収入印紙は郵便局や商工会議所、コンビニでも販売しています。ただしコンビニは額面の小さなものしか取り扱っていないため、金額の大きな収入印紙を購入する場合には、郵便局や商工会議所で購入しましょう。
また前述しましたが、収入印紙を貼っていないと印税法違反となります。裁判などで提出した際に違反が発覚すると、通常の3倍の印紙代を税務署に納めなければならないため、注意しましょう。
■借用書に法的効力はない?作成する理由とは
「借用書があれば、確実に借金を回収できる」と考えている方は多いですが、実は借用書には法的効力はありません。【借用書を作成する理由1】借金の状況を可視化できる
実はお金の貸し借りは、口頭でも問題なく成立します。「〇〇円貸して」「いいよ」というやりとりだけでも、金銭のやり取りに問題点は無いのです。
ではなぜ借用書を作るかというと、借金の状況をしっかりと把握する必要があるからです。
口頭でのやり取りではどうしても忘れてしまったり、利息などの複雑な条件を提示できなかったりします。
後から言った言わないのトラブルを起こさないためにも、ちゃんと書面で残しておいて、あとからいつでも確認できるようにしておくのは重要です。
法的効力は無くとも、借金の状況を把握するためにも、借用書は作っておくべきでしょう。
【借用書を作成する理由2】裁判の証拠にはなる
借用書自体には法的効力が無くても、いざ裁判になった際には、裁判を有利に進める重要な証拠となります。
相手の自筆のサインがあったり、捺印があったりすると効果はさらに大きいです。
口頭での約束だと証拠として弱く、裁判でもあまり意味がありません。
裁判になるということは誰しもなるべく避けたいとは思いますが、話しがもつれこんでしまうと十分にありえるので、ちゃんと証拠として借用書を用意しておき、確実に勝てるようにしましょう。
■【100%お金を回収するためのポイント①】公正証書にする
100%お金を回収するためには、借用書を公正証書にすると良いでしょう。借用書を公正証書にすれば、お金が帰ってくる可能性がぐんとアップします。
特に連帯保証人がいない場合や、すでに返済期限を過ぎているのに、なかなか返してもらえない場合に効果的です。
そもそも公正証書とは?
公正証書とは、公証役場で公証人が発行した契約書のことをいいます。最も大きな点は、強制執行能力があることです。
借用書は裁判の証拠としては機能しますが、強制的にお金を返済させる力はありません。したがって何としても返そうとしない借主からお金を返してもらおうと思ったら、裁判を起こして強制執行を勝ち取る必要があります。
対して公正証書は「お金を返してくれない場合は強制執行する」という旨を記載するだけで、実際その状況になったとき、すぐに強制執行が可能です。家財や給料を差し押さえ、返済を迫ることができるため、金額が大きい場合や借主に不安がある場合は利用すると良いでしょう。
ただし強制執行を行っても、相手に返済能力がない場合には、お金を全額回収することはできません。そのため公正証書や借用書を作る前に、相手にきちんと返済能力があるのかを調べることも大切です。
公正証書にするメリット
公正証書にするメリットは、何よりも裁判が必要ないことです。前述しましたが、借用書でお金の返済を迫る場合は、裁判を起こして、強制執行する権利を勝ち取らなければなりません。そこまで行くには、多額の裁判費用と長い時間がかかります。さらに裁判中は弁護士と相談をしたり、裁判所に出向いたりと神経を使うことも多いです。公正証書にすれば面倒な裁判を省くことができ、時間や費用の削減に繋がります。
公正証書にはほかにも
- 書面を紛失する心配がない(原本は公証人が保管)
- 書面が偽物だと疑われない
- 強制執行能力で借主にプレッシャーを与えられる
などのメリットがあります。
公正証書作成の手順
公正証書作成の手順は、以下の通りです。ただし下記は一例です。公証役場によって手順が違う場合もあるため、お近くの公証役場で確認しましょう。
1)貸主と借主の間での合意
貸し借りの内容や返済期日、利息、返済がされなかった場合強制執行をする旨などについて、貸主と借主の間で合意しておく必要があります。合意したという証明はすでに作成してある借用書でも構いませんし、借用書を作っていない場合は必要事項を記載したメモでも問題ありません。
2)必要書類を用意して、公証役場にメールかFAXで送る
借用書の場合は、借用書と必要な書類を用意して、公証役場に送ります。借用書がない場合、メールやFAXではなく、必要書類を持参します。
3)公正証書の内容を確認する
公証人から公正証書が送られてくるため、内容を確認します。場合によっては公証役場に赴いて、面談で詳しい話を求められることもあります。
4)貸主、借主が一緒に公証役場で署名押印する
貸主と借主が一緒に公証役場を訪れ、公正証書に署名押印します。連帯保証人がいる場合には、保証人も一緒に出向いて署名押印しなければなりません。
公正証書は委任状を持った代理人でも手続きができるため、忙しくてこれらの手続きが難しい人は行政書士に代理をお願いしましょう。
公正証書に必要な書類
ここからは公正証書の作成に必要な書類をご紹介します。
- 本人確認書類(写真入り)
- 借用書(ない場合は合意内容を書いたメモ)
- 印鑑証明書
- 実印か認印
貸主か借主が法人の場合には、代表者の資格証明書と代表者印、印鑑証明書、もしくは登記簿謄本と代表者印、印鑑証明書が必要です。また代理人にお願いする場合には、委任状も用意しましょう。
強制執行のやり方
公正証書に強制執行を行う旨を記載すると、決められた期日までにお金を返してもらえなかった場合、給与や家財を差し押さえることか可能です。
強制執行を行う場合は以下のような手順で行います。
1)送達の申立て
公正証書の原本を保管している公証役場から、借主(連帯保証人がいる場合は連帯保証人にも)に公正証書を送ります。
2)執行文付与の申立て
強制執行ができる旨を記載した証明書を、公証人から貰います。
3)裁判所に強制執行を申し立てる
証明書と申立書、公正証書、戸籍謄本を持って、裁判所に強制執行の申立てをします。申立ては、借主の住む市町村を管轄する裁判所に行いましょう。この場合裁判所から借主の勤務する会社に差し押さえ命令が出て、給料を差し押さえることができます。
■【100%お金を回収するためのポイント②】保証人や担保を取る
100%お金を回収するためには、連帯保証人を立てたり、担保を設定したりするのも手段のひとつです。
連帯保証人は借主と同じ責任を負うため、もし借主が返済できない場合、連帯保証人に返済を迫ることができます。ただしなかなか連帯保証人を引き受けてくれる人はいないため、連帯保証人が見つからない場合には強制力のある公正証書にするのが良いでしょう。もし連帯保証人がいる場合には、まず連帯保証人の返済能力を確認します。借主にも連帯保証にも返済能力がないのでは、回収できる見込みがないためです。連帯保証人をつける場合には、借用書に直筆で署名押印をもらいましょう。
また担保を取るのも有効的です。担保を取れば、お金を返してもらえなかった場合、担保を処分してそのお金を返済に充てられます。
もし土地や不動産などを担保にする場合は、抵当権を設定しましょう。抵当権を設定すれば、お金を返してもらえなかったとき、裁判所を通じて強制的に土地や不動産を売却できます。また不動産以外の財産でも質権を設定することによって、強制的に売却が可能です。
■【100%お金を回収するためのポイント③】弁護士を通して話をする
弁護士を通して話を行うのも、お金を回収するのには有効な手段です。
当人同士だけのやりとりでは、相手が逃げてしまったり、中々返事をしなかったりというケースが考えられます。
ところが弁護士を通していると、効率のよい催促の方法を提案してくれたり、法的な効力を持った話し合いが可能になるでしょう。
また当人同士の話し合いだと口論に発展しやすいですが、第三者である弁護士が間に入ることで、冷静に話を進められます。
最終的に相手が返済せず、裁判に発展してしまったときにお、弁護士がいれば有利に裁判を進められますよ。
もちろん弁護士の利用にはお金がかかってしまいますが、成果報酬であれば回収したお金の中から報酬が支払われます。
弁護士を用意せずにお金を回収できなくなるよりは、お金がかかってでも弁護士を用意して確実に回収しましょう。
■【100%お金を回収するためのポイント④】回収以外の方法を考える
相手の金銭状況的に、どうしてもお金が回収でき無さそうであれば、お金を回収する以外の方法を考えてみましょう。
回収以外の方法として最もよく使われているのが、相殺です。
これは企業同士で行われる方法ですが、自分が貸したお金分だけ相手から商品を購入したり、サービスを利用したりするなど、お金以外のもので回収します。
他にも物品で回収したり、雑用を任せたりするなどして、別の形で対価をもらうという方法は効果的です。
どうしても相手がお金を返してくれ無さそうであれば、お金以外で回収できる方法が無いか確かめてみてください。
■まとめ
借用書を書くだけでは、お金を完全に回収できるとは限りません。しかし上記のポイントを押さえておけば、お金を回収できる可能性はかなり上がるでしょう。
借用書は、投資家が会社にお金を貸し付けた際にも利用できます。もし将来有望な会社に投資したいのであれば、起業家とエンジェル投資家のマッチングを行っている「Founder」を利用してみてはいかがでしょうか?お金の回収には、借用書の知識が役立つはずです。
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